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「凍」を読んだ

「凍」沢木耕太郎
手に取ったきっかけ
2024年5月。第57回茨木ビブリオバトル:テーマ「しば」にて紹介されていた本。「なぜ?」「凍れる(しばれる)から」という、切り口の素晴らしさよ。凍傷で手足の指を失っても、いまなお未知の頂に挑戦し続ける山野井泰史氏の生き様にも惹かれ、手に取る。

読書期間
2024年5月18日〜6月上旬。

あらすじ
日本を代表し、世界でも非常に高い評価を受けるアルパインクライマー、山野井泰史氏。2002年、ヒマラヤ山脈のギャチュン・カン北壁登攀に成功しながら、雪崩にのまれ、重度の凍傷によって手足の指を10本失う。彼が失ったもの、そして得たものとは。「絶対の頂」への挑戦と、その心の動きに迫った、沢木耕太郎によるノンフィクション。

ビブリオバトルで発表する?
したいですね。発表を聞いて、読みたいと思った点以外に、様々な発見があったので。

おすすめポイント
アルパインクライム、登山に関心があればより楽しめる。が、それらがなかったとしても没入できそうな1冊。沢木耕太郎氏の作品はどれもそうかもしれないが、事実の羅列ではなくそのときの心や身体の有り様に迫っているので。痛い、寒い、怖い、の全てが想像を超える世界。

とはいえ、登山スタイル、装備、技術、身体の使い方なども詳細に触れられている。その結果「オリンピック競技になった、ボルダリングを見るにあたり、良い指南書になり得るのでは?」と思った次第。

山野井泰史・妙子夫妻への(一方的な)お手紙
失礼ながら、この本に出会うまでお二人のことを存じておらず。「人生クライマー 山野井泰史と垂直の世界完全版」も視聴。穏やかな生活という日常と、あらゆる危険を伴うクライミングという日常。そのどちらにも、互いを労わりあう温かさを感じました。お二人の真似は決してできませんが、大切な人と支え合うこと、周りの人を喜ばせる姿勢、は見習いたいです。

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