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ブラック会社に捕まり、辞めるまでの話⑤

僕のブラック会社員時代の超絶リアルエピソード。キラキラな入社から絶望の退社まで、複数回に分けてお届けします。

この記事は、続編です。
前の記事を見てない方は、先にこちらからどうぞ↓

ブラック会社に捕まり、辞めるまでの話①
ブラック会社に捕まり、辞めるまでの話②
ブラック会社に捕まり、辞めるまでの話③
ブラック会社に捕まり、辞めるまでの話④


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5、葛藤

そんなこんなでいきなり売り上げノルマ300万を課せられたぱぴこ氏。
焦りに焦ります。

ここで売り上げ300万までの道のりを簡単に解説します。
僕が売るwebページの商品単価は約70万円ほど。
そのため、ノルマ達成には4〜5件売らなければなりません。
また、そもそものアポ(直接会って、商品を売ること)が決まるまでに、営業初心者は電話営業1000件かけて1件アポになるかどうか、くらいが一般的だそうです。また、アポが決まったとしても、そこで商品を購入して貰えるかどうかは全くわかりません。

要は、初の営業職で月ノルマ300万を達成したら奇跡ってことですね。


初めは「まあ、僕は割と話すの得意な方だし、なんかノリでいけちゃうんじゃね?」なんて思っていましたが、結果電話1000件こなした時点で1件もアポにならなかったんですよね。惜しいところまでは何回かいったのですが。1500件こなしてもアポが取れることはありませんでした。

11人の同期の中には営業経験者もいて、数人アポが取れ始めました。

「うわ、僕才能ないのかな…」
「まじで、どうやってもアポとれない」

こんな感情を抱いていました。

しかし嘆いてもしょうがないので、その時の僕なりに、先輩社員の電話録音等を通勤電車内で聞きながら学んで、なんとか必死にアポを取ろうとしていました。
寝不足で頭も回らない中、周りに追いつこうと必死でした。

ただ、どうやっても、何を工夫してもアポまで持っていけない。
「いや、うちはお金ないんで」と電話相手に言われたときに、そこで同情してしまって、喰い下がることができない。


・・・

そうこうしているうちに、入社して3週目の金曜が来ました。

そこで、あのバリキャリウーマンのさらに上の、これまた若い営業部長の男性が、昼休憩の後僕たち新入組のデスクの前に現れました。彼は僕らをひとしきり見渡した後、こんなことを言いました。

『いや、今期の新人が全く結果出てない。どういうこと?やる気あるの?』

ーえ?やる気ないって思われてるの?

そして、そこから衝撃の言葉が飛び出してきます。



『さすがにさ、ここまで結果出てないのは君らの努力不足とも取れるよね。明日明後日の土日も会社に出な。』

『このままだと売り上げ300万いかないのは目に見えてるよね?こんな状態で明日から休もうとしてるの?バカじゃない?プロ意識が足りてないよ。』


ーは、、

マジで言ってる?
流石に土日休まないと体死ぬよ?


衝撃でしたね。
バリキャリウーマン上司はまだ僕たちの気持ちを分かってくれる部分はあったのですが、営業部長は容赦ありません。

この時点で、土日出勤が決定しました。
もちろん無給です。

ただ、ブラック会社経験ある方なら分かるとは思いますが、この頃はもう追い詰められすぎて、正常な判断ができなくなっていました。

「そうか、、まだ努力不足なのか。」
「プロとして、今休んではいけないのか。」



そんなことを思いながら、結局アポが取れないまま、金曜の夜退社しました。



・・・

ー休みたい。
寝たい。
こんな辛いのか社会人って。。
世の大人たちはこんな状況で頑張っているのか…

帰って僕は泣きました。
もうどうしようもない感覚。

頑張ったところで結果も出る気もしない。
でも、辞めたところで、こんなプロ意識のない僕はどこに就職してもやっていけないだろうな…。

逃げ場のない絶望の中、僕は布団につきました。


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続き↓



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