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評価結果を深掘りして解釈してみる~FMS編~

▼ 文献情報 と 抄録和訳

FMS評価によるインラインランジ時の大腿四頭筋活動の違い

Lee JK, Lee JK, Hwang JH, Kim CM, Park JW. Differences of quadriceps activity during inline lunge by using FMS assessment. J Phys Ther Sci. 2021 Feb;33(2):142-145.

[ハイパーリンク] DOI, PubMed(Full text), Google Scholar

✅ 結論
運動能力に応じた大腿四頭筋の活動の違いを示すことで、インラインランジが大腿四頭筋の効果的な強化に役立つことを示唆している。

[目的]
本研究では、Functional Movement Screen(FMS)を用いて、健常成人がインラインランジ運動を行っているときの運動能力を評価した。運動能力に応じた大腿四頭筋の筋活動の違いを比較した。

[参加者と方法]
本研究には32名の健康な参加者(男性12名、女性20名)が参加した。表面筋電図(sEMG)を用いて、大腿四頭筋の内側広筋(VM)、大腿直筋(RF)、外側広筋(VL)の電気的活動を測定した。

[結果]
両群ともに、インラインランジ時の座位と立位に有意な差があった。スコア3群では、内側広筋が外側広筋よりも高い筋活動を示した。一方、スコア2のグループでは、外側広筋が内側広筋よりも高い筋活動を示した。

[結論]
本研究では、運動能力に応じた大腿四頭筋の活動の違いを示すことで、インラインランジが大腿四頭筋の効果的な強化に役立つことを示唆している。

▼ So What?:何が面白いと感じたか?

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私が現在持っている未発表データ(来年には論文化したい)では

・小中学生の野球選手にFMSを測定
・中学生は、小学生と比較して、ILL、TSPUの得点が有意に高かった

簡単に示すとこのような結果が得られている。しかし、FMSの各項目の得点が高い、もしくは低いことで、筋活動にどのような違いが生じているかは分かっていなかった。今回紹介した論文は健常成人を対象としているため、小中学生でも同様の結果になるかは疑問だが、”評価結果をどのように解釈するか”という点で一助となるだろう。

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FMSの評価結果に関する考え方の一助となる記事を紹介させて頂く。

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最後まで読んで頂きありがとうございます。今日も一歩ずつ、進んでいきましょう。

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