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会社員は「仕事がデキる自慢」をしないほうがいい

「仕事がデキるか否か」という問題は日本人ビジネスパーソンにとっての大きな関心事と言えるでしょう。
実際、会社や役所などで働いていると、「アイツは仕事がデキる」とか「アイツは仕事がデキないので使えない」などとオッサンがよく話しています。
現実世界だけでなく、SNSでも会社や役所と同様、「仕事がデキる」ことの話題にあふれています。
このように「仕事がデキるか否か」はある意味、日本人ビジネスパーソンの価値基準の一つとなっています。

しかし、会社員は「仕事がデキる」自慢をしないほうがいいと私は考えます。
理由はあまりにもくだらなさすぎるから。
結構根本的な問題ではありますが、仕事がデキるかどうかは運ゲーによるところが大きいです。
会社や人間関係、業務内容などの相性など、複合的な要因が絡んで自分のパフォーマンスに影響してくるのです。
だから運よく自分と相性が合う会社で働けばそこそこ仕事はデキるようになります。

それでも「仕事がデキるかどうかは努力と才能だ!!!」とのたまう人もいると思いますが、そういう人は一つの会社でしか働いたことがない「転職童貞」である可能性が高い。
様々な会社で働いたことがないので、仕事や人間関係がうまくいかなかった経験数が圧倒的に少ないんですよね。
だから、極めて範囲の狭い自分自身の就業経験からしか「仕事がデキるか否か」を語ることができないのです。
経験値が少ない人ほど、「仕事がデキるかどうか」を努力と才能と考えこむ傾向が強いと言えます。

もっと根本的なことを言うと、一雇われ身の分際が「仕事がデキるかどうか」を議論すること自体、アホらしくてしょうがない。
仕事がデキたところで、収入がいきなり100万円も上がるわけではないし、自分が活躍したところでその利益はほぼ会社に還元されるのだから誇らしいことなんて何一つとしてない。
また、既に述べましたが、仕事がデキるか否かは運ゲー的要素が強いのに、それをさも自分の努力と能力に結び付けていること自体、実に滑稽。

「仕事がデキるか否か」という滑稽な話題を最大の関心事とする日本社会は文化的なレベルが低いと言えます。
そういう話題を堂々と自慢することは恥をさらけ出していると言っていいでしょう。

日本人はあまりにも仕事に関心事を持ちすぎです。
世界にはたくさんの美しい文化や芸術などがあります。
そういうものに目を向けなければ、どんどんつまらない人間になっていくでしょう。




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