コミケの戦利品を紹介していく4 C102


赤松健先生 りんかい線国際展示場駅ロータリーにて
これからも活動を応援していきます

とにかく暑い中で演説をしていた赤松先生。せめて日よけでもしてくれればいいのだけれど、顔が隠れるのもよくないのだろう。でも、この方がいなかったら、なし崩し的に二次創作は非親告罪として、罰則が設けられてしまっていたのかもしれない。

ここ数年でAIの進歩により、テキストを生成することはおろか、イラストまで生成できるようになった。本当に5年くらい前までは、そんなのまだ難しいだろ、って思っていた。おそらく、5年先はAIで作ったマンガが大半を占めるようになるかもしれない。世は大創作時代に突入していた。


絵描きがAIにアシスタントにする方法

コミケが終わったあと、タイムラインにとあるイラストレーターの新刊がAIで作ったイラストだと指摘されて炎上した案件があり、イラストレーターはレイヤーや編集時の記録を残していたので、それが公開されて手書きであることが判明した。

しかし、それでもAIで書かれていたと疑いをかける人がいたのだけれど、自分の絵柄であるなら、それはそれでもかまわないんじゃないかと思う。AIを使って他人の絵柄を模倣するように生成してもらい、それを販売するというのはもってのほかであるけれども、そういったクリエイターへのリスペクトの欠いた行為が気軽にできるようになったため、AIに対して忌避感を募らせる人を見かけるようになってきた。

AIにたいして、それは努力を欠いた創造的な行為ではないと思う人がいるようで、いわゆる「ずる」だという感覚らしい。まあ、わからなくは無いけれども、デジタルペイントだってアナログでは再現が難しい高度な塗りを実現できるのだから、それも「ずる」だっていえるわけで。

努力を否定するわけでは無いけれども、アナログしか無かった時代と比べて、今の時代の方が確実にクリエイターが増えている。他人の絵柄を奪うのはもってのほかだけれど、アシスタントとして使っていくくらいは認めてもいいのでは。また、自分の絵柄でAIに生成をさせても問題は無いと考えている。絵柄を作ったのは間違いなく自分であるし、「自分がもう一人欲しい」と願うクリエイターたちを助けてくれるのが、まさしくこれだ。


AIに色を塗ってもらう

デジタルペイントの大家アドビーも、プロからアマチュアまで幅広く支持を得ているクリップスタジオも、AIで背景を描いたり、指定された色を着色したりする機能が搭載された。

とことんこだわる人はともかく、とにかくペースを上げて作品を量産したいというニーズに応えた形でもある。作品を量産することはSNSで見てもらうためには重要なこと。この手のノウハウは新しいモノができるたびに使い方を学ばなくてはならない。もしかしたら、この本の内容も2年後には使えなくなってしまうかも。それでも、基本的な操作は大きく変わることはないだろうから、これから始める人にも読んで損はないだろう。


新刊値上げしても 参加費値下げしても いいですか?

同サークルのサークル側と運営側の事情。コミケの入場がチケット制になり、徹夜組がいなくなったことで、管理にかけるコストがなくなったため、参加費を抑えることができたという。コミケの理念は誰でも参加ができるというモノだけれど、そういう運営の理念にぶら下がって、イベントを傾けさせる人が誠に多かったのだ。しかし、皮肉なことにチケット制にしたおかげで、民度が上がったようで、真面目な参加者には恩恵があったようだ。

しかし、世界の情勢不安により、燃料もあがったり、政府が進めていたインボイス制度のこともあり、新刊を値上げする事情になってしまうハメに。やっと、震災のダメージから抜けてこれたと思ったら、コロナショックからの情勢不安はまだまだ長引きそう。

それでも、混乱のさなかであるからこそ、歩み続ける人もいる。しんどい日常もこの日があるから頑張れる人もいる。


山田太郎「表現の自由」国会質疑集

これからの二次創作活動は政治の力が無くては、その発表の場が奪われてしまう。また、創作者は犯罪者まがいの変人という奇異の価値観を広められてしまうことだってあり得る話になってしまう。

近年スカートのしわが性的であると難癖をつけられたり、キャラクターの広告が不愉快であるという、立場のある方たちから意見を言われたりするなど、いままでは背中を向けて打たれ終わるのを耐えるしか無かったが、打たれる背中だけで無く、崖から突き落とされてしまうのではという懸念すら抱いた。

そういった不安を打ち払ってもらうためにも、政治の場で我々はあなた方が思っているような後ろ暗い存在では無いと主張してくれる人が必要なのだ。
山田太郎先生はコミケを政治利用するなと批判を受けたころからも、野党時代から我々のために矢面に立ってくれていたわけで、WHOがゲーム長時間プレイがゲーム依存症という病気だと認定したり、TPPにより二次創作が非親告罪になるかもなど、問題が立て続けに起きてきたけれど、この方がいなかったら、今頃はもっと後ろめたい気持ちで創作をしていただろう。

漫画家でもある赤松健先生も、政治家としてせわしなく動き回っている模様。フランスにも単身で行ったり、未だに功罪が大きいAIの問題にたいしていち早く対応してもらい、さらには日本中を出張している。いろいろと騒がれていたTPPの著作権非申告化にもボランティアの立場として、ロビイングしていたなど、自分たちは感謝しきれないほどである。

こうして、政治家のレポートを見ると、想像以上にパワフルな内容だと感じる。そりゃ、国会で居眠りする人もいるわけだ。カメラに写っちゃまずいってことは、当人だってわかっているだろうし、でも、眠っておかなければ、後々に体調を崩して業務ができなくなることだってあるわけだ。だって、政治家のほとんどは誤魔化しがきく歳じゃないし。それはさておき。

これからも、創作の世界であらゆる角度から、押さえ込もうとする動きがやってくるだろう。自分たちはまだ「スキ」を創造できる。これができなくなるほどに世間が変わってしまわないためにも、政治家の人たちを始め、この場を守ってくれる方たちに何かしら協力をしたいと思っている。

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