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最近よくきく「FP&A」って?

こんにちは。ペルソナの中村です。

私は、日系企業の管理系職種を担当することが多いのですが、日系企業でもFP&A(Financial Planning & Analysis)という職種を新設する企業が増えてきたという印象を持っています。

直訳すると、Financial Planning=「財務計画」、Analysis=「分析」

FP&Aとは「分析、予測、計画の策定、業績報告といった業務を通じて、経営や事業の意思決定プロセスに貢献する」を役割を持つ職種です。
(出展:日本CFO協会 FP&A(経営企画スキル検定)より)

今回はFP&Aという職種を紐解きつつ、
・FP&Aポジションに就いてみたい
・FP&Aから次のキャリアに挑戦したい
といった方に向けて、事例なども踏まえてお伝えしていけたらと思います。

日系企業と外資系企業の組織の違いとは


日系企業では、CFO組織が経理部門と財務部門の2つの部門を中心とし、別に存在する経営企画部門(企業によっては社長室等)が中期経営計画を策定し、経営管理業務を行う役割分担がされているケースが多くあります。

外資系企業においては、CFO組織が経理部門+財務部門+FP&A部門の3つの部門を管掌し、FP&A部門は「意思決定を担うCEOを支えるビジネスパートナー」としての役割を担ってきた歴史があります。

近年ふえつつある日系企業のFP&A


経理財務、経営企画と組織の役割分担がなされてきた日本の企業ですが、2015年にコーポレートガバナンス・コードが制定されたことにより、会社は株主・債権者といったステークホルダーに対し十分な説明責任を果たすことが責務であると明確化されました。

その責務にこたえるため、「意思決定を担うCEOを支えるビジネスパートナー」としての人材が求められるようになってきたようです。
歴史的背景がある一方で、各社によって狙いはまちまちのようです。

例えば
①A社(非上場)
新規事業やM&Aが積極的であり、数十におよぶサービスを展開するA社。事業部制をとり、事業部ごとの個別最適を活かす経営を行うことで急成長。
事業部の中の業績管理担当者が、業績管理や事業の予実管理、分析を行ってきたが、事業立案の早い段階からファイナンス面のサポートを行うために本社にCFO室を再編し、事業部パートナーであるFP&A担当と、全社パートナーであるFP&A担当を新設。

②B社(上場)
本社機能に、経営企画や経理財務部門があり、経営企画が中期経営計画を策定。各事業部長が自部門の予算指標の作成を行い、経理財務部が実数の数値管理と予実の差分の分析、各事業部長が要因分析を行うという従来型の組織体制で行っていた。ところが、市場や競合状況も踏まえた計画の策定・モニタリングとPDCAを回す動きが取れていない事が経営意思決定上の課題になっており、事業部パートナーであるFP&A担当と、全社パートナーであるFP&A担当を新設。

FP&Aポジションにおける企業から評価される経験とは


現職の企業に、FP&A部門がなく実務経験がないから…といって、FP&Aにチャレンジ出来ないかというと、一概にはそうでもないようです。
FP&A職種は、最近ニーズが増えてきている職種でもあり、実際に実務としての経験者が少ないという要因もあります。

管理会計や経営管理のご経験を有する方を求めている企業が多いですが、
経理経験者や、事業企画経験者に対しても、その方の業務スタンスによって採用を行っている企業もあります。

例えば、
・数字のとりまとめやレポート作成、レポーティングにとどまらず、ビジネスの当事者としての意識を持ち、予算と実績のギャップの分析まで踏み込んでいるか。
・ギャップの起きている本質を突き止めるために、現場に足を運んでみたり、事業部へヒアリングするなどして「何が起きているか」をきちんと把握できているか。
・「何が起きているか」を把握した上で、どのようにギャップを埋めるのかという自分なりの提言が出来ているか。
・そもそも、現状が続いた場合の現実的で合理的な収益予測を考えているか。

FP&Aポジションのキャリアパス


一時期、日系大手メーカーが業績不振による静かなる人員削減を行っており、事業部FP&Aの方々、特に40代半ばのマネージャーの方々の転職相談が増えたことがありました。新卒入社した会社で長年働いていて、初めての転職というケースがほとんどでした。複数部門のFP&Aを経験したことにより多角的な目線で会社を見ることができる力を活かし、大手企業の経営企画ポジションに転職された方もいらっしゃいました。

このように、事業部FP&Aの方にとっては、次のステップとして、経営や事業の戦略をアドバイスする全社経営のビジネスパートナーとしてのキャリアパスが開けるでしょうし、経理・財務や経営企画部門からのキャリアアップを目指す人にとっても、良い選択肢となります。

現在の業務にモヤモヤを抱えられている方、また、どういった人材を採用したらよいかお悩みの人事の方、是非ペルソナへお声かけください。

ペルソナ株式会社 中村

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