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子どものやる気をひきだす『ほめ方』

普段、なにげなく子どもをほめていますが、やる気をひきだすほめ方と、逆にやる気を失わせてしまうほめ方があることをしっていますか?

ほめ方を誤ると『子どもにとって有害になりうる』という研究結果があります。

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【結論】能力(=頭の良さ)をほめると、子どもは意欲を失い、成績が低下する

コロンビア大学ミューラー教授らの研究です

Mueller, C. M., &Dweck, C. S.(1998) Praise for intelligence can undermine children's motivation and performance. Journal of Personality and Social Psycology, 75(1), 33. 


1、研究方法

●対象者:10~12才の公立学校の生徒
●方法:
①生徒をランダムに、努力をほめるグループ(努力群)、能力をほめるグループ(能力群)、なにもほめないグループにわける。
②IQテスト(1回目)を行い、努力群には『よく頑張ったね』と努力をほめ、能力群には『頭がいいね』と能力をほめる。
③かなり難しめのIQテスト(2回目)を受け、その後に1回目と同レベルのIQテスト(3回目)を受ける。
④努力群と、能力群で成績の推移、試験への取り組み方を評価する。

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2、研究結果

努力をほめられた子どもは成績をのばした。
能力をほめられた子どもは成績をおとした。

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試験の取り組みについてアンケートをとると

能力をほめられたの子どもは
成績が良いと「自分は才能がある」と考え、成績が悪いと「自分は才能がない」と考えた。

努力をほめられた子どもは
難しい問題(2回目のIQテスト)にも粘り強く問題を解こうと挑戦を続け成績が悪くても「(才能ではなく)努力が足りないせいだ」と考えた。


この論文のタイトルのとおり、以下のことがわかります。

『能力をほめることは、子どものやる気を蝕む』

”Praise for intelligence can undermine children's motivation and performance.”

子どもをほめるときには、能力や結果をほめるのではなく、努力やそのプロセスをほめることが大切です。

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3、我が家では

私には5才の娘がおり、子どもチャレンジやドリルで先取り学習をしています。
どんどん進んでいくので、「もう終わったの!早いね!」「まだ幼稚園生なのにすごいね!」「また100点だね!」とついつい結果や能力、学習の早さをほめていました。

すると『問題を解くのが早い、問題を間違えない=良いこと』という考えに至ってしまったのか
・早く解けない問題はかくれて答えをみる
・少しでもわからないとやる気がなくなる
・試行錯誤せずにあきらめてしまう
などの態度がでるようになってしまいました。


これではいけないと思い、様々な育児本を読み

・『能力』ではなく『努力』をほめる
・『結果』ではなく『プロセス』をほめる
・『具体的に』ほめる

ということを意識しておこない、勉強やテストは間違えてもよいこと、自分で考えて試行錯誤することが大切なことを積極的に伝えたところ、ドリルの答えを隠れてみることもなく、難しい問題にもあきらめず、なにごとにも粘り強く取り組むようになりました。

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こちらの書籍を参考にしました。


主に子育てや教育の記事を、たまに医療系の記事を書いています。

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