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麻美先輩、留学決まっておめでとうございます。私より年上の人が中途半端な時期に留学するのは…
隣の席の男子が何かを隠して、それを早稲田の赤本に挟み込んだ。私は体育を貧血と言ってサボり…
食パンを齧って、あの曲がり角を右に行けば少女が青年に出会うように、私もあの人に会えるの…
前書きこれは同人誌『前衛都市を知りたいこどもたち vol.5』に載ったおはなしです。その冊子で…
卒業論文を書かなくてはいけない。この4年間が泡となる。 気合を入れるべく窓を開ける。暖房…
かつて、神様は森羅万象のドパミンを司る勇猛な実力者だった。しかし、どこでどう間違えたか、…
「苺児ちゃん、出番だよ」 スタッフの女の子に言われて、無理矢理やる気を出していく。これからよく分からない女に殴られたり殴ったり蹴ったり電気を流したりしていく。要は、プロレスだ。 私の色は赤。誰かの(もしやあなたの?)欲望を身に纏う。私自身に価値はないが、赤いファイタースーツを着ることで何かになれる。なぜ私が赤なのかは不明。人気のあるレスラーなら他にもいる。しかし私が赤である理由は……多分いじめられっ子だったからなんだろうと思う。 私はいかにもひ弱で色白で、いつまで経っても
トイレの前でさめざめと泣く私はカットケーキを握りつぶしてこれでもかと喉へ詰め込んだ。麦茶…
パソコンを開き、CDを読み取る。なかなか立ち上がらないのでアプリをクリックする。「この…
夢に男が出てきたとする。その男は私でオナニーしているに違いない。そう気づいたのは保健体…
「なあ、美幸。お前は幸せか」 「うんー」 愚問であった。こいつは今となってはもう幼児み…
怒りに震えている。なぜあなたにこちらから言葉をかけないといけないのか。あなたがこちらに…
ここは日本海のとある場所。実は人魚たちが住む人魚の国なのです。人魚たちにはたくさんの掟…
霜居つばきはただ、あの男の子がくれた魔法が大好きなだけだった。 三角のボタンを押すと、たちまち視界全面に広がるあの魔法は中学校の卒業式に貰ったのだった。 つばきはがり勉だった。中村令和という男子がいて、その人はこの地域で一番頭がいい。彼はこの地域で一番偏差値の高い高校へ進学するだろうと踏んで、つばきもその高校を受験しようと睡眠時間も惜しんで毎日勉強していた。 しかし、中村令和は東京の私立高校に通うと聞いたのは卒業式前日だったので、成す術なかった。職員室を掃除している時