見出し画像

東インドから南インドを陸路で抜ける

無職になったのでちょっとインド行ってくる。ものを書く人であり続けるために暇な時はとにかく書きたい。いま目撃していることは世界にとって最も新しい出来事だ。ただ、書くことが己の体験を侵食してしまうということは忘れてはならない。何事も純粋に味わえなくなる。それはある種卑しい態度だと思う。極端に言えばスマートフォンを掲げながらライブ鑑賞をするようなものだが、それによって一回性に宿るアウラは別に失われるものではないとも同時に思う。

コルカタinチェンナイoutでいきます。今回初めてバングラデシュ航空、数年ぶりに日本に復活したビーマンエアラインを使うのだが空港の時点から異国レベルが違う。噂によると乗客が自由すぎて大変らしいしCAの態度も悪いという。バングラデシュ直行なので夕方にはコルカタに着く。ただ、パイロットは経験豊富なのでなかなか飛行機は落ちないという。

陸路でじっくり移動していって、東から南のグラデーションの移り変わりを見たい、というのがメイントピック。無職なのに5週間しかいけない、というのが今の自分の中途半端な状況を表しているようでならないが、持てる時間は投下したい。

荷物コンプレックスがある。旅の荷物は少なければ少ないほどいいという考えのもと、荷物が少ない人を上級旅人として荷物の多い自分はなんてダメなんだと思って勝手に劣等感を抱くやつだ。大学の卒業旅行でインドに行ったとき、先輩がコンビニ袋とヘッドホン、パスポートと財布だけで表れたのだが途中で結局困っていた。適切な荷物量というのがある。今回はビジネス出張以外で初めてバックパックではなくスーツケースを採用した。サンプルに持ち帰りたいものがそれなりにあるからだ。

紙で持っていた食べ歩くインドの電子版を買い直した。ここに出てくるわからない単語は全て説明できるようにする。

Itinerary

西ベンガル州、オリッサ州、アーンドラ・プラデーシュ州、タミル・ナードゥ州を陸路で移動する予定。途中で飛行機は使わず、ローカルバスでわけわかんない場所とかにも行きたい。特にオリッサ州の途中あたりに東と南の境がグラデーションのように存在しているらしく、蓮の葉で食べるミールス的な料理があるという。境界ははっきりしておらず気候や地理によって食べ物が変わるというだけだと思うのだが、そういう土地から湧き出るような料理に出会いたい。

以下、それぞれの場所でやりたいこと。言語習得と料理観察ができたらそれでOKだけど一応。インドでしか観られないネットフリックスの番組も観よう。写真もいっぱい撮る。

西ベンガル州

・コルカタインしてとりあえずコルカタビリヤニを食べる。伝統的なところと新しいところ。キッチンに潜入できないか聞いて、翌朝仕込みを見学したい。
・ベンガル人家庭にホームステイしてベンガル語の復習しつつ、マスタードを使った家庭料理を教わる。
・アワド料理も食べる。特にビリヤニ、ガラウティカバブ、コクリカバブなど。
・北東料理が食べられるところもあるので食べる。ジャドー食べたい。
・無意味にシャンティニケトンに行く。
・マルワーリーの茶葉工場に見学しに行って買い付け。
・チャイナタウンも行く。インド中華のルーツとなる中華料理店を訪問する予定。
・いま思えばダッカに入って陸路入国とかもアツいなと思ったけど、時間は意外と短いので集中していく。4月以降の予定がなかったら片道切符で旅してたんだけどね。
・コルカタは飽きるまでいて、カフェ行ったりチャイを飲んだりしたい。人に会ったりする予定もありそう。

オリッサ州

・オリッサ料理はベンガル料理のルーツ。とにかく自分の中でサンプル数が少ないので食べる。家庭料理とレストラン料理と寺院料理を食べる。日本でも情報が少ないし注目している人がパツさんくらいしかいないのだが、レシピ研究しているときはイタリアンにありそうな味わいでかなりおいしくできた。洗練するとかなり美味しくなりそうな気がする。
・他はわりとノープラン。ローカルバスに乗って名前も聞いたことのない街で降りてみたい。
・ツテはないのだが、ホームステイできたらしたい。
・リゾート地のプリーで安息しよう。
・ジャガンナート寺院にはいく。中にはヒンドゥー教徒しか入れないらしいので外でプラサードを食べることになるらしい。
・東インドと南インドの境目がオリッサのどこかにある。イドゥリやワダも街中でよく売られているらしい。どこかから急に南インド料理が登場するというよりは、冬から春に移り変わるように、入り混じるように徐々に変わっていくのだと思う。プリーをすぎたらスマホを封印して3日くらい移動しようかな。

アーンドラ・プラデーシュ州

・アーンドラからは一応南インドにカウントされるらしい。
・カキナダにあるアーンドラダイニングパラマタさんの実家に行く。某林さんによるとアーンドラ料理インドで食べたもので一番美味しかったかもしれないということ。それは米どころであることと旨味ブーストしがちな料理であることと無関係ではなかろう。
・アーンドラ料理は個人的にはとても口に合うし作るのも好きなのだが、インプットが少ない。唐辛子の産地Gunturに行ったり米料理を食べ歩いたりしたい。
・チェンナイでもよくアーンドラ料理が食べられるらしいけど、アーンドラで食べるものとはやはり違うらしい。
・湾岸部アーンドラとラヤラシーマはどの程度区別されるのだろうか。激辛のラヤラシーマ料理食べたい。ゴングラのシーズンはいつだろうか。


タミル・ナードゥ州

・タミルは主に日本で知り合った人たちのツテを辿ってあちこち巡る感じになる。
・ティンディバナムの結婚式には間に合うように移動し、それからサンバルのルーツと言われるタンジャブール。タミル語しか通じないらしいけど頑張る。
・カライクディに再訪し、バンガラ以外のチェティナード料理を食べたい。
・それからデバコッタイに行き、ポンディシェリー、チェンナイ。
・この辺はまだフワッとしている。

なるべくたくさん更新していきます。それでは!

ここから先は

0字

いただいたサポートは全てカレーの材料費と東京マサラ部の運営資金となります。スキやSNSでのシェアもお願いします。 インド料理やカレーの本を出したいです。企画案がたくさんあるので、出版関係の方、ぜひご連絡ください。