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#11 不妊治療。自分の心を大切に。

仕事をしばらく休むことに


 
心療内科の先生からは、診断書を書くからしばらく仕事を休んで、自分の心をまず一番に考えてあげたほうがいい、と言われました。

何でもいいから好きなことをして、楽しい気持ちを思い出してください。
そして、友達の妊娠を喜べない今の自分をそんなに責めないで。妊娠にむけてがんばり続けても、まだ妊娠できない、そんなときに無理して喜ぼうとしなくてもいいですよ。おめでとう、とその場で言えただけで十分ですよ、とも言われました。
 
楽しい気持ちを思い出すこと。自分を責めないこと。
 
すぐには難しく、今でも時折、ふとしたきっかけで涙がでることはあります。
これを書いている現在でも、私はまだ仕事に復帰できずにおり、今後仕事をどうするかは分かりません。

でも、いつか明るく前を向いて生きていけるように。
人と違っていい、自分は自分の人生を歩めばいいんだ、と心から感じることができるように。

急に仕事に行けなくなり、何をする気力もわかない不安定な期間がしばらく続きましたが、これまでなかなか時間がとれなかったものづくりに久しぶりに打ち込んで、不妊治療や子どものことを忘れる時間を意識的にもつようにしたり、実家にも長い期間帰省し、両親にもたくさん悩みを聞いてもらったりしたことで、激しい感情の波がおしよせることが徐々に減ってきました。

家族との時間を大切にしながら、少しずつですが自分にできることをしていこうと思っています。
 

染色体の検査


 
私が仕事を休職するのに前後するタイミングで、実はもうひとつ悩みが出てきていました。
 
それは、夫の精子が少ないことが染色体の異常によるものだとすると、もし生まれた子どもが男の子だった場合に遺伝したり、病気や障がいを背負わせるリスクがあるかもしれないということ。
加えて、体外受精してもその多くが流産してしまうリスクがあるかもしれない、と先生から伝えられたのです。
 
精索静脈瘤の手術の後3か月まっても、劇的に精子の数が増えることはなかったため、染色体の検査を受けることを勧められました。
 
万が一、その検査で染色体に不具合があることが分かると、今度は体外受精で胚移植(受精卵を子宮の中に戻すこと)をする前に、着床前診断(受精卵に染色体の異常がないか確認すること。流産や死産、染色体異常をもって生まれるリスクを低下させることができる。この検査は保険適用対象外。)を受けることを検討する必要がある、という説明を受けました。

そうしたこともよく考えた上で体外受精を受けられるかどうか、着床前診断を受けられるかどうか検討して下さい、とお医者さんから告げられました。
 
検査結果次第では、体外受精に進む選択をもう一度考え直さなければならず、悩みは尽きませんでしたが、もし結果があまりにも思わしくなければ、もう子どもはあきらめよう、と結果でるまでの約1か月間、夫と相談して決めていました。
 
幸いこの検査で特に異常は見つからず、4月からの体外受精に向けて準備をはじめることになりました。夫は万が一、採卵日の当日に精液の状態が悪いといけないので、あらかじめ病院で精子の凍結をすることになりました。
 
 
つづく>>
 
 
 
 
 

 

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