羽根のない風力発電

羽根のない扇風機ととある掃除機メーカーが出してから、扇風機に羽根があるという常識がなくなってしまった。あれは、下から吸い込んで輪っかの部分のスリットから風を送っているのだけれど、うまく風を送るところに企業秘密があるんだろうね。

風力発電が注目されだしたのは東北の震災をきっかけに代替エネルギーはないものかと盛り上がり始めたと認識しているけれども、なんだかんだで難しい。風力発電でまかなうにはたくさん広い場所が必要と言うし、結構騒音がひどくて健康被害がある。バードストライクされる危険がある、台風が来ると折れる。と言う問題点が結構大きくて、実用化はまだ遠いように思えた。


猛烈な台風でも発電出来る風力発電技術を持つ「チャレナジー」が来年、フィリピンで1号機を稼働させるという。これがうまくいけば、国内外で需要ができるだろうね。

このチャレナジーの開発した「垂直軸型マグナス式風力発電機」はプロペラがない。

あのでかいプロペラがなくて、3本の回る円柱を縦に据えて、真ん中に柱を置いてクルクル回るようにできている。まるで床屋のあの三色看板が3本あって、水平方向に回る。

マグナス効果とは回転しながら進む物体は進行方向と垂直に力が働く現象。つまり、風が入る進行方向と垂直に揚力が発生するので、この場合三本のローラーは風を受けると水平方向に揚力が発生。3本のローラーは同じ方向に回り出すので、回転力が得られる。

これのいいところはでかい羽根じゃないから台風のような風を受けても負荷が軽い。だから、折れにくい。従来と比べて回転数が低いので騒音も小さい、バードストライクの低減も期待出来る。

日本のように台風の多い場所では従来の風力発電ではうまくいかないことがあって、宮古島の風力発電が6機とも壊れてしまったこともある。

これから地球の温暖化は進むだろうし、台風並みの低気圧、超大型の台風もきっとやってくる。大きなプロペラ型はもう役に立たなくなってしまうかも。

それと、電気を安定して供給出来ていない外国もたくさんあるし、大がかりな火力、原子力の建造は金額的に困難なところもある。そういう場所で安定するインフラが提供出来たらね。

再生可能エネルギー技術も日進月歩で変わっていくのね。土地さえあれば、地方自治体でも、発電売電出来る日が来るのかな。


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