パンダ王の読書とか音読ノート

茨木ビブリオバトル、名古屋きたビブリオバトル主催。初見音読を2021年9月24日から始…

パンダ王の読書とか音読ノート

茨木ビブリオバトル、名古屋きたビブリオバトル主催。初見音読を2021年9月24日から始めたので、その記録も。グラフィックデザインと塾講師を生業としております。

最近の記事

「哲学の先生と人生の話をしよう」を読んだ

「哲学の先生と人生の話をしよう」國分功一郎 ●読書期間 2024年6月中旬〜7月上旬。 ●手にとったきっかけ 「100分de名著」エチカの回を見て以来、國分功一郎ブームが到来してしまった。おそらく、ものすごく遅いのであろう。だが、本との出会いは人それぞれ。タイミングが今だったのだろう。ひとまず、図書館で借りられる著作は借りている。「新潮文庫の100冊」になっている「暇と退屈の倫理学」はステンドグラスしおり欲しさも相まって、すでに購入している。 ●お悩み相談。なのにミステ

    • 「死んでいない者」を読んだ

      「死んでいない者」滝口悠生 ●手に取ったきっかけ 2024年4月。コロナが落ち着いてから初めての東京2泊3日の旅。この旅の目的は「落語」と「読書」。「プルーストを読む生活」(柿内正午著)で知った「本の読める店fuzkue 初台」行くことにした。ここで読むなら、柿内さんが好きだと書かれていた滝口悠生の作品と決めていた。紀伊國屋書店新宿本店で本を手に入れた翌日、友人と初台駅で待ち合わせてお店に向かった。 ●読書期間 2024年4月上旬〜下旬。 ●あらすじ 通夜が奇跡の一夜に。

      • ロブサン・サンボーの旅が、西川一三の人生が終わった

        「天路の旅人」沢木耕太郎 ●手に取ったきっかけ 2024年2月上旬。ビブリオバトル全国大会in生駒のWeb予選会中継を聴いたのは北陸遠征中。米原インターあたりで、うっすら雪をかぶった伊吹山をぼんやり眺めていた。初長距離ドライブの休憩中、コーヒーを飲みながら「緊張してるなぁ」と。耳からはこの本の内容が飛び込んでくる。眼前の山と作品の山、ドライブの緊張と未踏の地への旅の緊張、がシンクロしたのかもしれない。その場ですぐに、図書館サイトでweb予約したが、相当な人数待ちだったので「書

        • 「凍」を読んだ

          「凍」沢木耕太郎 ●手に取ったきっかけ 2024年5月。第57回茨木ビブリオバトル:テーマ「しば」にて紹介されていた本。「なぜ?」「凍れる(しばれる)から」という、切り口の素晴らしさよ。凍傷で手足の指を失っても、いまなお未知の頂に挑戦し続ける山野井泰史氏の生き様にも惹かれ、手に取る。 ●読書期間 2024年5月18日〜6月上旬。 ●あらすじ 日本を代表し、世界でも非常に高い評価を受けるアルパインクライマー、山野井泰史氏。2002年、ヒマラヤ山脈のギャチュン・カン北壁登攀に

        「哲学の先生と人生の話をしよう」を読んだ

          「土になる」を読んだ

          「土になる」坂口恭平 ●手に取ったきっかけ 2024年4月。久々に九州の旅に出かける。熊本市内で泊まったomo5のエントランスホールでこの猫(ノラジョーンズ)と目が合う。 ●読書期間 2024年4月20日ごろ〜5月下旬 ●あらすじ エッセイ集。坂口さんが郷里の熊本で農業を始めてからの日記。土と触れ合うなかで、自らをながめながら、野菜づくりも含めた創作活動の日々を綴り続ける。 ●ビブリオバトルで発表する? テーマが合えば発表するけれど、それよりむしろ、個人的に、人を選んで

          何度読んでも泣ける

          「3月のライオン」16巻。漫画はさすがに音読できないし、ジグソーパズルは聴覚から程遠いところにありますね。でも、これにはこれの良さがある。 ここ2日間、初見音読では海野十三「十八時の音楽浴」を読んでいます。たまたまお休みだったので、18時前後に読んでいました。1937年の日本で書かれたとは思えないSF作品。SF好きのビブリオバトル仲間さんに、いろいろお話を聞きたくなります。

          初見音読32日目

          2021年9月23日は、中勘助「独り碁」を読みました。 「『独り碁』は青空文庫で公開されている中勘助の短編作品。1,984文字で、おおよそ5分以内で読むことができます。」 読むときは、「ブンゴウサーチ」を使って候補を探しています。目安時間→おススメ順位の低いもの→未読作家さん、という選び方です。自分の読書の幅を広げることが目的の一つなので、名前は知っているけど読んでない、という作家さんは積極的に読みます。 「独り碁」は著者が70歳を過ぎてから書かれたエッセイ。冬、名人の

          初見音読31日目

          Twitterスペースが使えるようになりました。最初はビブリオバトルをやってみたのですが、これは違う使い方が良さそう!「初見音読」なるものを教えてもらい、始めてみました。8月24日から。毎日20分を目標にしています。 いまは坂口安吾「ジロリの女」に挑戦中。なんで5万字を超える作品を選んでしまったのだろう…(笑)坂口安吾の描く人々は、行為は堕落しきっているのに、精神が気高く美しいから、読んでいると元気になれます。「犬馬の労」という言葉がやたら出てくる。絶対、そんなこと思ってな

          「透明な迷宮」を読んだ

          「透明な迷宮」平野啓一郎 ●手に取ったきっかけ 2019年1月に平野啓一郎氏の、分人主義に関する講演会に行った際に購入。サイン会での平野氏、とても「カッコいい」!と感激しました。同時代に生き、作品を追いかけられることの幸せよ。お宝状態で書棚に並べていたものをようやく読み始めました。 ●読書期間 2021年5月16日〜6月8日 ●あらすじ 短編集全6篇。中身は検索してください(荒いな…) ●ビブリオバトルで発表する? これはもう、発表する場所を決めています。早く再開されて

          「異邦人」を読んだ

          「異邦人」カミュ、窪田啓作訳 ●手に取ったきっかけ 実家にあったが、内容をまったく覚えていなかったので。読んで忘れたのか、読まなかったのか…平成11年ごろ買ったらしい。 ●読書期間 2021年5月中旬〜下旬 ●あらすじ アルジェリアのアルジェに暮らす主人公ムルソーの元に、母の死を知らせる電報が、養老院から届く。母の葬式のために養老院を訪れたムルソーは、涙を流すどころか、特に感情を示さなかった。葬式の翌日、たまたま出会った旧知の女性と情事にふけるなど、普段と変わらない生活を