ペンペン先生の勉強方法辞典

勉強方法を教える精神科医ペンペン先生です。勉強を頑張っている皆様にお役に立てるような記…

ペンペン先生の勉強方法辞典

勉強方法を教える精神科医ペンペン先生です。勉強を頑張っている皆様にお役に立てるような記事を書いていきます。よろしくお願いします。インスタはこちら→https://www.instagram.com/penpen.benkyoziten/?hl=ja

マガジン

最近の記事

第7章(1)教材を図解し分析する手法

目次に戻る 理解型参考書、問題中心型参考書、問題学習型問題集、応用型問題集、整理型問題集についてお話をしてきました。ただ、なんでもそうですが、知識として持つのは比較的容易です。本書を読むだけで良いからです。しかし習得するためには実践が必要です。当然、教材を選ぶことも実践しなければ何の意味もありません。本来は皆さんと一緒に本屋でいろいろ話をしながら実際に教材を分析し、選べると一番よいのですが、本書上では不可能です。そこで、この章では本書で説明した分類ごとにおすすめの教材をご紹

    • 第6章(コラム)暗記方法はカラオケから学べ

      目次に戻る 整理型参考書の使い方の一つに「暗記資料の作成」が出てきたため、今回のコラムで暗記方法について触れておきます。暗記は「新曲を知ってからカラオケで歌えるようになるまでの過程」を考えると理解しやすいので、そこから見ていきましょう。 まず新曲はどこで知りますか。新しい曲なのでいろんな所で流れていますよね。コンビニやテレビ、ラジオ、アプリ、飲食店、ゲームセンター・・・などで聴くことが多いでしょう。何度も耳にし、繰り返し同じ曲を聴くことになるのでサビや曲の一部が自然と頭に

      • 第6章(3)知識の整理と暗記資料の作成に活用せよ

        目次に戻る 前回は整理型参考書を学び始めに使う方法についてお話しました。学び始めは「理解」を最も重要視しなければならないため、整理型参考書を使うとするならば、豊富な解説をメインとしている教材との併用が必須です。では学習の後半(知識をある程度習得した段階)では整理型参考書を生かすことができるのでしょうか。実は整理型参考書はどちらかというと、後半の方がより大きな効果を発揮します。 使うタイミングは二つあります。 一つは知識の整理です。ある程度学習を進めていくと、多くの知識や

        • 第6章(2)学び始めに使うなら理解型参考書と併用せよ

          目次に戻る できれば使わない方が良いとまで言った整理型参考書ですが、それでも使い方によっては効果を発揮する場合があります。そこで、知識が不十分な学び始めの時と、知識がある程度ついてきた時に分けて、適切な使い方を紹介したいと思います。まずは前者から。 理解が重要な学び始めに使うのであれば「理解型参考書との併用」をオススメします。先ほど「友達のノートは分かりにくい話」をしました。しかし友達の解説さえあれば、ノートの内容はすんなり理解できるはずです。即ちノートにある情報はそのま

        第7章(1)教材を図解し分析する手法

        マガジン

        • ペンペン先生の参考書・問題集の選び方
          31本
        • ペンペン先生のおすすめの参考書・問題集
          33本
        • 3ヶ月で勉強方法を確立するペンペン塾
          0本
        • 塾・家庭教師がいらなくなる勉強方法
          11本
        • 勉強のちょっとしたコツ
          13本
        • ペンペン先生のたわごと
          4本

        記事

          第6章(1)積極的に使わなくてもよい整理型参考書

          目次に戻る これまで、理解型参考書、問題中心型参考書、問題学習型問題集、応用型問題集と紹介してきました。これらは使用する機会が多い重要な教材です。しかし今から紹介する整理型参考書は必ずしも必要とはしない種類の教材です。むしろタイミングや使い方を誤るとマイナスの影響を受ける可能性もあります。 確かにタイミング、使い方さえ適切であれば整理型参考書の特徴を活かし効果を最大限に発揮することは可能です。だからといって、日々の学習に必要不可欠というほどではありません。従って、積極的に

          第6章(1)積極的に使わなくてもよい整理型参考書

          【基礎編⑨】想起力がなければ結果は出ない!

          結果に直接影響する力これまで数回にわたり「情報把握」、「情報処理」「記憶」「理解」「問題解決」について心理学、および脳科学の側面からお話しました。 ここで皆さんに一つ質問です。テストや仕事などで最も結果に反映される人間の学習メカニズムとはなんでしょうか。もちろん記憶や理解なども重要です。問題解決もそうですね。ただし、それらがあっても ”ある要素“ が不足していれば、結果は出ません。 その重要なメカニズムとは、「想起力」です。 想起とは、状況に応じて必要なものをアウトプッ

          【基礎編⑨】想起力がなければ結果は出ない!

          第5章(コラム)実力UPのタイミングは予習ではなく復習だ

          目次に戻る 第4章のコラムでは問題学習の復習を取り上げたので、コラム5では復習の大切さについてお話しておこうと思います。 皆さんは復習を普段していますか。予習は学校で宿題として出されることが多いので、ほとんどの方が勉強しているかと思います。しかし復習はどれだけの人が行っているのでしょう。 少し話を変えまして。予習と復習どちらのタイミングで力がつくと思いますか。予習は新しいことを学ぶ。即ちインプットに分類される学習です。逆に復習は一度学んだことを繰り返し定着させること。つ

          第5章(コラム)実力UPのタイミングは予習ではなく復習だ

          【基礎編⑩】やる気のメカニズムを知りコントロールせよ!

          やる気のメカニズムを知りコントロールしよう 今回は番外編として動機付け、すなわち人のやる気について、紐解きたいと思います。 さて、「やる気」を考えるにはもう少し要素分解する必要があります。やる気を分解すると「数日〜数年単位の長期的なやる気」と「数分〜数時間単位の短期的なやる気」に分けられます。そして長期的なやる気は動機付け二元論やアトキンソンの期待価値理論で説明でき、短期的なやる気は集中力のメカニズム、すなわち人間の好奇心と飽きで説明することができます。それではひとつひとつ

          【基礎編⑩】やる気のメカニズムを知りコントロールせよ!

          第5章(3)最後は志望大学の過去問題が最も大事

          目次に戻る ここで少し別の角度から応用力について考えたいと思います。 応用力は基礎力とは異なる一面を持っています。それは限界値がないことです。基礎力は教科書の範囲内という大まかな枠が存在します。従って「基礎 力がついた」という基準が明確です。しかし応用力にはそうした基準がありません。厳密にいえば学生時に学ぶ範囲は存在します。ただ、明確な制限はなく限界は基本ありません。つまり応用力は伸ばそうと思えばいくらでも伸ばすことができます。 ただし、それは「無限に時間と労力があれ

          第5章(3)最後は志望大学の過去問題が最も大事

          第5章(2)難しすぎない応用型問題集を選べ

          目次に戻る 応用力をつけるためには、インプット(応用問題の問題学習)とアウトプット(応用問題の問題数をこなす)の勉強をバランスよく行う必要があり、それぞれに適した教材は異なるとお話しました。 ただ、両者の教材には一つだけ共通した特徴があります。「問題の難易度が適切であること」です。特に応用の勉強を始めたばかりの人は「難しすぎる問題を扱っていない」教材を選ぶことが大切です。 本屋に行けば、いかにも難しそうな問題集がたくさんあります。医学部志望者向けに「医学部受験のための問

          第5章(2)難しすぎない応用型問題集を選べ

          第5章(1)応用型問題集は問題パターン数と問題数を分けて考える

          目次に戻る 理解型参考書で内容を十分に理解し、理解した内容が問題としてどのように問われるのか知るために問題学習型問題集で問題パターンを分析してきました。この時点で、基本問題は、ほとんど解けるようになっており、定期テストレベルの力は十分ついていると言えます。しかし、模擬試験や受験を考えると不十分です。なぜなら、模擬試験や受験に出てくる応用問題はこれまで学んだ基本問題を組み合わせて作られた「新しく見える問題」だからです。従って応用問題に対応できる力、即ち応用力をつける学習へとス

          第5章(1)応用型問題集は問題パターン数と問題数を分けて考える

          第4章(コラム)問題学習の復習方法

          目次に戻る 問題学習型問題集の選び方と、問題学習の方法が大まかに分かったところで、問題学習の復習方法についてお話しておきます。 問題学習とは、学校で学んだ内容がどのような問題としてアウトプットを求められるか分析し、フローチャートとポイントをまとめることでした。さて問題学習の復習は①フローチャートとポイントを使うメインの復習と、②実際に紙に書いて解き直すサブの復習に分けられます。まずは①のメインの復習についてお話します。 と言ってもやることは「復習する問題文を見て、フロー

          第4章(コラム)問題学習の復習方法

          第4章(4)「問題中心型参考書」は使い方とタイミングに要注意

          目次に戻る 冒頭では教材を四種類に分類し、分類できないものに関しては、使わない方がよいとまで述べました。ただし例外があります。分類しにくい教材の中に「問題中心型参考書」が存在します。これは、使い方に注意さえすれば、非常に効果的な教材となりうるのです。 まず参考書の特徴についてお話します。理解型参考書のように学校で学ぶ内容をわかりやすい解説でまとめてくれています。その点は変わりません。理解型参考書ではより分かりやすくするために、ちょっとした具体例を提示することが多いです。例

          第4章(4)「問題中心型参考書」は使い方とタイミングに要注意

          第4章(3)問題を解く流れが抽象化されているか

          目次に戻る 問題学習型問題集に豊富な解答解説が必要な理由は、「一人でフローチャートの作成やポイントの抽出、すなわち問題学習を行うためである」と述べました。問題学習をするための教材なので、フローチャート作成やポイント抽出のしやすさは重要な判断要素となります。それは解答解説の量だけでなく、内容にも求めなければなりません。では問題学習に適した解答解説の内容とはいったいどのようなものなのでしょう。 大きく分けてポイントは二つあります。 一つは「理解しやすい解説」です。何度もいい

          第4章(3)問題を解く流れが抽象化されているか

          第4章(2)問題集は豊富な解答解説が命

          目次に戻る 問題学習型問題集を選ぶ際、問題パターン数と同程度に確認すべき重要な要素があります。それは解答解説量の「豊富さ」です。具体的には1問に対し1ページ以上の解答解説で構成された教材が望ましいです。これは絶対に妥協してほしくない条件なので詳しく説明します。 豊富な解答解説が大切である理由は二つあります。 一つは「一人で勉強するために豊富な解答解説が不可欠だから」です。 教科書の問題や学校指定の問題集を解いている時に、誰もが一度は使いづらいと感じたことがあるでしょう

          第4章(2)問題集は豊富な解答解説が命

          第4章(1)問題数ではなく問題パターン数を見ろ

          目次に戻る 問題学習型問題集とは問題学習を目的とした教材です。問題学習とは「第2章:問題学習とは」で説明したように、問題パターンを分析して、フローチャートの作成とポイントの抽出を行い、習得することです。 極論、テストの点数は、どれだけ多くの問題パターンを分析しフローチャートとポイントを習得したかで決まります。(厳密には習得した知識をアウトプットする練習も必要ですが)。 例えば定期テストで点はとれるのに、模擬試験では点がとれない人がいます。なぜでしょう。その多くは、学校の

          第4章(1)問題数ではなく問題パターン数を見ろ