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【パーソルダイバースのお仕事#03】とみおか指導職

「パーソルダイバースのお仕事」では、
自分らしくはたらく社員のインタビューを通じて、
パーソルダイバースの仕事を紹介します。

今回は「とみおか繭工房」の指導職のお仕事をピックアップします!
現在、群馬事業部で指導職として活躍されているY.Tさんのご紹介です。
障害のある社員の指導職としての仕事内容や、やりがい、苦労したことなど、現場ではたらく指導職ならではの視点で語っていただきました。

指導職として活躍されているY.Tさん

<プロフィール>
【所属】受託サービス第2本部 群馬事業部
【入社】2020年8月
【仕事】とみおか繭工房(妙義)のクラフトチームでリーダーをしています。
指導職の役割は、障害のある社員と一緒に作業をしながら、安全に業務を遂行できるようにサポートをすることです。

業務内容としては、生産数量の管理、工房の安全管理、畑の管理、養蚕のためにお蚕さんに 桑を与えるタイミングの管理など、工房で行う仕事の全体的な管理を行いながら、役割によっては障害のあるメンバーの面談などのフォローアップまでを行い、仕事は多岐にわたります。

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これまでのキャリア

ー 大学卒業後、子育て支援関係のNPO法人へ

  • これまでのキャリアについて教えていただけますか?

出身は群馬県桐生市で、大学進学を機に埼玉県に移り、そのまま埼玉県で就職しました。
もともと子供が好きで教員免許も持っていたので、子育て支援関係のNPO法人に就職しました。

児童センターではたらいていたので、児童や保護者向けのイベントやサークル活動を通して特別支援学級や特別支援学校との繋がりも深くなり、障害を持っていたり、家庭や学校に居場所がない子供達との触れ合いや絆が深くなっていきましたね。

その中で、役割を与えられたり、ボランティアに取り組んだりすることで心が安定する子たちを多く見てきました。
児童センターは支援対象が18歳までの児童ですが、障害のある子たちが社会に出た時、「仕事」が重要なのだと思い、障害者の社会進出に関わりたいと思い転職を決意しました。

私は、転職の際、この観点で仕事を探していました。

~3つの観点~
・障害のある人の社会進出に関われること
・当時、埼玉から群馬に帰ろうという思いがあったこと
・もともと虫や生物も好きだったこと

この観点で仕事を探していたのですが、障害者支援×群馬×養蚕の三拍子そろった当社と出会い、入社を決めたんです。

とみおか繭工房の仕事

ー群馬事業部について

・群馬事業部の事業について教えていただけますか?

群馬事業部は、富岡に2拠点、桐生、前橋の計4拠点があり、それぞれ行っている仕事が異なります。

私が所属する「とみおか繭工房」の妙義では、シルク製品やノベルティを作るクラフトチームと、養蚕・農業のアグリチームに分かれています。
クラフトチームでは、養蚕でお蚕さんの餌になる桑を使った和紙やハガキ、絹糸を使ったアクセサリーを制作しています。
アグリチームの農業では桑の葉の栽培の他に、下仁田ネギ・ナス・ほうれん草などを栽培し、農福連携している地域の農家さんの手伝いも行います。

「とみおか繭工房」のもう1拠点は、歴史的建造物の富岡倉庫2号車にあります。
1階がカフェでそば粉のガレットなどを作っていて、2階はシルク製品などの制作をするクラフトの場所になります。
シルクや桑和紙にちなんだワークショップも開催しているんですよ。

前橋では、「まえばし彩工房」でハーバリウムを作っています。カフェの売店に置いたり、グループ企業のノベルティにしたり。あとは事務作業なども一部請け負っています。

2023年4月にできたばかりの桐生にある「きりゅうアート工房」では、繭の本来捨ててしまうケバの部分からシルク成分を抽出して石鹸を作る事業を始めており、グループ企業のノベルティとして大量生産をしています。

桑を使った和紙製品

ー指導職について

指導職の役割や仕事内容を教えてください。

指導職は障害のある社員と一緒に作業をしながら、安全な業務遂行をサポートします。
生産している数量管理や業務の方向性の確認、あとはメンバーと同じように蚕に桑をあげたりするのが我々指導職の仕事です。

リーダーや採用担当、マネージャーは、障害のある社員のメンタルケアも行います。
1番大事なことはメンバーが安全に仕事に取り組めることですね。
一方で、障害者雇用の人数を確保していくこともミッションの1つです。
そのために、障害のある社員の職域を拡大していくことも大切です。
例えば養蚕に使う桑を育てることで職域の拡大をしたり、野菜や桑製品を作ること通じて障害のある人の仕事の選択肢を広げていくことになります。

また、私がリーダーを務めるクラフトチームでは、養蚕で出た糸や桑を使って製品を作り、富岡製糸場の売店や道の駅などに置かせていただいています。地域の方や一般のお客様も興味を持ってくれています。

養蚕は年々農家さんが減っている事業でもあるので、会社の事業として養蚕を手掛けられるだけではなく、障害者雇用の創出にもなります。そのような形で自社の工房が地域課題の解決に貢献することがミッションと捉えています。

・現在の職場の良いところは何だと思いますか?

様々なタイプの人がはたらいているので、多様な人を受け入れる土壌があるところでしょうか。

初めからできないと判断するのではなく、苦手だけどうすればできるかを考える文化があります。
できるところを発見していくのが楽しいですし、そういう視点を持った人がたくさん働いているのがいい職場だなと思います。

一緒にはたらく社員は、特別支援学校を卒業したばかりの18歳~定年間近の方までいます。
社員同士もコミュニケーションが活発な方だと思いますし、社員のご家族の方とも接することもあります。

以前は、工房の事業報告のタイミングなどでメンバーの保護者の方・ご家族にもお越しいただいてお話を聞いたこともあるくらい、地域や家族との関係性は深いと思います。

ー仕事の魅力・やりがい

・この仕事の魅力や、やりがいはどんなところですか?

この事業の中心であり、地域の伝統産業でもある養蚕ができることは魅力です。
お蚕さんが小さい時から繭になるまで育て、その過程で桑の収穫や、お蚕さんを移す「拡座(かくざ)」の作業 など、特殊な作業もあります。
私も入社した当時は養蚕をやらせてもらっていてすごく楽しかったです。

妙義で行っている、養蚕・農業は天候や季節、生育状況にも応じて、日々やることが目まぐるしく変わるので、スピード感があって刺激的なところが気に入っています。
毎日、色んな仕事ができて楽しいです。

お蚕さんを繭まで育て、富岡のJAに出荷するまでが養蚕チームの仕事です。クラフトチームはその繭から糸をとることから、実際に製品にするまでを行います。
座繰り(繭から糸をとる作業)→撚糸(業者に依頼して糸を撚る)→精練(不純物を落とす)→染色するという工程をほとんど自分たちで行っています。

また、私はものづくりも好きなので、現在のクラフトチームでも楽しく仕事させてもらっています。
クラフトチームでは、障害のある人も自由にアイデアを出してデザインを考えたりしています。

絹糸を使った手作りアクセサリー

何よりもやりがいにつながることは、障害のある人がやりがいを持って取り組んでくれていることですね。

実際にできる商品はシルクのアクセサリーがメインで、製品のデザインは障害がある社員が自分で考え、色や形を作っています。自分で考えてものづくりをする、クリエイティブな仕事です。
ものづくりが好きな人にとっては楽しい職場だと思います

・仕事の大変なところはどんなところですか?

一番は天候に左右されるところでしょうか。養蚕や農業の特性上、天候や生育状況に左右されますし、障害のある社員のコンディションも思い通りにならないことがたくさんあります。
急な体調不良や気分の浮き沈みなどで、生産計画を立てても人数が揃わないこともあります。

でも、さまざまな性格や障害特性の社員と日々コミュニケーションをとるのが大変でもあり、楽しいと感じています。

課題としては、生産ノルマもある中で、働いている社員のやりがいとの両立が難しいことです。
数字ばかりに気を取られると社員のモチベーションや体調管理がおざなりになりますし、メンバーのフォローアップに力を傾けすぎると生産量が落ちてしまいますのでバランスとるのが大変ですね。
妙義でも慢性的に指導職が足りないので、丁寧に関わりたいけど作業進捗が良くなくて関わり切れないケースもあり、そこは課題視しています。

ー指導職に向いている人、向いていない人

・この仕事に向いている人・向いていない人は、どんな方でしょうか?

様々な方がはたらいている職場なので、どんな方でも活躍できると思います。
ただ、自分の思い通りにはならないことは多いので、相手の行動をコントロールしたい・失敗に対して厳しい方には向かないかもしれませんね。

養蚕や農業は天候や生育状況や、障害のある社員のコンディションや勤怠状況によって、臨機応変に人員の配置を変えなければいけないこともあります。
日々のハプニングや、失敗なども楽しめる心の余裕がある方は、きっと楽しくはたらけると思います。

農家さん出身者もいますが、未経験者も数多くいます。
農業や養蚕を知らなくても、だんだんと仕事を覚えていくことはできるので、特殊なスキルが必要というよりは、障害のある社員に作業をどう伝えられるのかが重要です。

例えば「この作業をしてください」と説明して、すんなり伝わることもあれば全然違う解釈になってしまう場合や、頭ではわかっていても動作としてアウトプットできないこともあります。
相手に合わせてコミュニケーションを変えて伝えることが求められますので、人と関わることが苦ではない方が向いているのだと思います。

今後のキャリア

ー今後のキャリアビジョンを教えてください。

いまはリーダーをやらせてもらっていて、一緒に作業するというよりは、チームの仕事を管理したり生産進捗を各所調整したりする業務の比重が大きいです。
前職の児童センターの時にも2年ほど管理業務をやっていたのですが、苦手意識がありました。年を重ねるごとにそういう仕事も慣れ、やりがいを感じていますので、今後は管理職を視野に入れつつ、日々の仕事に取り組みたいと思います。

今後は、事業全体を管理するマネージャーや、メンバーの採用担当・定着担当を目指すのもいいなと思います。
メンバーがどうやったらより働きやすくなるか考えて、現場発信では成しえなかった意見を届けられたらいいなと思います。

あとは働きやすい現場を作っていきたいです。
そう思ったきっかけは、障害のある社員がどうやったらもっと生き生き働けるだろう、というところに意識を向けたことでした。
現場で社員ひとりひとりに働きかけることも大事ですが、より大きな組織に働きかけられると影響範囲が広くなると考えるようになったからかも知れません。

自分自身のワークライフバランスも充実させたいので、より働きやすい環境整備にも取り組んでいきたいと思います!

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