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すぐ別れてばかりの私が8年付き合えるようになった、恋人と長く続くための工夫・前編

多くの人は、自分の能力や魅力を自己認識することが苦手です。
なので私は「自分のまだ認識していない才能とか、誇れるものって何かな〜」とよく考えます。

そうやって先日気づいたのは、「私が誇れるものは、“パートナーとの関係性(を構築するための工夫)”ではないか」ということでした。

◆すぐ別れてばかりの自分が変われたので、必要な人に届けたくなった

私は、元・精神疾患の当事者です。病気全盛の若い頃は、恋人と付き合ってはすぐ別れ付き合ってはすぐ別れしていました。

現在のパートナーに出会うまでは、最長で2年弱。しかもそれは初めて付き合った彼氏のみで、それ以外のかたはほとんど数ヶ月〜1年も保たずに別れています。というか、彼氏彼女の関係にすらなれない人もいました。

その辺の詳しい話はこちらの記事に書いてありますので、気になる方はお読みいただければありがたいです。↓

そんな私が同じ人と丸7年(今年で8年目)付き合えるようになり、心理カウンセラーにもなり、パートナーとの関係性を誇れるようになるとは、人間変わるもんですね。
(実は途中で2〜3ヶ月くらい別れた期間があるけど、7年以上も一緒にいたら3ヶ月くらい誤差でしょ)

ちなみに私のパートナーとは、こちらのエッセイ漫画に描いている、通称「おじさん」です。↓

このエッセイ漫画を読んだ人から「巴さんはたまたま素敵なパートナーに運良く巡り会えたから、病気も治ったし長く平穏に付き合えるようにもなれたんでしょ」と誤解を受けますが、そう言われるたびに張り倒すぞコラと思っています(笑)。

私が何の工夫も努力もなくただ運の良さだけで良いパートナーと出会って長続きしていると思っているのでしょうか? 失礼ですね〜。実に失礼。

「あの人は運が良くていいなあ」とか言って不貞腐れやすい人は、この本でも読んでください。↓

閑話休題。

しかし、そういう人たちがなぜ失礼になってしまうのか私は知っています。自分の恋愛がうまくいっていなくて、心に不満や将来への不安が溜まりまくっているからです。
心に余裕がないと、人は他人に対して平気で無礼になってしまうのです。
しかも、無自覚なところで。

そしてその無礼は、恋人どころか様々な人間関係を自分から遠ざけ、最終的に孤独になります。というか、なっている人を何人も見たことがあります。
孤独というのは物理的に本当に独りという場合もありますし、周りに人は沢山いるのになぜか心がいつも孤独、という場合もあります。

私も危うくそうなる所でしたが、現在はパートナーと仲良く暮らしておりますし、恋愛以外も良い人間関係に恵まれているなあと感じています。
非常にありがたいことです。

それは心理学に出会い、過去の失敗を振り返って多くを学び、人に相談をして多くを学び、さらに人からの相談を受けるようになってもっと学びを得たお陰だと考えています。

今回の記事は、かつての私のような“パートナーと長く平穏に付き合えない情緒不安定女子”の不満や将来への不安を少しでも和らげるため、今までに得た知識や実際やってきたことをお伝えしようと思って書き始めました。
基本的には女性向けですが、中には男性に役立つ話もあるかも知れません。

しかし……いざ書き出してみたらあまりにも項目が多くなり、いつまで経っても記事が完成しないので、前後編に分けることにしました。

今の私なら簡単にできることでも、情緒不安定がひどかった時には「頭ではわかってるけどできないよ!」ということが沢山あったんですよね。
なので前編では「まだ情緒不安定が治っていなかった時にやった工夫」を、後編では「だいぶん治ってきた頃にやった工夫」をまとめていきます。

ちなみに先日「恋愛で付き合ってもすぐ別れてしまう人とは?」というテーマでラジオ配信しましたので、こちらも参考にされるといいのではないでしょうか。ラジオは無料で聴けます。

文章版もあるので、音声を聴くのが苦手な方はそちらを読んでみてくださいね。↓

◆恋人(パートナー)と長く続くための工夫・前編10個

1.そもそも相性の悪い人と付き合わない

いきなりそもそも論なのですが、過去の私も含め、わざわざ相性の悪い人とお付き合いをする人が多すぎます。

うちのカウンセリングに相談に来るかたにも、ついうっかり「そんなに嫌な所が沢山あるのに、なぜその人と付き合い続けるんですか?」と聞いちゃうくらいです。

相性の悪い人と付き合ってしまう原因は色々とあるのですが、多いのは「私は幸せになってはいけない」という罪悪感ですね。

自分には罪があり罰を与えないといけないわけですから、わざわざ相性の悪い&自分の気持ちが荒ぶる人を選ぶのです。しかもこの罪悪感、無意識に抱えているもんですから、自分ではなかなか気づけないのが厄介です。

私はかつて「自分がこんな性格(精神状態)だから相手と喧嘩しちゃうんだ、自分が全部悪いんだ」と思っていました。この記事を読んでいる人の中にも、同じ気持ちを抱えている人がいるんじゃないでしょうか。

“私は知らないうちに、わざわざ相性の悪い人を選んで付き合っている”ことも視野に入れてみませんか?
そのことに気づき、「もうそんなのはやめるんだ」と決意することで、私は現在のパートナーに出会う土壌を作ったのだと思っています。

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2.「すごい」「嬉しい」「ありがとう」を伝えるように意識する

私は元々、喜びやうれしさを表に出すのが激烈に下手くそな人間でした。
というか、自分では出しているつもりだったのに、まったく伝わっていませんでした。

だから過去付き合っていた人たちが、「喜ぶかと思って色々やったのに、喜んでもらえなかった」「役に立ちたくてこうしたのに、役に立てなかった」という思い=無力感を抱え、私から離れたくなっていったのだと思います。

人間とは、誰かを助けたり人の役に立てたと感じた時に、喜びを感じるようにできている生き物です。特に男性は、自分がパートナーの役に立てたことに強く喜びを感じると言われています。でも、女性だってそうですよね。

色々とひねくれる理由があって上記ができなくなってしまう人もいますが、基本的には喜ばれたりお礼を言われたりしたらいい気持ちになるものです。

私はそれを、ある友人に出会って学びました。

※ある友人↓

この友人は小さなことで「すごい!」「嬉しい!」「ありがとう!」と本気で喜ぶ人でした。でしたというか、今もそうです。

私は最初「いやいや、こんな小さなことでそんなに感激しなくてもいいよ」と思っていたのですが、だんだん「この子がこんなに喜んでくれるから、色々してあげたくなるし、しかもやればやるほど自分がいい気持ちになっている」と気づいたのです。

同時に、自分が今まで他人(特にパートナー)に対してそれをできていなかったことにも気づけました。

情緒不安定女子って、情緒が不安定なくせに感情を素直に出すのが下手すぎると思いませんか?

いえ、そもそも何で情緒がいきなり昇ったり落ちたりするかと言うと、平常時は自分の感情を抑えるのが癖になっているからです。
抑えるから、急に爆発するのです。

怒りや悲しみはもちろん、喜び・嬉しさ・楽しさなどもあまり表に出そうとしない(というか出せない)人が多いんじゃないでしょうか。

「私はそういう人間だから」とか「私は巴さんみたいな友人がいないから」と不貞腐れるのは勝手ですが、あなたはわざわざこんな記事を読みたいと思うほど「変わりたい」と思うキッカケがあったはずです。

ならば多少のトレーニングはしてみてもいいと思いませんか?

私は先述した友人に出会ったから「嬉しい」や「ありがとう」を自然に言えるようになったわけではなく、友人によってそれらを言うことが大事だと気づき、自分で「言おう! 言うんだ!」と気を付けたから変われたのです。

私も最初は「ありがとう」って言うのめちゃくちゃむず痒かったし恥ずかしかったです。小さい声で言ったり、どもってしまったり。
にも関わらず、今は普通に言えるようになりました。
まさに習うより慣れろ、です。

あわせて、罪悪感の強い人は「ごめんなさい」「すみません」って言うのがクセになっています(私もそうでした)。

意識的にそれらの言葉を「ありがとう」へ変換するように気をつけると、勝手に「ありがとう」が増えますよ。
「すみません」が口癖の人は、ツルッと言っちゃったら後で付け加えるといいと思います。「すみません、ありがとうございます」みたいに。

「長く一緒にいるパートナーに今更ありがとうなんて言えない」と言う人も時々お見かけしますが、よくありがとうも言えない(言いたくない)ような相手とこれから先何十年も一緒にいようと思うなあ、と感心します。

今いっときの気恥ずかしさやむず痒さを乗り越えて、「ありがとう」と言うようにするほうが、その後の人生が楽になるとは思いませんか?

いちいちありがとうと言わなくても阿吽の呼吸で仲良くいられる関係ならまだしも(そういうおじいちゃんおばあちゃんもいるにはいます)、そうでないのなら改善したほうがいいんじゃないかな、と私は考えます。

ちなみに、お互いに感情表現が下手くそ同士のカップルという場合もあります。というか私と現パートナーはそうでした。

ならば余計にあなた自ら率先して、「すごい/嬉しい/ありがとう」を表現するようにしてみてください。

最初は私のパートナーも「ありがとうなんか言わんでいい!」と謎に不機嫌になったり、私のやることをすごいと思っても何も言わない人でした。

最近は「ありがとう」と言うと照れながら嬉しそうにするし、私のやっていることにすぐ「すごい!」と言うようになったので、人は変わるもんだなと思います。(決して相手を変えたくてそうしていた訳ではないのですが……)

3.パートナーといちいち戦う/競争するのをやめる

家庭環境や幼少期の悲しい体験がきっかけで、「強くあらねば」「自分1人で何とかせねば」「人前で泣くなどみっともない」等と思うようになってしまった情緒不安定女子は大変多いです。

私もまるっきり同じことを思って生きていました。
きっかけはやはり母が家から出て行ったこと(たまに様子を見に帰ってきてはいましたが)、父がいなかったこと、同居していたひいおばあさんがやたら厳しかったこと、でしょうか。

※その辺の話はこちらでどうぞ↓

私は上記が原因だと思われますが、それ以外でも「強くならなきゃ」「しっかりしなきゃ」と思いながら育ってしまった人は沢山いると思います。

だから両親共にちゃんと家にいた場合でも、「なんか頼りない所があった」とか「いつも喧嘩していた」とか「ほかのきょうだいの世話で忙しそうだった」とかあると、強くならなきゃ&しっかりしなきゃ星人になることだってあるのです。

で、そういう人は、基本精神が“戦場にいる状態”になります。

しかも一般的な戦場は横に並列して味方の兵士がいるものですが、“独りで戦場にいる状態”です。私の世代だと「ランボー」状態って言ったほうがわかりやすいですかね。

などと言って私も子どもの頃に金ローでちょっと見かけたくらいのイメージしかありませんが……。

大人になってからパートナーと「コマンドー」を見たので、コマンドー状態と言ってもいいんですが、多分ほとんどの女子は観ていない気がします。

まあとにかく、周りはみんな敵、いつどこから狙われるか分からない、隙は見せられない、という心理状態です。

とはいえ現実は銃火器のある戦場ではないので、「学業や運動や芸術系でやたらと競う(周りの人より優秀な成績を取ろうとする)」とか、「〇〇ちゃんと仲がいいのは〇〇ちゃんより私のほう」とかいった感じで競争します。
逆にそれが叶わないとわざと成績を悪くしたり、友達関係から孤立したり。

しかしそれを10年も20年も続けていると常にそうやって気を張っているわけにはいかないし、ちょっと恋もしたくなったりしちゃうので、つい隙を見せて恋愛に走ったりします。
バトル系ハリウッド映画でもついつい主人公の男性が魅力的な女性にコロッと行ったりするではないですか。あれと同じ。

けどその隙を見せた相手に手ひどく振られたり裏切られたり浮気されたりして酷い目に遭うと、「やっぱり男(人間)は信用できん!!!」となり、自分のいる場所=戦場、自分に近づく人間=みんな敵、という認識が強まるのです。

なので新しく恋人やいい感じの人ができても、

・強がる(弱みをつかまれないようにする)
・優位に立とうとする
・相手より仕事できるようにする
・相手の隙(欠点や足りていない所)を責める
・自分の正しさを主張する
・相手の弱点を握ろうとする

などなど、無意識に戦い/競争を仕掛けて勝とうとしてしまうんですね。

しかしそんな人と一緒にいても安心できないじゃないですか。
だから相手がうんざりして逃げたくなるのです。
(あるいは、自分のほうが息が詰まって逃げたくなる場合もあります。勝負を仕掛けているのは自分なのに……)

特に多いのは、パートナーと起こす「正しさの争い」です。
こっちの方が一般的だとかこっちの方がグローバルな考え方だとかこっちのほうが先進的な考え方だとかお前の言っていることは昭和だとか……。

パートナーと正しさの争いは絶対にしてはいけません。
自分のほうが正しい、と思っていると、人間は相手を詰めます。追い詰めてくるあなたを好きだとか可愛いとかずっと一緒にいたいとか思うでしょうか。否、思わない。

あなたの意見が間違っているとか言いたいのではなく、あなたの考えも意見も正しいのですが、相手だって正しいのです。

白黒つけて勝とうとするのをやめましょう。というか、そうやって勝とうとしている自分に気付きましょう。

4.嫌なことはちゃんと嫌だと伝える(自分の気持ちを伝える)

パートナーと戦うな、強がるな、という一方、自分の気持ちを押し殺して相手に合わせて我慢しようとする人もいます。

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