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『最大化の超習慣』

タイトル通り、行動や考え方を習慣化することにより能率・成果の最大化を図ろうというメソッド本。

■本書の骨子

自分の人生を「楽しむ」
これが本書の最終目的であり、そのためになるべく日々の空費を避け、自分の時間・心・身体を豊かに使えるようにする。
そのためには、合理性に欠ける慣習やしきたり、考え方、思い込みを一掃し、ローコストで最大効果を発揮する習慣へと切り替える必要がある。

では具体的にどんな習慣を持てば良いのか?
本書ではそのメソッドを教えてくれます。

■こんな人にオススメ

・日々の仕事に追われて余裕がない方
・「かくあるべき」に流されてしまっている方
・格式を強く重んじる会社にお勤めの方
・合理的な考え方を好む方


■私がしおりをつけた10個のフレーズ

本書はストーリー仕立ての構成ではなく、「こういうことを習慣にしましょう」が沢山盛り込まれています。
その中でも特にいいなと思ったフレーズを、以下に要約抜粋します。

フレーズ①

人生もこの世界も予測不能。
とすれば私たちに必要なのは壮大なビジョンなんかではない。
目の前の1日1日をひたすらこなして、楽しむこと。
目の前の短期目標をひとつひとつクリアしていくこと。
長期目標?いらない。そんなの足枷だ。

フレーズ②

夢中になれるものに向けてのめり込む、それが人生の正解。
ひとたび変化を起こせば、さまざまな変化が訪れる。
ワクワクと同時に試練も降りかかる。
試練が降りかかるのは、あなたのアクションが確かな力感を帯びてきている証拠だから、気にする必要はない。
むしろ歓迎すべき事態として、あれこれ手を尽くして乗り切れば良いだけの話。
乗り切る上でキモになるのが、合理的な思考だ。
合理的な思考とは、一歩先を考えるということ。
固い言い方をすれば、短期目標の明確な設定だ。
壮大なビジョンなんて無力だ。

フレーズ③

一度起こしたアクションが次のアクションを呼び、そのアクションがまた別のアクションを呼ぶ。
そうやってやり抜いて初めて自己実現にいたる。
だから繰り返し述べておく。アクションとは習慣である。

フレーズ④

ジョブズの言葉。
「Connecting the dots =点をつなぐ」
ジョブズはビジネスで点を乱打することに夢中だった。
好き勝手に夢中で打ち続けた点が、思いもかけない形でつながり、ビジネスチャンスを描く瞬間は、たまらなく興奮するものだ。

フレーズ⑤

成功と一口に言っても、みんなそれぞれのストーリーがある。
その一方で共通していることもある。
それはやり抜く力だ。
成功した人はみんな例外なく、自らアクションを起こし、やり抜いている。

フレーズ⑥

秋元さんはピカソの話をしてくれた。
なぜピカソが世界で最も有名な画家になったか?
何より見逃せないのはピカソが多作だったという事実。
才能や技術だけでなく、15万点とも言われる膨大な作品を量産しまくったからこそ、ピカソは後世に残る画家になり得たのだと秋元さんは教えてくれた。
アクションの母数は多いほど良い。
点の母数は多いほど良い、という単純な数の理屈だ。

フレーズ⑦

アイデアを掴むには明確なコツがある。
オリジナリティは追わないということ。
斬新でもなければ、独創的である必要もない。
大事なのはオリジナリティではなく実現可能性だ。
あなた好みのすでに成功しているモデルがあるはずだ。
それを真似するのである。
真似し、学び、実行し、失敗し、チューニングしてリトライする。
その試行錯誤のプロセスで、いやでもあなたのカラーが出てくるのだ。そのカラーがいわばあなたならではのアイデアだ。

フレーズ⑧

失敗は成功の元という諺があるが、厳密には間違いである。
成功のプロセスには不可避な失敗・エラーが組み込まれている。
エラーは一段階上がるための跳躍台のようなもの。
解像度が上がればエラーの正体がつかめる。
そうやってあちこちエラーを辿りながら、一定のクオリティに到達する。
エラーは不可避だ。
しかしエラーのたびにいちいち停滞していたら、その分コストを食うことになる。
お金・時間・体力を無闇に空費させることになる。
だからもっとも重要なのはスピードだ。
スピーディーに駆け抜けられれば、最終収支としてリソースの節約になる。

フレーズ⑨

隙間時間でデートや家族サービスはできない。
でも仕事はできる。隙間は全部仕事のタスクで埋めてしまえ。そしてその分早く帰る。

フレーズ⑩

仕事において何より大事なのは、時間に追われず、かつクオリテの高いパフォーマンスを示すことである。
だから案件の重要度が高かろうが低かろうが、そこに優先順位なんてものはない。期日までにしっかりやり遂げられれば良いだけの話だ。

■最後に

合理的に物事を考える堀江さんならではの一冊。
沢山の事業を立ち上げ、卓抜した結果を残し続けてきた堀江さんの思考エッセンスに触れることができ、即実務にも活かせる金言が詰まった一冊。

ぜひ読んでみては。

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