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プログラムノート

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#フランス

ラヴェル/《クープランの墓》

ラヴェル/《クープランの墓》

モーリス・ラヴェル(1875-1937)はフランスを代表する作曲家で、こちらは40歳頃の作品である。

ラヴェルの時代よりもおよそ200年前、作曲家 F. クープランはフランス鍵盤音楽の礎を築いた。
当時はいくつかの舞曲や小曲を組み合わせて一作品とする「組曲」の形式が栄えており、その古の形式を借りて書き上げられたのが、この『クープランの墓』である。

「墓」という言葉から想像できるように、こ

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プーランク/ナゼルの夜会

プーランク/ナゼルの夜会

性格小品集といえるでしょう。各曲の登場人物の特徴や言動に思いを巡らせるのがとても楽しい作品です。

前奏曲
カデンツ
変奏曲
1. 気品の極み
2. 手の上の心臓
3. 豪放と慎重
4. 思考の一貫性
5. 口車の魅力
6. 自己満足
7. 不幸の味
8. 老いの警報
カデンツ
フィナーレ

1930年に始まったスケッチから6年、37歳の時に完成した作品。
フランスのナゼルに住んでい

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