マガジンのカバー画像

COLLECTIVE 2021 ZINE まとめ

85
COLLECTIVE 2021 に集まった ZINE を紹介していきます。会期中の間にひとつひとつレビューをアップしていきます。タイトルに【 REVIEW 】がついているものをぜ… もっと読む
運営しているクリエイター

記事一覧

固定された記事

COLLECTIVE INFORMATION

8月に PARK GALLERY で開催された、47都道府県さまざまな地域を拠点に活動するクリエイター・アーティスト・表現者による ZINE の展示・販売エキシビジョン『COLLECTIVE』の、九州への巡回が決定しました! 巡回先は九州は佐賀の温泉街『嬉野』にある人気のコーヒースタンド『おひるね諸島』です。川沿いの元保養所をリノベーションして生まれた『おひるね諸島』には、本屋、ギャラリーも併設されていて、佐賀市街地はもちろん、福岡や長崎からもたくさんの若者が集まる話題のお

スキ
1

【 レビューあり 】 今井さつき 『目を凝らす』 山口県

ZINE REVIEW by 加藤 淳也(PARK GALLERY) — 知ってるだけでわかってはいない。 これは、ぼくが好きな曲の歌詞の一部。本当にそうだなと思うこと、大人になればなるほどたくさんある。世の中にはさまざまな矛盾や、二律背反があり、ぼくらのいる世界は説明できない感情に溢れている。好きだけど嫌いとか。泣きながら笑うとか。気づいたら傷をつけていたとか。失っていたとか。 恋人との喧嘩から戦争にいたるまで、すべて、つい、とか、うっかりとか、仕方がないとか、そ

スキ
4

【 レビューあり 】 umetu 『パッチワーク』 大阪府

ZINE REVIEW by 加藤 淳也(PARK GALLERY) 今年の COLLECTIVE も今日でおしまい。81タイトルという数の ZINE が集まったのもすごいなと思うし、佐賀への巡回という新しいことにチャレンジできたのも、とてもうれしい。何より、この不思議な企画を快く受け止めてくれた嬉野のコーヒースタンド『おひるね諸島』さんに感謝です。 こんなにたくさんのパーソナルな ZINE が一堂に集まるというのはなかなかない機会だと思っています。しかもジャンルもク

【 レビューあり 】 Miharu SAKA 『nocturne』 京都府

ZINE REVIEW by いのうえ あかね(PARK GALLERY) 
ZINE には、作り手の大切にしているもの、伝えたいことがたくさん詰め込まれている。
それに共感する時もあれば、それぞれの受け手の感覚や感情次第で、新たな発見や出会いに広がったりもする。
手に触れることができる媒体だからこその表現方法があるのも、 ZINE のおもしろいところだなーとわたしは思う。

 今回紹介するのは、京都から届いたイラストレーター Miharu SAKA さんによる ZI

スキ
5

【 レビューあり 】 おきおよぐあじ 『UGO vol.1』 埼玉県

ZINE REVIEW by 加藤 淳也(PARK GALLERY) — この世界に必要なのは「そうぞうりょく」。 幼稚園の頃、自由に組み合わせることができるブロックを使って、大きな城や、恐竜をつくっていたら両親に「すごい」と褒められた。「そうぞうりょくが、ゆたかだ」と言われたことを、子どもながらにうれしく思ったし、それを抱えたまま大人になったと思う。いまもこうしてギャラリーを運営したり、クリエイティブな仕事をしながら暮らせているのは、あの時から「そうぞうりょく」を育

スキ
2

【 レビューあり 】 KAMI 『しろくまのおうち時間。』 長崎県

ZINE REVIEW by いのうえ あかね(PARK GALLERY) COLLECTIVE 2021 の巡回展が、先日からスタートしました。 エントリーされた81冊のすべての ZINE が九州は佐賀県に並んでいます。 県を超えて、またたくさんの人の手に届くといいな。 

巡回展の詳細はこちらから 👇 
引き続き、ZINE レビューも合わせて楽しんでもらえたら嬉しいです。 * 今回紹介するのは、佐賀県のお隣、長崎県を拠点に作家活動をしている、切り絵作家の K

【 レビューあり 】 鈴木愛美子 『 ITW(In the wind)』 東京都

ZINE レビュー by 加藤 淳也(PARK GALLERY) 下北沢の片隅にある小さなカウンターだけのバーで働いていたのはもう20年も前。壁はタバコのヤニにまみれ、客が少ない時はテーブルの上を堂々とネズミが横断するようなお店。若きバーテンダー気取りこと僕は、おいしいお酒を提供する努力よりも、客とのおしゃべりの質や、いかにお酒に合ういい BGM を選曲をするかに凝っていた。ビートルズやストーンズはもちろん、レッド・ツェッペリン、ピンク・フロイド、ジャニス・ジョップリン

スキ
3

【 レビューあり 】 Oo! 『SOUTH SUPERMARKET』 東京都

ZINE REVIEW by いのうえ あかね(PARK GALLERY) 先日 COLLECTIVE 2021 は閉幕しましたが、最終日ギリギリまで届き続けた全ての ZINE のレビューを1冊残らずお届けしていきます! 
 *
 ー 言葉のおもしろさ、地域の魅力は国境を超えて 台湾出身で東京在住の作家、Oo! (オウ)さんによる、とってもクールZINE が届いた。タイトルは『SOUTH SUPERMARKET』(サウススーパーマーケット)。興味深い! Oo! さ

スキ
2

【 レビューあり 】 forestart 『ANOTHER WORLD TOUR BOOK VOL.1~洋館~』 埼玉県

ZINE REVIEW by 加藤 淳也(PARK GALLERY) 中学の時、東京から山形の田んぼの真ん中の学校に転校することになった。何度目の転校か。友人との別れには慣れていた。学校や環境が変わるということよりも、東京にいれば飢えるはずのなかった『遊び』を奪われる感覚に、子どもながら絶望感を覚えたのを、昨日のことのように思い出せる。 学校の勉強よりも『遊び』が教えてくれることが大きかった。都会の小さな公園で、ありふれた遊具で、ルールで、どうすれば死ぬほど笑って思い

スキ
1

【 レビューあり 】 はるやまひろし 『PINK SMOKE EPS』 千葉県

ZINE REVIEW by いのうえ あかね(PARK GALLERY) ZINE の作り方、表現の方法は作家によって様々なのだと、今年の COLLECTIVE で改めて実感する。紙や印刷方法を細かく印刷業者と打ち合わせながら完成された綺麗な仕上がりのものや、コンビニや自宅でプリントして手製本された温もりをかんじる仕上がりのものとか。どれも作家の個性や情熱が感じられるものばかり。 そんな中でまた1冊、ひときわ ZINE という紙媒体での表現にこだわりの詰まった ZI

スキ
1

【 レビューあり 】 杉本憲一 『ざっしょく』 東京都

ZINE REVIEW by いのうえ あかね(PARK GALLERY) 小学生の頃、移動図書館バスが定期的に学校に回ってくるのがとても楽しみだった。いつもの学校の図書室とは違った本と出会える貴重なタイミングだ。バスの中に並ぶたくさんの本の中から、借りられるだけの絵本や紙芝居、文庫本をたくさん借りて満足感を得ていた。そのほとんどが、おはなしが難しくなくてかわいいイラストのものが多かったな。そんな小学校時代を送ってきたので、いまの年齢になってもわかりやすい内容の絵本やか

【 レビューあり 】 相馬涼 『CLASSIC!!』 東京都

ZINE REVIEW by いのうえ あかね(PARK GALLERY) わたしがギャラリーで働きたいと思ったきっかけは、イラストが好きだったからである。地方出身のわたしなのだが、上京するまでは SNS やインターネットで出会える範囲のイラストレーターの情報量だけ。そうしていま上京して、夢だったギャラリースタッフとして働き、たくさんの作家さんや仲間と出会い、すてきな作品や作家さんを紹介してもらって、“好き” にとことん触れ合えるといった、充実した毎日を送っている。そん

【 レビューあり 】 夜学舎 『B面の歌を聞け』 奈良県

ZINE REVIEW by ivy(ゲスト) ZINE において、「思い」は最大のキーワードになる。 
会社員として消費者向けのブランドマネジメント、ライフワークとしてメディアでのライティング、創作活動のアウトプットとして ZINE 製作を並行して行う私には、特にこれが強く感じられる。 
上記3つの全てで文字と言葉を扱う表現はついて回るし、ゴールが「伝える」ことであるという点では、共通している。その一方で ZINE だけにおいていえるのは、「私が伝えたい」が全ての

スキ
2

【 レビューあり 】 良い駄々 『わかった顔して難しい本を読む』 長野県

ZINE REVIEW by 加藤 淳也(PARK GALLERY) 誰だって人生に1度くらい、燃えるような恋をしたいと思うだろう。ドラマチックでロマンチック。偶発的で奇跡的、情熱的で詩的。それは時に甘美で、時に痛みを伴い、時にお互いを狂わせる。 まるで小説の中のふたり。映画の中のふたり。世界が手のひらにあると錯覚するくらい盲目で、刹那的。永遠に続くと信じている。信じようとする。踊りたくなるような、歌いたくなるような、死にたくなるような、そんな恋。 そんな命がけの『