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“企画”は総合格闘技。経験するすべてのことが、仕事のプラスになる

これを読めば、ピラミッドフィルム クアドラ(以下:クアドラ)で働くメンバーの素顔がわかる!? クアドラで働くメンバーが代わりがわりに登場して、仕事にプライベートにトークを繰り広げるメンバー紹介企画。

第1回に登場するのは、ディレクションチームに所属する3名。プランナー1年目の宇津木、2年目の犬もも、そしてクリエイティブディレクターの阿部です。入社の経緯や企画職の面白さについて話し合います。

左から、犬もも、阿部達也、宇津木海斗

阿部達也(あべたつや)
クリエイティブディレクター
1988年大阪生まれ。栃木・岐阜・長崎・大阪と転勤を重ね、2011年より上海で就職。デジタルを活用した課題解決や価値創造におけるプランニングとディレクションを手掛ける。2016年に帰国し、現在は東京を拠点に活動中。

犬もも(いぬもも)
プランナー
ハック、ハプニング、ユーモアが好きなプランナー。お笑い、ファッション、VR、演劇、現代美術など、さまざまな習い事を渡り歩きながら、全方位的かつ越境的なプランニングを模索中。

宇津木海斗(うつぎかいと)
アシスタントプランナー
1997年千葉県生まれ。千葉工業大学デザイン科学科卒業、同大学大学院デザイン科学専攻修了。広告のプランニングに興味をもち、2022年クアドラに新卒入社。現在アシスタントとして、先輩プランナーの元でさまざまな案件に携わる。


「面白いことがやりたい」で会社を探したら、クアドラを見つけた

━━みなさんは入社するまで、どんなことをしていたんですか?

宇津木__学生時代は、デザイン科学科で課題解決としてのデザインを幅広く勉強していました。企画を考え、デザインに落とし込み、それを授業で発表することが多かったんですが……かっこいいスライドをつくるのが苦手で(笑)。

阿部__そもそもデザインがそこまで得意ではなかったのかな?(笑)

宇津木__かもしれません。でも、企画のほうはときどき褒めてもらえていたし、課題解決の方法を考えるのも楽しかったんですよ。それで「デザインは無理でも、企画はできるのかも」と思うようになったんです。

阿部__犬ももくんは?

犬もも__僕は建築学科で学んでいたのですが、当時から建物のデザインがどうとかより、コンセプチュアルな部分を考えるのが好きで。建物の在り方をとにかく面白おかしく提案するみたいな。たとえば、動く家をつくったり、移動式のピクニックを考えたり……あとは千駄ヶ谷の駅舎を特急が通ったときの風をセンシングして駅前のロータリーに流すっていうプランニングをしたり。

宇津木__いろいろやってたんですね。

犬もも__でも、建築って一人だとできることが少ないし、時間もかかるんですよ。自分としてはそれが歯痒くて。もっと自由に発想して形にできるメディアアートがやりたくなって、情報系の大学院に進学しました。

阿部__どうしてクアドラに入社しようと思ったの?

犬もも__デジタルクリエイティブの企画ができそうな会社を面白い順にリストアップして、上から受けていったんですよ(笑)。それで僕を拾ってくれたのがクアドラでした。

宇津木__そうだったんですね、知らなかった。

犬もも__宇津木くんはどうしてクアドラに?

宇津木__僕も広告の企画がやりたくて、いろんな会社のプランナー職に応募しました。なかでもクアドラは、「ぷっちょあーん4Dゴーグル」のようなちょっとおバカなものを全力でつくる会社なので、ここで働いたらきっと楽しいだろうなと思ったんです。Webサイトもかっこよかったですし。

阿部__僕が大学生の頃は企画職があることすらよくわかってなかったな……。周りに現役のクリエイターっぽい人もいなかったし、業界のことがわかるプラットフォームもなかったから。時代もあると思うんだけど。

犬もも__阿部さんはどういった経緯でクアドラに?

阿部__もともと京都にある美大に通ってたんだけど、僕の入った学科・コースは新設で、先輩がいない1期生だったから、就活のタイミングや方法の情報が入ってこなくて。卒業後は就職せず、ときどき声をかけてもらうクリエイティブの仕事をして1年半くらい過ごしていたんだよね。そのときはデザイン・映像・Webまでジャンル問わずいろいろやってた。

で、そろそろ就職したいと周りに言っていたら、そのとき仕事をくれていた会社が、上海の知り合いの会社が人を募集しているという話を教えてくれて。それで思い切って上海に渡って、向こうでプランニングやディレクションを本格的に任されるようになったんだよね。ただ、いずれは東京で働きたいと思っていて……そのうちにクアドラの上海支社(2021年12月に閉鎖)の方とつながりができて、ゆくゆくは日本に戻るつもりで入社したっていう。

宇津木__もともと上海支社にいて東京に来たっていうのは聞いていましたが、そんなに紆余曲折があったんですね! 新卒採用で普通に入ってきた自分とは全然違う……。

阿部__そもそも企画を仕事にしようと思ったのが、就職してからだからね。何がやりたいかわからなかったから1歩目を踏み出せなかったんだけど、そこで止まっているのは一番意味がないからとりあえず就職したら、ようやく業界の全景が見えてきて、自分がしたいのは企画職なのかもしれないって気付けた感じ。

自分が心底「面白い」と信じられる企画を出そう

 ━━プランナーという仕事は、どこが楽しいですか?

犬もも__企画を思いついたときや、クライアントに企画を提案して「面白い」と共感してもらえたときはやりがいを感じます。あと、これは個人的な取り組みでもあるのですが、世の中の面白い事例を発見・収集しているときも楽しいです。

阿部__僕は、課題を解決できる企画を思いついたときと、それによって実際に課題が解決された人のリアクションを見たときが楽しいかな。高校時代はグラフィックデザインが好きだったから、好きなデザインを集めて真似してみたり、オリジナルのステッカーやらガラケーの待ち受け画面やらをつくって仲間に配ったりといろいろつくっていたんだよね。それで喜んでもらえるのが面白いし好きだった。でも、大学に入ったら自分よりもデザインスキルがある人がたくさんいて、手を動かすのは自分じゃなくてもいいかなと。それで根本的な課題解決のほうで何かできたらいいなと考えはじめるようになって……。そういう意味では宇津木くんと似てるんだよね。

宇津木__確かに。

阿部__課題解決の方法を考えること自体が好きなんだと思う。当時は「現象」と「本質」という言葉をよく使っていたんだけど、デザインは表現として目に見える「現象」で、それって目に見えない目的である「本質」のための手段の一つだなと。そうなったときに、自分がより興味を持ってやりたいと思えたのが、後者の方だったっていう。

宇津木__僕は企画を仕事にして4ヶ月しか経っていないんですけど……アイデアを出してるときはすごく楽しいですね。それと同時に、自分が面白いと思ったことを人に伝えることの難しさも感じていて。「面白い」って万人に共通する感覚じゃないから、自分がすごく面白いと思っても「どこが面白いの?」って言われることもあるじゃないですか。

阿部__俺も昔は「その案よくわかんない」って言われること結構あったよ(笑)。ただ、わりと課題ありきでモノを生み出すのが得意なほうだから、情報を整理してその商材がどう在るべきかを考えるようになったら、少しずつその呪縛から解放されてきたような気がする。犬ももくんもそういう悩みってある?

犬もも__あんまりないかもしれないですね。というか、自分がその企画を心底面白いと思ってたら、ちゃんと伝わるのかなって。口調・身振り・手振りのパフォーマンスも含めて「これ、めちゃくちゃ面白いんすよ!」って楽しそうに話したら、相手もストレートに「面白くない」とは言いにくいだろうし(笑)。情熱で面白そうな勢いを醸し出すというか。

宇津木__そういう方法もあるんですね!

犬もも__宇津木くん、提案するときけっこう慎重だよね。自信満々でいったほうがいいんじゃない?

阿部__それはそうかも。手土産を差し出すとき「つまらないものですけど」って言うより「これ、食べたらめっちゃおいしかったんですよ!」って言うほうがいい、ってことだね。

宇津木__なるほど……。

阿部__とはいえ、相手から「いや、まずいやないかい!」ってツッコミが入る可能性もあるけどね(笑)。だから勢いで通していいのは、本当に自信があるときだけにしたほうがいいかもしれない。

いろんな引き出しを作って、幅広いクリエイティブに活かせる環境

━━クアドラで企画をやることの醍醐味って何ですか?

宇津木__自分の考えたアイデアが採用され、形になり、世に出ていくことじゃないですか? すごく夢があるなと思っています。と言っても、僕のアイデアが採用されたことはまだないんですが(笑)。いつかは企画を通すんだというモチベーションでいます。

阿部__クアドラは企画の幅もめちゃくちゃ広いよね。最近は、社員の人が何かを生み出す際のバイブル的なものとしてのブランドブックをつくったりとか、イベントで使う体験装置をつくるとか、障害のある子たちが音楽を学べるデバイスを制作するとか……いろんなクリエイティブを通じてクライアントの課題を解決している実感がある。

犬もも__確かに幅広いですよね。いろんなプロジェクトに関われるからこそ、企画をつくるために多方面にリサーチする必要があるし、それによってさまざまなクリエイティブの事例に触れられるのが楽しい。

宇津木__そういえば、仕事をしてると自分がいかに事例を知らないか痛感する場面が多いんですよね。社内で月1回のスキルアップデーがあって、そこで事例を収集したり、スライド作成の練習をしたりはするのですが……。犬ももさんみたいにもっと事例に触れなきゃいけないなと思っています。

犬もも__クリエイティブの事例に限らず、各国での若者のムーブメントとか、音楽の最新動向とか時事ネタとか、いろんなことにアンテナを張っておくのもいいと思う。テック系だと、少し前はメタバーストとかNFTで、いま最もナウいのは画像生成AIの「Stable Diffusion」とか?

阿部__「ナウい」って(笑)。でも、時代を追うのは楽しいよね。企画は総合格闘技だから、すべてが仕事のプラスになるし、人間としてレベルアップし続けられると思う。

犬もも__そうですよね。むしろ、僕は仕事以外でもアウトプットしまくってます。瞬発的に思いついたことをパパッとつくるのが楽しくて。たとえば、あごヒゲをピンセットで抜いて星形にしてみたり、へその穴でチョコレートをつくってみたり……残念ながら体温でうまく固まらなかったので、おにぎりに方向転換したんですけど。最近は、AI画像生成を使って、Appleにまだない絵文字をつくったりしました。

宇津木__普通は思いつかないアイデアですね……!

阿部__すごい趣味だよね(笑)。僕はプライベートだとサバゲーが好きで。ただ、コロナ禍で人数を集めるのが難しくなったから、少人数且つ距離を保ってできる釣りとキャンプをはじめたらまんまとハマってしまって。最近はYouTuberとしてキャンプの動画もつくってる(笑)。

宇津木__みなさん、趣味もめちゃくちゃクリエイティブにつながってるんですね。僕は週1回の頻度で友達とフットサルをやっていて、ときどき試合に出場しています。そういえば、チームユニフォームは自分がデザインしています! 

犬もも__楽しそう!

宇津木__いろんなことを経験して、引き出しを増やしていきたいです。

取材・文:菅原さくら

(この記事の内容は2022年9月28日時点での情報です)

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