鏡に映る顔
2024.08.31
ぺぎんの日記#153
「鏡に映る顔」
肌のケアに関するYouTubeを見たあとに鏡を覗き込むと、自分の肌の粗さに驚いた。
1日中数学を解いてから鏡を見ると、やつれた研究者のような顔つきをしている自分に気付くことがある。
TikTokで流れてきた美しい芸術品を見た後に鏡に向かうと、自分が独自の世界観を持ったアーティストのように見えてくる。
英語をたくさん勉強した日、鏡の奥に映る自分は今にも英語をペラペラと話し出しそうな顔に見えた。
先生に嘘をついた日、目があった鏡の中の私は、怪しげなセールスマンのような顔をしていた。
自分の嫌いな人を適当にあしらった日、私の目は冷徹に、黒く染まっていた。
私の顔は毎日変わる。実際のところ、他者から見た私の顔はいつも通り「ぺぎんの顔」なのだろう。しかしその顔に何か付加価値がついたとき、それを知っている人にだけ、いつもと違う私の顔が見える。
私に起こったことは私しか知らない。だから私が見る私の顔は、毎日変わる。私が好きな私の顔。私が嫌いな私の顔。
自信が極端にあると感じたときや、自信が極端に無いと感じたとき、私は鏡を覗きに行く。率直に、私の顔がどう見えるか。
顔の見え方で「あ、実は状態悪くないんだな」とか「思ったより深刻そうな顔してるぞ」とか、自分の現状がわかる気がする。とても主観的な指標だけど、頭で考えている自分の状態と、鏡に映る状態とが大きく異なることがあるから面白い。どちらも、頭で情報を上乗せしていることには変わりないのに。
きっと鏡に”映る”のは、光の粒だけではないからだろう。