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生まれて初めての食中毒を経験中

それは突然やってきた。


「え、なんか気持ち悪い……食べすぎたかな?」


そんな事を考えた数秒後。猛烈な腹痛に襲われた。


「あ、これやばいやつだ。」


速攻でトイレに駆け込んだ。案の定液状のものが…。
これはまたハデに胃腸がやられてしまったなぁ。迷走神経反射が起きないようにだけ気を付けないと。そんな事を軽く考えていた。

とりあえず、ある程度腹痛が引いたタイミングでベッドに戻りすぐに身体を横にした。
手と足に必死に力を込めそのまま眠りにつこうと試みる。

もう何度も迷走神経反射の失神をトイレ内で経験しているので対処法はお手の物………なはずだった。

いや、しかし今回はいつもと何か違う。

この体制になれば落ち着くはずの吐き気が全く引かないのだ。

今すぐにも込み上げて来そうな吐き気。冷や汗も止まらない。


時計を見ると深夜3時。


明日仕事の恋人を叩き起こして助けを求めるのも申し訳ないし、いつもみたいに寝れば治るだろ……。と兎に角耐えることにした。

しかし一向に吐き気が引かないのだ。引かないばかりか時間が経つごとに増していく。お腹も緩い。

「無理だ。やばい… 何だこれ…」


幼少期のトラウマで自分は嘔吐恐怖症だと信じて疑わなかった。ここ数年吐きたくても吐けない辛い状況が続いていたのだが、とうとうビックリするほどあっさり戻してしまった。


嘔吐ってこんなに体力持っていかれるものだったのか…と絶望した。

その後水を飲むだけで戻してしまう辛い時間が続いた。水分補給が追い付かなくて体力はどんどん奪われる。どうかこの苦の時間が早く過ぎてくれ。そう願うしかなかった。



そろそろ恋人が起きる時間だ……

恋人が起きて放った言葉にゾッとした。


「なんか、お腹の調子が悪いかも。下しそう。」


え?あなたも?昨日私たち何食べたっけ?刺身?
え、嘘?これって私たち……


「「食中毒!?!?!?」」





幸いなことに恋人の症状は私と比べられないほどに軽く普通に出勤することになった。

さすがに一人でこの苦痛と闘う時間は心細いし辛かった。


何も食べられない。水すら身体が受け付けない。しかし、支度をして病院に行く体力すらない、、、負のループだった。



おそらく私が当たったのは前の日の夕飯に食べたスーパーのお刺身。

症状的には腸炎ビブリオ。

まさか自分が食中毒になるなんて……

恋人も製菓衛生師の免許を持っていて、私もレストランサービス技能士の資格を持っている。一般の人よりは食への知識量は多い。
食中毒の恐ろしさももちろん理解していたし、警戒もしっかりしているつもりだった。しかしこのザマだ。情けなさでいっぱいになった。

おそらくスーパーで刺身を詰めていた時、いつもだったら一緒に氷を入れるのに、氷が置いてあるサッカー台がものすごく混んでいて密を避けるために氷を入れてこなかった。
もう帰るだけだしいいよ!という軽い気持ちで行った行動のせいでまさかこんな事になるとは…。

迂闊だった……。





はじめて自分自身が食中毒になって学んだことがいくつかある。



①食中毒はその人の免疫状態に寄って症状が異なる


食中毒と言ったら"集団感染"で皆がみんな、下痢・嘔吐で苦しむイメージだが、実はそうではないらしい。

実際、私には酷い症状が出ていたが恋人は症状はあったものの意外とケロッとしていた。





私はもともと自律神経失調症を持っていて昔から免疫力が強くはなく、よく病気を貰う。それが今回にも影響したのかもしれない。



②嘔吐してすぐは何も口にしてはいけない



嘔吐をすると、身体の水分や電解質が出てしまうのでマメに水分を取らなくてはいけない。と言ったことをよく耳にする。

実際私も脱水が怖くて嘔吐をしてすぐに水分を取っていた。

しかし、嘔吐をした後の胃はすごく敏感になっているので水ですら刺激を与えてしまうそうな。

諸説あるみたいだが、嘔吐後30分〜1時間くらいは何も口にしないほうがいいらしい。



③経口補水液を侮ってはいけなかった



まだ療養期間は続いていて、ゆるゆるの5分粥と卵豆腐しか口にできていないのだが、これでもだいぶ食べられるようになってきた。


酷い時は空腹でも水すら飲めなかったのだが、そんな時に唯一口にできたものが薬局でも売っている経口補水液OS-1




これがめちゃくちゃに美味しいのだ。


いままでボーッとしていた頭に思考がしっかり戻ってきたような気がした。

しかし、これが美味しいと感じる時は身体がSOSを出してる時らしいので気を付けてください、と散々ネットに書かれていました。

良い子のみんなは我慢せず病院に行こうね。




生まれて初めての食中毒。


もう二度と経験したくはないけれど、一度経験しとくもんだな、とは思いました。
もちろん軽い方だったと思うし、体力がある年齢だったからそんな事が言えるわけだけど。


改めてきちんと食にまつわる事に関して勉強し直そうと思えたいいキッカケになったし、
"面倒だから"とか"今日はいいよ"みたいな甘い気持ちを持っちゃいけないな、とも思いました。


これからの時期、食中毒の件数はもっと増えていくと思います。
ならないに越した事は無いので、皆さんも本当に気を付けてくださいね。


食中毒は

つけない!増やさない!殺す!

(※今は殺すではなく、やっつける!というマイルドな言い換えになっていますがこちらの方がしっくりくるので)


この三原則を守って、食事を楽しみましょう。

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