マガジンのカバー画像

曖昧日記(定期購読)

さまざまな雑記や未発表原稿などを、月4~5回くらい更新。購読すると過去の記事も基本的に全部読めます。phaの支援として購読してもらえたらうれしいです。
毎回ある程度は無料で読めるようにしているのでそこだけでも読んでいってください。
¥500 / 月
運営しているクリエイター

2022年2月の記事一覧

近況:2月

近況:2月

なんか最近すごくだめだ。いや、まあ僕はずっとだめだとかだるいとか言ってるんだけど、今回はちょっと違う気がしている。
おそらく毎年冬は調子が悪いのと、本を出した後は虚脱状態になるのと、あと加齢による衰弱が3つ重なってしまったせいで、落ち込みがひどい状態になっている。
何より文章を書いたり読んだりするのがかなり億劫になっている。僕は書いたり読んだりするのが基本的な楽しみだったので、それがなくなったら何

もっとみる
[個人史]外国で暮らすということ

[個人史]外国で暮らすということ

社会に出るのが怖くて、休学(授業料がかからない)を二年して大学にとどまっていたのだけど、いつまでもそれを続けられるわけじゃない。いずれは卒業しなければいけない。
働きたいという気持ちが全然なかった。なんでみんな当たり前のように就職していくのか、まったく理解できなかった。ずっと部屋にこもって本を読んでいたかった。
でも、みんなが普通に就職して働いているということは、自分のほうがおかしいのだろう。自分

もっとみる
[未発表原稿]SFと進化論

[未発表原稿]SFと進化論

 『人生の土台となる読書』では進化論の話を多く紹介した。
 そもそも進化論に興味を持ち始めたのは大学生のときに真木悠介『自我の起原』を読んだのがきっかけだったのだけれど、よく考えてみると、それ以前から興味を持つ下地はあった。
 それは中学生のときにハマっていた筒井康隆の作品の中に、「メタモルフォセス群島」と「ポルノ惑星のサルモネラ人間」という2つの小説があって、それが好きだったことだ。
 どちら

もっとみる
[個人史]青春とミステリ

[個人史]青春とミステリ

今はあまり読まなくなったのだけど、二十歳前後の頃はよくミステリを読んでいた。
あの頃はなぜあんなにミステリを読んでいたのだろうか。それは、若くて人生に迷っていたからかもしれない。

最初のきっかけは、たまたま綾辻行人の『時計館の殺人』を読んだことだったと思う。予想もつかない真相にすごくびっくりさせられてしまった。そこでミステリの面白さを知った僕は、綾辻行人の他の作品も読み、そこからさらに手を伸ばし

もっとみる