ポルトガルをテーマにした６点のイラストが動画に
こんにちは。
「墓の魚」オーケストラの作曲家です。
私達のオーケストラの公演を
古いラテン映画の様に制作した動画
「死んだ珪藻とマキシロポーダのミサ」が
視聴者1000人に達成しそうです↓↓
皆様、ありがとうございます♪♪
さてさて、
「墓の魚」の新しい演奏動画
オリジナル楽曲「キリストのファド」では、
動画の為に描き下ろされた
作曲家である私の描いた
[ポルトガルをテーマにした6点のイラスト]
が使用されています。
「キリストのファド」は、
曲集「暗い月夜の5つのファド」の中の一曲で、
人間の人生と、
その魂の拠り所であり、孤独の象徴でもある
[生涯付き纏うキリストの影(信仰)]
について描いた
文学的なファド(ポルトガルの大衆音楽)です。
今回、動画になる本編の他に、
弦楽による教会音楽[前奏曲(イントロイトス)と、
リュートの独奏曲である後奏曲(アリア)
という曲が加わった
三部作のうちの2番目の作品となっています。
■[イントロイトス] 弦楽による歌曲(教会音楽)
■[キリスト(魚)のファド] バンド編成による歌曲(ファド)
■[アリア] リュート独奏(古楽風)
前奏曲と後奏曲が非常に宗教音楽的な
作品になっている事からもわかる様に
ファドと言っても、
南ヨーロッパ人のキリスト教信仰を
テーマにした作品なのです。
【我々は線虫ストロンギロイデス・ステルコラリスを病身の肉体に内包しながら、打ちひしがれ、それでも聖遺物に焦がれる。
メジナ虫症は我らの本質であり、現実だ。
むしろ天上の王国は夢として、今日もいと高き所に、最も遠方の路地裏の先にこそ存在し続ける】
歌詞はこちらになります
↓↓↓
「暗い月夜の5つのファド」より
魚(キリスト)のファド
◇
作詞作曲・黒実音子
◇
新月にその躯を委ね、
アドリアの海にまで続く私の道よ。
私の静脈に鐘は聞こえない。
あの処刑の夜から何も聞こえない。
夜を彷徨っている線虫は、
今夜も、ありもしない楽園の入り口を探す。
見つからない事を知った今も、
楽園に焦がれ、痛みに税を払う。
月照らされる魚の骸に栄光を!!
惨めな蛆にもスカプラリオを!!
皆、キリストの骨を探してる。
数式的な救いの心臓を!!
錆びたハサミで切り殺される
褐藻の命と、システムの様に。
希望は十字架を背負わされ、
本質の無いゴルゴダへの道を知らされる。
■■■天使達■■■
泣いて泣いて笑って泣いても
まだわからないの？ 同胞達。
誰もが行くべき所に行くだけ。
主よ、キリストよ、
人生に、本質を縫い付けられ、
性分に囚われ、疎外される
羊達を憐れんで下さい。
■■■■■■
悲しみは誰にもやらぬ我らの宝。
孤独に月の下、同胞に焦がれても、
永久に逢わぬ。
私の静脈に鐘は聞こえない。
それはキリストが処刑された夜
錆びた釘に貫かれた痛みの中、
死んでしまった!!
あらゆる破傷風菌達の尊厳や気高さが
あの夜、打ち上げられ、死に絶えたのだ。
【「人間を漁る漁師になるがいい」とキリストはペテロに言った。
海はキリスト教徒の故郷だが、同時に腐敗と死の郷里でもある。
打ち上げられた赤い十字架はあらゆるものを内包する。
聖なる木も、死者の腐肉も、地下に足を隠しながら褐藻をまとい、ここでは浮かび上がる】
【横たわる死・・
日常の中の筆跡・・
海とキリスト・・】
ポルトガルという
過去の大航海時代の栄光や、
ユダヤの亡命の歴史を持つ
詩人の国を舞台に、
ラテン文学的に
人間の孤独を歌った本楽曲は、
楽曲の為に描かれた
完全オリジナル絵により制作されています。
世界で唯一の
死をテーマにしたオーケストラにして、
ファドやタンゴやクラシックをオリジナルで作曲する
マニアックな楽団「墓の魚」の新作動画・・
ぜひぜひ、視聴していただけますと嬉しいです。
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