風吹けば影踊る
東京は完全に春の散歩日和。
風も吹いて暑いけど涼しいような、春ってこれだよな。という天気。
僕のGoogleMapには保存済みの行ってみたいリストがある。
・ご飯屋さん
・ラーメン
・BAR
・コーヒーショップ
…など。
そのリストの中のコーヒーショップのリストを開き、文庫本ひとつだけ忍ばせてコーヒーを目指して飛び出した。
昨日たまたま雑誌を見ていて出てきた「パドラーズコーヒー」という幡ヶ谷のコーヒーショップに決めた。
雑誌で見たよりも木が生い茂っていて都会の中で自然を感じられる申し分ない雰囲気。
幡ヶ谷って奥渋谷の感じと下北の感じとほんのちょっとだけ新宿の感じが混じった感じがするな。
なんて考えながら、文庫本を開いたり閉じたりしながら、行列が進むのを待った。
すごい人気店だな。
朝7時半にオープンするみたいで朝早く起きて来ればよかったと反省しているようなしていないような、滅多にしない行列を待つ行為を満喫した。
待ち時間、風が吹く。遠慮なく吹いてくる。誰にも遠慮する必要ないよね。吹かなきゃ風じゃない。
その風のおかげで今日のハイライトになった。
太陽×木々×風=影踊る。
ダンスダンスダンス。
ダンスしすぎなくらい、影が眩しいって初めて思った。眩しい影の踊りを眺めているうちに席が空いて、僕は本来の目的だったことを忘れかけていたアイスコーヒーを手に入れた。
テラス席は一杯だったけど、窓カウンターに座れた。休むことなく木々を揺らし続けて、影を踊らせ続ける風。
いつの日か僕がコーヒーショップをオープンするときは、木々と風と影にもお店の演出を手伝ってもらうことにしようかな。
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