見出し画像

脱マトリックス!理論と実践2020 (vol.16):口の禊で言霊の力を強くする

執筆:いち あまね


この時代の人類の進化の方向性として、はっきりとこの世界の仕組みを理解した上で、マトリックス空間を抜け出し、自分を超え、人間を超え、無限の可能性を発揮するクリエイターとして生きること。

そのための情報をお伝えしていきます。

日本人は口が穢れている?

今回は、口を禊ぐことの重要性についてお話ししたいと思います。

今でも、神社に入る作法として、手水によって、両手、そして口を禊ぎ、穢れを祓い、心身を清らかにします。古くから、禊のためには、自然の川や湧水で身を清める習わしがありました。身体の外側を清める意味で、手を清め、身体の内側を清める意味で、口を清めます。

ところが、清潔好きであるはずの日本人は、実は、世界的に「口が汚い国民」とされているのをご存知でしょうか?いやいや、歯磨きは毎日しているよ、と仰る方も、それだけでは不足なのです。

そのせいで、脳梗塞や心筋梗塞、アルツハイマー型認知症、大腸がんなどの病気の原因になっているだけでなく、人間の土壌である腸内環境のバランスを崩し、システムエラーを引き起こしています。

口が穢れていると、身体の内側全体が穢れてしまうことになります。


日本人の8割は歯周病

厚生労働省による「平成23年歯科疾患実態調査」によると、35歳以上の日本人の8割は、何らかの程度の歯周病であるとされています(歯肉出血がある人〜歯周ポケットを有する人を含む)。

スクリーンショット 2020-09-25 0.22.07

それにもにも関わらず、日本人の9割は、「自分は歯周病ではない」と認識しているという調査があります。

全く、無自覚なのです。

「歯磨きをしっかりしているのに、どうして?」と思われるでしょう。歯磨きだけしても、歯周病はケアできません。歯周病の原因は、細菌の塊である歯垢ですが、歯磨きだけで落ちる歯垢は、6割。4割は磨き残してしまい、歯周病の原因になってしまいます。


日本人は口腔ケア後進国

私たちは、小学校の頃に歯磨きの仕方を習います。でも、歯間ケアの方法を習った方は一人もいないのではないでしょうか?

ヘルスケアに意識が高い欧米の予防医学先進国と違い、日本は、口腔ケアにおいて後進国です。さらにやるべきことは、歯間ブラシやデンタルフロスを使った歯間ケア。これで、歯垢の8割がようやく落ちます。

日本人は歯間ケアをしていない人が半分以上いますが、20代を過ぎたら、歯間ケアまでしっかり行わないと、歯周病を放置してしまうことになります。

あと2割の歯垢は残っている歯垢を除去するために、欧米では、「ウォーターピック」などの水流洗浄器を使うのが一般的です。日本製もあり、我が家では使っていますが、導入率はまだ1%未満で、習慣化には程遠い状態です。

歯科とは懇意に

ここまでやって、歯垢は残り1割になりましたが、最終的にどうしてもとれない歯垢を全て取り除くには、歯科での定期的なクリーニングが不可欠になります。

歯周病は、年齢に伴って歯が抜ける最大の原因にもなりますが、歯が抜けると、前回お話ししたように噛み合わせ(神合わせ)が上手くいかなくなりますから、言葉を発する創造の力が低下し、生きるために食事をすることができなくなり、全身が歪み、神経ネットワークがエラーを起こし、骨格・内臓共に不具合が起き、生命としての機能が一切低下してしまいます。

「歯医者は嫌い!」という方も多いでしょうが、ご近所の歯科医院とは、懇意にしておくに越したことはありません。

歯周病は場の穢れが原因

歯磨き時の出血や腫れがあるのであれば、歯周病の疑いがあります。なにせ、35歳以上の8割は歯周病なのですから、歯磨きしかしていないのであれば、まず歯周病はあると思った方が良いと思います。

腸内細菌のバランスにばかり気を取られがちですが、口腔内にも口腔内細菌がいます。清掃の程度にもよりますが、数千億個〜1兆個が常在しています。
種類は、800種類ほどが見つかっています。歯周病を引き起こすと言われているのは、10種類ほどの細菌で、そのうち、4種類が主な原因となっています。

「不潔!」と思って、すぐに殺菌消毒しないでください。清掃が行き届いた口腔内に暮らす常在細菌は、私たちを病原性の細菌やウイルスなどの感染症から守っている最初の門番です。

口の中の清掃を怠り、環境が悪化して初めて、歯周病菌は暗躍を始めます。場の清めは、ここでも大切なのですね。

画像2


身体の内の穢れによる病気を起こす

歯垢がたまり、歯周ポケットが形成されると、そのポケットの中で歯周病菌が増えますが、彼らは人の血液のタンパク質をエサにする吸血菌で、すぐに血管内に進入して、他者の侵入を許さないはずの体内に進入してしまいます。

梗塞やアルツハイマー
歯周病菌の一種であるP.ジンジバリス菌は、血管内に入ると血栓を作り、脳梗塞や心筋梗塞の原因に。そして、脳内ではアルツハイマー型認知症の原因になっていることがわかっています。

大腸がんの各ステージに
また、フソバクテリウム・ヌクレオタムという歯周病菌は、胃を通過して腸内に入り繁殖すると、大腸がんの初期から増殖、転移まで、各ステージに関連していることがわかっています。大腸がんの細胞を組織検査で見ると、通常の数百倍のフソバクテリウム属菌が確認されたとの報告もあります。

口腔内にいるはずの細菌が、別の環境である腸内にいることは不自然で、炎症を引き起こし、腸内細菌の乱れ(ディズバイオーシス)の原因になります。

脳機能に影響
腸と脳は、腸脳相関と言って、インタラクティブなニューラルネットワークによってこれによって常にコミュニケーションをとっていますので、腸内環境の乱れと炎症は、脳の認知機能や学習機能、精神機能にも影響を与えます。

流早産リスクはアルコールの7
また、プレボテラ・インターメディアという歯周病菌は、女性ホルモンの影響で増えやすく、流産や早産を引き起こすことが知られていますが、そのリスクはアルコールの7倍とされます。

どれだけ、意識を高めようと頑張っても、健康のために食事に気を使っても、口が穢れていることで、心身共に影響を受けてしまいます。盲点である口の禊を、ぜひ日常にして頂きたいと思います。


口を整えて力強い言霊を

歯周病は、強い口臭の原因にもなります。清掃が行き届かずゴミが溜まった場所は、腐敗によって悪臭がしますが、口腔内も同じで、悪臭があるということは、場が穢れているということを意味します。

そのような穢れた口で、言霊を発しても、本来の力は発揮できません。その上、噛み合わせが悪いと、十分な音も出ませんから、響き合い増幅するような力強い音を発することはできないでしょう。

器を整えて、力強い言霊を放ち、自在に顕現する力を発揮するためにも、盲点になっている「口」を整えることを習慣にしてみて頂きたいと思うのです。

画像3



・・・・・・・・・・

【いち あまね プロフィール】
医師・認定産業医・文筆家
米国IBA認定・ボディトークプラクティショナー
国立大学医学部医学科卒

出口王仁三郎が霊山として、邸宅を構えた岡山県熊山遺跡の麓に生まれる。
某大学病院糖尿病代謝内分泌科を経て、臨床医として最新のバイオロジカル医療・予防医療から在宅・看取り医療まで幅広く臨床経験を積みながら、個々の病気の根本原因やより良き生と死に向き合ってきた。
究極のヘルスケアは、人類の進化であると捉え、最新の分子整合栄養療法・バイオロジカル医療から常在細菌学、生命科学、意識科学、理論数学、物理学、哲学などを統合した視点で、医療とヘルスケアの次元上昇を目指している。
薬を処方する代わりに、情報空間へのアプローチとして、情報を処方することを天職と捉え、書籍やメディアなどで情報を発信している。






この記事は素晴らしい!面白い!と感じましたら、サポートをいただけますと幸いです。いただいたサポートはParoleの活動費に充てさせていただきます。