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一語の宇宙 | on ~を残して

「『on』は『~の上に』じゃないの?」と思ったあなた。
まぎれもなく、英語初心者🔰です😊。

英語の名人は「on」と聞いたら「~を残して」を真っ先に連想するものです。


最初から挑発的なことを書いてみたが、これは、松本道弘さんの言葉。

松本道弘さんは「難訳・和英口語辞典」(さくら舎)の中で、次のような趣旨のことをおっしゃっています(前掲書、p240、「turn on~」)。


on」という単語を
~の上に」と覚えている人は
英語の「シロオビ(白帯)」、
~に接触して」と覚えている人は
英語の「クロオビ(黒帯)」、
英語の名人に近づくと
~を残して」となる。


松本道弘(著)
「難訳・和英口語辞典」
さくら舎

…ということで、この記事のタイトルを「on  ~を残して」としました。


中学校で最初に「on」を習う時は
「~の上に」と教わりますね。
たとえば、こんな例文を習います。

There is an apple on the table
(テーブルの上にリンゴ🍎が1個あります)

けれども、「~の上に」と覚えていると、ちょっとおかしなことになります。

たとえば、次のような文。
He put a poster on the wall
(彼は壁にポスターを貼った)

まぁ、「壁の上に貼った」と訳してもいいかもしれませんが、壁の場合は「上」という感じではないですね。

次のような文だと「~の上に」と訳すと明らかに変な感じがします。

There is a fly on the ceiling
(天井にハエが一匹います)

ここまで、学習が進んだら、「on」は「~に接触して」と覚えておいたほうがいいでしょう。


ここまでは、中学生・高校生レベルです。
「on」には、次のような使い方もあります。

Don't die on me

これはどういう状況を想像しますか?
英語の「シロオビ(白帯)」の人は、
「私の上で死なないで!」とか
「私のお腹の上で死なないで!」とか
「腹上死しないでね💝」と訳してしまうかもしれませんね😄。

注意⚠️
「腹上死」(「ふくじょうし」とは、エ○チしている最中に死んでしまうことです)

話が逸れましたが、
Don't die on me.」は
私を残して死なないで」という意味です。

なぜこういう意味になるかというと、この文においても、「~上に」「~に接触して」のイメージが働くからです。

「die」(死ぬ)という現象が「me」(私)の「上に接触していて」「私の上に残っている」という感覚。
だから、「私を残して死なないで!」という意味になります。


結び


「on」の最も基本的なイメージは「~の上に」です。

「リンゴ🍎がテーブルの上にのっている」ような。
しかし、「壁のポスター」や「天井のハエ」のことも合わせて考えると「~接触して」と覚えたほうがいい。

この記事では触れませんでしたが、
「On ~ing」は
「As soon as S+V~」(~するや否や)と書き換えられると、受験英語で学んだことがあると思います。

「時系列」という「数直線」の上に、「~」という出来事がのっているように感じられるからです。

テーブルの上にリンゴ🍎がのっている状況、ポスターが壁に貼ってある状況、数直線上に出来事がのっている状況などを見ている「人」が登場すると、
「~を残して」という雰囲気が出てきますね😄。

なんとなくでもイメージできたでしょうか?


「一語の宇宙」では、1つの英単語を取り上げてエッセイを書きます。
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記事を読んで頂き、ありがとうございます。お気持ちにお応えられるように、つとめて参ります。今後ともよろしくお願いいたします