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苦手な人との付き合い方って難しいよねっていう話。

 苦手な人とどう付き合うか?
 今でも解決しない問題。解決することなんてあるんだろうか?、と思うくらいの難問である。

 かつて(ずっとずっと前は)は、どんな人とも良好な関係、つまり「仲良くなるためには?」という考え方をしていた。
しかし、「『付き合わない』というのも付き合い方のひとつ」と何かの本で読んで「まったくその通り!」だと思って以来、どうしても無理!と思う人からは距離をとるように心がけた。挨拶くらいはしておかないと、あとで余計面倒くさくなるから挨拶だけはするが、それ以外は何も話さない、何も聞かない、期待しない、期待されない。それがいいだろうと。


 嫌いな人だけでなく、一緒にいて心地よいとの付き合いも難しいものだ。いや、むしろ、好きな人との付き合い方のほうが難しいかもしれない。相思相愛でも、べったりといつも寄り添っていればよいというわけでもないだろう。
 人との付き合いは「距離感」が難しいのだ。


 ショーペンハウアーか誰かの著作で、人間は「トゲ」と「熱」を持っているという話を読んだことがある。
 お互いが生きていくためには、お互いの「熱」が必要である。熱がなければ凍えてしまう。だから、みんな寄り添い合ってお互いにお互いの冷えた体をあたためる必要がある。
 しかし、みんなトゲを持っている。近づき過ぎるとお互いに傷つけ合ってしまう。だから、トゲが刺さらない程度の「距離」をとらなければならない。
 
 人間は近づき過ぎても、遠く離れ過ぎても生きていけない。お互いの熱を感じつつ、お互いのトゲで傷つくことがないような距離感。はじめから最適な距離感をつかめるわけではない。怪我をしたり、やけどをしたりしながら、距離感を学んでいく。

 トゲが目に見えるものであり、どのくらいの熱量なのかと、すぐに理解できればよいが、実際には目で見ることも測定することもできない。だから、人に出会うたびに、距離感を考えねばならない。また、同じ人でも、トゲの長さ・強度も、熱量もいつも同じというわけではなく、時とともに推移するからなおさら難しい。

 ファイン・チューニングをずっとつづけていかなければならないと思うと、暗澹たる気持ちになる。生きるって本当に面倒くさい。


 今回もこの前(↓)と同じように、私の思う「note2大エッセイスト」(ももまろさんと奈津さん)の記事を拝読しながら記事を書きました。テーマの見つけ方がうまくて、血の通った心地よい清冽な文章。ふとした瞬間に繰り返して読みたくなるようなエッセイ。
 私もいつか書けるようになりたい。


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