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SDGs編:「カワイイ」大好き次男が、Peopleが取り組むべき課題を突き付けてきた『ピートラ』Vol.24

こんにちは。機ちょーまさとです。
我が家では、年明けいきなりジェンダー問題に直面し、使命感に駆られて頭がぐるぐる回った出来事がありましたので本日はその話を。

「カワイイ」大好き次男6歳

このことは、次男のお年玉の使い道に端を発します。
彼について少しご紹介します。

我が家には2人の男児がおります。2人は、ものの例えでなく生まれた瞬間からホントに真逆。おなかから出てきた時にうけた印象は、9歳(おとなしい)、6歳(自己主張と喜怒哀楽が激しい)になった今でも変わっていません。同じ家に生まれて、同じ親に育てられながらこんなに真逆。ああ、人間て生まれた時から超個性なんだなあ、と学びました。そんな正反対兄弟の正反対エピソードの一つが「カワイイ」です。

長男は、赤ちゃんやぬいぐるみには一切興味を示しませんでしたが、次男は1歳半ごろから興味しんしん。赤ちゃんを見れば「あかちゃん あかちゃん」とたどたどしいながら、大切なものを触るようなものすごい愛がこもった なでなでを披露。まわりは心の中で「おまえもほぼ赤ちゃんだけどな……」と突っ込みながらも、きゅんきゅんしていました。
今でもことあるごとにカワイイぬいぐるみをおねだりしてはどんどんベッドに詰め込み、すごいたくさんのおともだち(ぬいぐるみ)が体の下でゴロゴロする寝づらい寝床になっています。プレスクール登校の際は、必ず一匹おともだちを連れて行きます。

男児に「カワイイ」ぱんつとな……!?

そんな次男坊、年明けにたっぷりもらったお年玉の使い道を必死で考え、答えを絞り出しました。

「カワイイぱんつがほしいのー」

かわいいぱんつってなんじゃそりゃどんなの?さっそくPCでショッピングサイトを開き、一緒にさがしました。
「これ」
……さすがに父ちゃんは反応に困りました。子ども用とはいえ……あえて言います。めちゃくちゃ女児女児してる
いや、買ってあげることは全然問題ない。ぼうず頭の男児がピンクのハートがプリントされたパンツを履いて喜んでいたら……すっごい愛おしい。むしろ歓迎です。

しかし問題は社会に出ると話は別です。プレスクールや公共のトイレなどお着換えの瞬間、あらわになる坊主頭にピンクのらぶらぶしたぱんつ。通っているプリスクールでは心配は少なくとも、いつなんどき決定的な一言を、また浴びせられる心配をせざるを得ません。「なんで女の子のぱんつはいてるの?
想像するだけで胸がざわざわする。

彼はすでに、ジェンダーバイアスで傷ついた過去があります。
2歳の当時、大好きでかいがいしくぽぽちゃんのお人形をお世話していたおままごと大好きくんでした。ところが3歳ごろ、誰かに言われたんでしょうね。「なんで女の子のお人形であそんでるの?」
それ以降隠れて遊ぶようになり、5歳になったらその好奇心を封印してしまったんです。よっぽど傷ついたんだろうな、かわいそうだったな、そう思う親心がぼくにはありました。

男の子がピンクのらぶらぶぱんつ履いたって全然良いじゃないか。そう思いつつ、買ってあげてしまえば絶対人に見せたくなる。絶対傷つくこと言われるよ……。でもぼくは彼の選択を否定したくもない。
あれ。詰んだ。

手持ちのソリューションでは対応できなかった

昨年、PeopleはSDGsのうちジェンダー問題へ取り組んでいくことを掲げ、これでもいろいろ試行錯誤をしてきたんです。

その事例として、Peopleではねじハピという商品を扱っています。この商品が分類されるメイキングホビー玩具という商品群は、流行り廃りが強くロングセラーになるのは難しいと言われるカテゴリーですが、ねじハピは発売以来5年続くヒット商品となりました。
詳しくは過去の記事でも扱ったのでこちらもどうぞ。

この商品について言葉を選ばずにざっくり言うと、一般的には男性寄りの趣味と認識される電動ドリルを使うようなDIYを、女の子でも手に取りやすい遊びと体裁(パッケージやデザインのことです)にしたおもちゃ、と表現できると思います。
Peopleでは男の子でも女の子でも関係なく、「身の回りのモノを自分の手でつくりたい」とか「電動ドリルでねじをまわしたい」とか好奇心をもつ子がいることを、子どもの観察から発見していたんです。しかし「DIYは男のものだ」みたいな風潮であったり、無意識のバイアスによって、女の子にはそれが発揮しにくかった。そんな女の子たちの好奇心にピタっとはまったのがヒットの要因だったと思うんです。
一方、男の子の需要もあることがわかったことから、パッケージを中性的にしたバリエーションセットを発売したら、これが全然売れない大失敗。「中性的にすれば良いというものではない」という学習に至りました。日本の社会は、ジェンダー問題の過渡期にあるんだと思います。

この成功と失敗の事例から、たぶんPeopleができることは「現在男の子の(女の子の)遊びと思い込まれているものを、女の子の(男の子の)手に取りやすい体裁にする」ことで、生まれ持った好奇心を肯定して、思う存分遊ばせてあげられるのではないか、そう思いました。これは今でも一つの答えだと思っています。

しかし……今回の「カワイイぱんつが欲しい」は、いうならば「女の子の体裁(とされてきた手法)そのものを、男児が求める場合がある」という事例。今手に持っている解決策では対応しきれません。

結局、今回の場合に限っては、次男のぱんつは大人の口車によって彼の気に入る別のものにすり替えることで事なきを得た(ごめんね……)のですが。ぼくとしては彼には、彼が満足するまでカワイイを追及してもらいたい。いつまで続けてくれるのか。これは親が二人でフォローしきれる問題じゃないぜ。

Peopleにとってまた一つ試行錯誤するテーマに年始から直面し、グッと気合が入りました。この件は本気で何とかしたいので、機ちょーは実際にアクションを起こすことに決めました。どんな事を取り組んだのか、進捗があったらまたこちらで、リアルタイムに報告していきたいと思います。
もし「こうしたらいいんじゃないの?」というアイディアがありましたらご一報いただけると嬉しいです。

ではまた。

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