失敗と心配とネタバレ
採用とか人事などのお手伝いを生業としていますが、少し最前線の現場から離れている間に、この2,3年で、大きくシフトしたなあとおもっているのが、面接のオンライン化とインターンシップかなと思います。
新卒の就職活動におけるインターンシップは特にこの10年ぐらいで加速した感があります。ヒアリングをすると、大手新卒採用にかかわるサービスの主力が、インターンシップにシフトしていると誰もが声をそろえるように言っています。
僕自身が新卒採用のリーダーとして陣頭指揮を執っているころは10年以上前ですが、「これからはインターンシップの導入」と言われていたぐらいでした。
そんな時、僕もその立ち上げのプロジェクトにかかわりました。
ちょうどそのころから、保護者に向けた就職説明会をする大学が少しずつ現れだしました。
とはいえ、僕自身は、何度か就職や転職で「やっちゃったなぁ。」と思う経験もありましたが、インターンシップや保護者向け就職説明会についてはネガティブな心持でうごいていたのでした。
大学を卒業した(する)のであれば一人の成人として扱えばいいし、間違いや失敗の一つや二つ、自分自身の決断で行動することの方がとても大切だと考えていたからです。いまでもあまり変わっていません。
ちょっと話が変わりますが、最近ある動画をYoutubeで見たときに、映画のネタバレの話をしていました。話の要約としては、「事前にネタバレを覚悟で情報収集して、それから映画館に足を運ぶようになってきた。これからもそれがあたりまえになるだろう。」という話です。
僕が子供のころは映画館が一つの居場所であった人もいるでしょう。朝入って、ずっと居座るなども当たり前にあったと思います。記憶に残っている一番古い映画は、ゴジラ対キングコング、(ちなみにこの映画が初めてじゃなくて、サウンドオブミュージックを見せにいったのに、途中で出なきゃいけなくなったと母親からきかされていました。)。でも途中から入って、二回目で最初の方をみて辻褄合わせるなどをしていた気がします。
僕自身はネタバレがあろうがなかろうが、結構、映画のあらすじに関しては気になる方です。特に興味があるのだけど、物理的に足を運べない物語、視聴できない(テレビドラマなども)物語もネタバレサイトで済ませちゃったりします。
こりゃ、クリエイターさんは、大変ですね。ネタバレ以上のものを見せたくなりますから。
(結局、動画に触発されて週末にゴジラ-1.0行ってきました~)
ただどうなんでしょうね。インターンシップにしても、ネタバレにしても、なんだか失敗を避けることに慣れすぎちゃっているんじゃないでしょうか。そんな気がします。
一度、知人と出張に行った際に、焼き鳥屋さんを探して、この店入ろう。となったときに、彼がいわゆる投稿サイトで、★の数を数えて安心してそれから入店したことを思い出しました。
「そんな方法もあるんですね。」
「そりゃそうだよ。今は、便利な時代だよね。」
と会話したのを覚えています。
若かったし、先輩でもあった彼の言動に、僕は尊敬をしていたのですが、それから、あぁ。この人は結構他人の意見で動くんだなと見方をかえました。
僕は、せっかくの友達だからいい店に行きたいというのもある一方で、出張先の、間違って入った店にドラマがあるんじゃないかなと思っています。
なんだか便利なものに、便利な手法に、頼るというか、支配されている気がしませんか。
インターンシップいかなくたって、自分次第でいい仕事に出会えると思うし、自分の可能性をみつけることだってできると思います。
失敗、してもいいんじゃないかなと思います。
命にかかわることじゃなければ。
心配事、そんなにしなくてもいいかもしれません。
命にかかわることじゃなければ。
でも、ネタバレ。。。。少しぐらいはいいかも。
命にかかわることじゃないし。
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