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『世界のエリートはなぜ「イスラエル」に注目するのか』

私がこの本のタイトルにある「イスラエル」という国に興味を持ったきっかけがあります。

美容クリニックで「ルメッカ」という、主にシミや赤ら顔のための光治療機を受けることにしたとき、不安なので、事前にその光治療器のことをいろいろ調べてみたら、信頼しているクリニックのHPに

IPL機器で本当に素晴らしいものはどれなのか?にこだわった結果、イスラエル製のルメッカを選定いたしました。実はイスラエルは、「中東のシリコン・バレー」と呼ばれるほど世界有数の高い技術力を誇る国であり、軍事研究で集積した新技術を用いて情報通信、光学機器、ダイヤモンド加工、化学製品や新しい医療技術を発信しています。特に、レーザーや光技術におては世界トップレベルの技術力を誇り、最先端レーザー技術のノウハウを美容医療にも応用し、世界をリードしているのがイスラエルです。もともとIPL光治療機器を生み出した国でもあり、世界で販売されているIPL機器の90%がイスラエル製だと言われています。これが、世界中に数多くある美容機器の中から最新治療機器ルメッカを選んだ理由です。

と書いてあったのです。これを読んで「イスラエルってレーザーや光技術では世界でトップレベルなんだ!」と初めて知ったのと、実際に受けたこのイスラエル製の光治療器、これがまた確実な効果があってすごいと思ったんです!
それがまず最初に「イスラエル」をすごいと思ったきっかけです。

二つ目は、世界中で使われている、とっても簡単におしゃれで動きのあるホームページが作れる、Wix(ウィックス)の画期的で素晴らしいサービスがイスラエル開発のものだと知ったときです。

それまで独学でHTMLやCSSやプログラミングを勉強し自分でコードを書いたり、またはAdobeのソフトを使ったりして時間をかけてホームページを作っていた私には、こんなに簡単にホームページが作れるのはかなり衝撃でした。(今のようにWordPressが一般的に使われていなかったので、ずいぶん前の話です)

私はますますイスラエルに興味を持つことになりました。

タイトルに惹かれ、前から興味があったイスラエルのことが書かれたこの本を読んでみたら、ますますイスラエルという国って、政府も教育もスゴイ、だからエリートを輩出できるんだと思うに至りました。


著者が、イスラエルという国を理解する上で重要だと思う事例の一つとして「彼らは早く大人になる(男子が13歳、女子が12歳で成人)」ということを挙げています。そして

イスラエルの若者は男女共に18歳で兵役に行く。13歳で社会から大人として迎え入れられ、18歳になると兵役という厳しい経験をすることで、若者たちは、日本の10代よりもずっと早く大人の自覚を持ち逞しくなる。こんなことに言及したのは、これが、年間1000社以上のスタートアップを輩出するというダイナミズムを持つ今のイスラエルを作り上げた、彼らの強みにつながっていると感じているからである。

日本人の私には、女子にも兵役があることにびっくりします。でも、意外だったのが、イスラエルの人々はそれほど兵役に対して否定的でないこと。
イスラエルでの兵役は人材育成の教育機関の意味もあり、一人一人の能力を育てるという要素もあるそう。
そして、兵役を終えたあとは大半の若者が1年間の世界旅行をし、世界を見ながら、3年間の兵役期間を放電、そのあとで大学進出をするんだそうです。

兵役期間にいろいろ鍛えられる中で自分の将来をみつめたり、そして世界を周り、自分自身の目でいろんな世界を見る。それからのちに大学で何を学ぶかを明確にし、進学するというのがイスラエルのスタイル。
明確な目的なく、なんとなくで学部や大学を選ぶ日本人とは大違いだなと思いました。

何より特筆すべきなのが、イスラエルの教育制度。

1948年の建国当時、イスラエルの人口は60万人程度しかなく、中東地域にありながら国土に石油や天然ガスなどの鉱物資源はま全くなかった。しかも南半分は砂漠地帯で、地政学的にも、対立する(イスラエルという国の存在を認めない)国々が周囲を囲まれている。 

そんな状況で初代の大統領が、国を維持、発展させるために、唯一の資源が「人」であり、できる限り人に投資することが必要だという思想のもと「タルピオット・プログラム」が開発されたんだそうです。

タルピオット・プログラムとは、ひとことでいえば「技術エリート」を養成する人材育成プログラム
タルピオットでは、1年以上の時間をかけて候補者の人物を精査し、1万人の若者の中からわずか50人のベストな人材を選抜するんだそうです。

ここでのハードなプログラムを経験したトップエリートの卒業生たちが、現在のイノベーション大国イスラエルを実現した基盤、といっても過言ではないほどの力となっているそう。

ちなみに、

・パソコンの頭脳であるインテルのプロセッサ
・USBメモリ
・フェイスブックの顔認証
・ファイアウォール
・LINEやFacebookのメッセンジャー機能(基礎を作ったのはイスラエル)
・カプセル内視鏡
・VoIP通信

はイスラエルの技術です。上記はほんの一部。

日本人は無意識に「明日が昨日と大きく変わることはないだろう」と考えるが、建国してから70年の間に4度の戦争を経験しているイスラエルでは「明日はどうなるか分からない」と常に考え、不確実性な将来よりも現実の今に重きを置く。なのでビジネスにおいても、日本のように意思決定や社内調整に時間はかけず、今の状況に即した迅速な判断をするそうです。

教育、人材育成が国家の基盤であることは否めない事実。
日本という国でも、国レベルで、もっと資源である「人」を育成して、世界に負けない技術力をつけていかないとと思わずにはいられなくなりました。


ここまで、読んで頂いて本当にありがとうございました♡

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