磯木淳寛

アイデア発想と教育で地域ブランディング。 公立中高に知的冒険授業「自由の教室」「房総す…

磯木淳寛

アイデア発想と教育で地域ブランディング。 公立中高に知的冒険授業「自由の教室」「房総すごい人図鑑」を導入して5年。アイデアを引き出して形にする愉快な商品開発もしています/著書『小商いで自由にくらす』/執筆媒体は『ソトコト』ほか多数。食品EC出身。

最近の記事

消費者の妄想 『クラフトカクテル「koyoi」』※飲んでない

twitterのタイムラインを眺めていたら、低アルコールのクラフトカクテル「koyoi」についてのツイートが流れてきて目に止まりました。 「へえ、低アルコールのクラフトカクテルってのがあるんだ?」と興味を持ちました。なにか目新しい予感を感じて、良さそうなら買うつもりでさっそく販売サイトを見てみました。 サイトにはこう書いてありました。 ぼくはお酒は好きだけど、そんなに量は飲めません。気に入ったものだけ少量飲むという感じです。だからこそ量より質で、いいなと思ったクラフト

    • おもしろいものは唯一無二?

      世の中が多様で刺激的で面白くなっていくためには、オリジナリティは簡単には手放さない方がいい説。つまり、簡単に真似に走るなということ。 でも、どうしても人は成功している人の話を聞くと同じように自分も成功してみたいと思うし、その成功パターンを知りたくてたくさんの成功事例を集めてしまうことが多い。 全国どこに旅をしても見慣れたチェーン店が溢れることに憂いていたはずなのに、ひとたびゲストハウスやコワーキングスペースが流行ると全国でそれらが増え、次にグランピングやワーケーション、

      • 『「勉強しなさい」より「一緒にゲームしない?」~新型学習塾の最先端授業 学習×ゲーム をおうちで体験!』(岩田拓真著/主婦と生活社)

        教育系のお仕事の一環として、東京文京区の探求学習塾「エイスクール」の岩田拓真さんの初の著書、『「勉強しなさい」より「一緒にゲームしない?」~新型学習塾の最先端授業 学習×ゲーム をおうちで体験! 』を取材執筆しました。 これがどんな本であるかをしっかり説明するには、 まず、探求学習塾「エイスクール」とは? そして、探求とは? という事について説明しないといけませんが、たぶんそれだけで長文必須なので、エイスクールのHPや岩田くんの情報発信に譲るとして、ここではあくまでも取

        • 悪用厳禁、不思議な食べ物

          今年度の「自由の教室」(房総メディアエデュケーションプロジェクト) の授業で、中学1年生の生徒100人にショートショートを書いてもらった。 ※ショートショートとは、短くて不思議な小説のこと。 経緯の最初は、ほらやっさカレーに続く商品開発を生徒のアイデア発でやりたいと思ったこと。 ほらやっさカレーは地域のお祭りのストーリーを商品化したものなので、まずはなにはなくとも商品の元になるストーリーが必要。 でもここですぐに壁にぶち当たる。生徒全員にそれぞれ「どんな話でもいいから地

        消費者の妄想 『クラフトカクテル「koyoi」』※飲んでない

        • おもしろいものは唯一無二?

        • 『「勉強しなさい」より「一緒にゲームしない?」~新型学習塾の最先端授業 学習×ゲーム をおうちで体験!』(岩田拓真著/主婦と生活社)

        • 悪用厳禁、不思議な食べ物

          ヨソ者が地域でアイデアを生み出すための情報量のコントロール

          「よそ者が住民以上にグッドアイデアを作れる」という前提は、情報量が多すぎるとバイアスに埋もれるという理屈に基づく。 であれば、創造性が高い範囲で収まるように情報量のコントロールが必要。

          ヨソ者が地域でアイデアを生み出すための情報量のコントロール

          未来に向かうための、経済と環境の3段階。

          「コロナショックで経済が止まり、自然環境に好影響が見られ始めている」 というニュースが、あちこちで記事になっている。 これだけなら、環境教育的な話になりがちなのだけど、 実は、経済と環境が未来に向かうためには3段階のステップがある。 ------------------------- ①経済活動すると自然環境が悪くなる ②経済活動しても自然環境は変わらない ③経済活動すると自然環境も良くなる ------------------------- 冒頭のニュースは①に属する

          未来に向かうための、経済と環境の3段階。

          過疎地のオンライン授業は、なかなかアリだ。

          近しい友人から聞いた話。 その友人にはお子さん(小学生)がいて、オンライン授業の実施を探るためのアンケート依頼が、小学校から届いたという。 で、アンケート結果、 「PC、タブレット、スマホなどの端末」 「通信制限のないインターネット環境」 の両方が○の家庭は64%だったため、現段階ではオンライン授業の実施は困難と結論します。 という連絡が来たという。 それを聞いて思ったのは、 「64%。まあそんなもんだろうな」 「100%じゃないことはわかり切っていたことなので、ア

          過疎地のオンライン授業は、なかなかアリだ。

          どうやって選ぶんだ問題(町長選挙 オンライン公開討論会)

          毎日、なにか選んでる。 なにをしようか、なにからしようか、どうしようか。 選択肢が多いほど悩ましいけど、選択肢が少なくても難しい。 隣町で、町長選挙があるという。 候補者は3人。 3人から1人選んで投票するわけだから、選ぶ難易度は高くないほうだ。 それでも真剣に考えるほど、やっぱり選ぶというのはなかなか簡単じゃない。 そう考えるのはぼくだけじゃないようで、友人で普通の市民の方が数人で声掛けし合って、3人の候補者にお願いして、オンラインの公開討論会を実施した。 田舎の選挙

          どうやって選ぶんだ問題(町長選挙 オンライン公開討論会)

          授業を受けると、もれなくカレーがもらえる「休校スクール!」

          コロナによる中学校の休校を受けて、中学3年生向けのオンライン授業「休校スクール!」をやっています。 4/18から数回の授業を行ってきましたが、完全ボランティアにも関わらず、英語担当講師の富澤さん、そして国語と数学を担当する早稲田大学生たちの授業のレベルの高さに感動してしまいました。 「休校スクール!」の生徒たちのために、毎回時間をかけて授業を組み立てているのがヒシヒシと伝わってきました。 これ、ホントさらに多くの生徒に参加してもらいたいと思い、<授業を受けると、もれなく

          授業を受けると、もれなくカレーがもらえる「休校スクール!」

          【休校スクール!】中学3年生向けの無料オンライン授業をはじめました。※もれなくカレーがもらえる

          多くの学校が現在、休校中です。 ぼくの住む千葉県内をはじめ、今のところ5/6からスタートと言われていますが、なんとなく、さらに延びるのでは?という気がしてきました。 先生も生徒も家庭もすでに大変ですが、これ以上延びたら、もう本当に大変です。 そう思い、中学3年生向けの無料オンライン授業を今日から始めました。一番煽りを受けるであろう受験生を少しでもケアしないと。 思いついて、おとといふたりに相談して、昨日(4/17)スタート。仲間のフットワークが軽くて最高です。 初回に参

          【休校スクール!】中学3年生向けの無料オンライン授業をはじめました。※もれなくカレーがもらえる

          自分で社会や国を変えられる?(中学生に聞いてみた)

          18歳意識調査「第20回 -社会や国に対する意識調査-」 https://www.nippon-foundation.or.jp/app/uploads/2019/11/wha_pro_eig_97.pdf?fbclid=IwAR3sUU-ZzENgOgvE2gD2UZbLOxVH8AZLwCaypCrNZ-xNa3SH_KxUE8cUeaY 日本→自分で社会や国を変えられると思う「はい」:18.3% 年末に、ニュースなどでも「日本の若者、低すぎ!」と話題になっていたもの

          自分で社会や国を変えられる?(中学生に聞いてみた)

          教育事業をしながら、レトルトカレーをつくる理由。

          「房総すごい人図鑑」という教育事業の一環で、地元のお祭りをテーマにしたレトルトカレーを商品化し、2019年夏から販売しています。 初売りは、地域の市やお祭りでの出店でした。その後、地域のスーパーやお土産屋さんを中心に置かせてもらっています。 カレーを販売開始したあと、こんな質問をされることがたくさんありました。 「なぜカレーを作ったのか?」 「カレー作りにどこまで関わっているのか?」 「誰かブレーンがいるのか?」 これらについて書いてみたいと思います。 実はこのカレ

          教育事業をしながら、レトルトカレーをつくる理由。

          投票率がどうなっても、結果は変わらない?説

          選挙の投票率の低さについて友人が投稿していたのを見て、ふと、投票率が低いとどうなるのかを考えてみた。 ①現在の状況。投票した人たちをA層、それによる結果をA'とする。(投票率約50%) ②今投票してない人たちが、やはりA層と同じ投票をする人たちだった場合、候補者の相対的得票率は変わらないので、結果は変わらずA'になる。(投票率100%) ③投票してない人たちが、A層と異なる投票行動をするB層だった場合、A層B層の投票結果はA'B'になる。(投票率100%) このとき、

          投票率がどうなっても、結果は変わらない?説

          \重版!3刷決定!/『「小商い」で自由にくらす』を売るためにやったこと

          拙著『「小商い」で自由にくらす~房総いすみのDIYな働き方』の再重版になりました。 これで3刷となり、ありがたいことに当初想像していたよりもたくさんの方に手に取って頂いています。改めて、これまで読んでくださった方々に感謝をお伝えしたいです。 書籍出版のきっかけは、旧知の編集者の方から、「いすみ地域の移住の話について本を書きませんか?」という提案でした。 でも、ぼくは移住についての話は書きたくなかった。というより、この地域に住むようになって一番驚いたことを書きたいと思った

          有料
          300

          \重版!3刷決定!/『「小商い」で自由にくらす』を売る…

          うどん屋の娘

          男:旅先で海を感じながら食べるっていうのがいいよね。 なにより、「島のうどん屋」ってのがいいよ。それだけで情緒を感じるもん。でもそうやってうどん屋でちゃんと子どもたちを立派に育て上げたっていうこと自体がもう素晴らしいよね。 兄弟はいるの?へえ、弟がいるんだ。じゃあ親はふたりの子どもをうどんで育てたんだもんなあ。すごいよなあ。 女:うん、うち、どうやら独立志向があるみたいで。 最初はお父さんの弟がひとりで食べ物屋をやってて、それでお父さんも一緒にやろうとしたみたいだったん

          うどん屋の娘

          引用と盗用。そして13歳の考える「本物」と「価値」について。

          またまたnoteで盗用に関する話題があったらしく、OFFRECOのヤマシタさんが、ぼくの以前の記事(webマガジンに著書の内容が無断で大幅引用(盗用?)されたときに、著者が思うこと。)について触れてくれたので、ちょっと書きます。 世の中には、「障害があったからこそパラリンピックで金メダルを獲ることにチャレンジできた人」や、「離婚をきっかけに住まいを移して、そこで新たに始めた事業がたくさんの人の笑顔を作っている人」や、転職に失敗しまくったことで、結果的に前職に就くことができて

          引用と盗用。そして13歳の考える「本物」と「価値」について。