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恋人とケンカしない方法は?(2)「正しさの争い」4つの対応策

オリジナル記事掲載日:2021年4月7日

カップルが喧嘩をする
原因のひとつに、
「正しさの争い」があります。

正しさの争いとは、
お互いが自分の意見や
価値観を「正しい」と
思っており、
相手も同じ意見にさせようと
強要する時に起こるものです。

今日は、どうすればその
「正しさの争い」を
やめたり和らげたりできるのか、
対応策をご紹介します。

★ひとつ前の記事はこちら

今回ご紹介する対応策は、
以下の4つです。

◎いったん相手を「別の国(星)の人」だとイメージする
◎自分の「正しさ」の根っこをさぐる
◎正誤の問題でなく、好き嫌いの問題だと考える
◎「同一視」に気をつける


では、ひとつひとつ解説していきましょう。

1.いったん相手を「別の国(星)の人」だとイメージする

のちに出てくる同一視の話で
くわしく触れますが、
正しさの争いをしてしまう人は
「同じ日本人」「同じ人間」だから
“自分の意見と同じにしたい
(できるはずだ)”

と思う傾向があります。

「話せばわかる」
というやつですかね。

あなたは、言語も文化も違う人が
自分と違う意見を言っていたら、
「私の国の文化が正しい」
と言えますか?

意志の疎通ができない
宇宙人がやってきても、
「話せばわかる」
「自分と同じ意見に
できるはずだ」
と思いますか?

同じ(国の)人間だから、
「同じ価値観になるべき」
となっていないでしょうか。


ちょっと相手を
「異国の人」とか
「異星人」のように
イメージしてみてください。

「いや同じ日本人だし!」
と思うかもしれませんが、
同じ日本のなかでも
異国や異星に住む人のように
価値観がまったく違う人は
たくさんいます。


みんながみんな、自分と同じ
価値観という訳ではないんですね。
まずはそれを認め、
受け入れることです。

自分の「正しさ」の根っこをさぐる

人はみんな生まれつき
自分の意見に
自信を持っている
訳ではないので、
「自分のほうが正しい」
と思う“根拠”

何かあるはずです。

よく言われるのは
「みんな(社会)が
そう言っているから」
「それが常識(礼儀)だから」
などですが、
果たして本当に
そうなのでしょうか?

非常によくあるのが、
「親が『正しい』と
言っていたので、
知らないうちに
親の意見と同じ人の
意見ばかり取り入れていた」

というケースです。

人間の目は意外と
節穴なんですね。
なので、簡単に意志の力や
思い込みに左右されます。

わたし達は自分でも
気づかないうちに、
「親と同じ意見の人」を
選り好みして見ていることが
多いのです。

そして自分が選んで
見ているだけ
なのに、
「自分と同じ意見の人が沢山いる」
「みんなが言っているのだから、
こっちが正しい」
と思ってしまうのです。

あるいは、少数派の場合も
「権威のある人」が
自分と同じ意見だと、
「やっぱり自分の方が正しい!
社会はウソだらけだ!」
と思ってしまう場合もあります。

「偉い人が書いた本に
そう載っていたから」とか。

あなたの「正しさ」の根っこは
どこでしょうか?

正誤の問題でなく、好き嫌いの問題だと考える

正しさの争いをしやすい人は、
単純に「好き嫌いの問題」
考えてみてはいかがでしょうか。

たとえば
「酢豚のパイナップルが嫌い」
な人がいるとします。

でも酢豚にパイナップルを入れるのは、
作られた当時に
「高級感を出すため」
だったと言われていたり、
お肉を柔らかくする
作用があるからと言われています。

入れるのにも理由があるので、
「入れる方が間違い」
という訳ではありません。

また、同じ中国でも地方によって
「パイナップル入りの酢豚」と
「パイナップルなしの酢豚」が
あるので、
「パイナップルを入れる方が正しい」
訳でもありません。

入っている方が好きな人もいれば、
嫌いな人もいる。
単純に好き嫌いの問題です。

人の意見にも同じことが言えます。

わたし達がある意見を支持するのは、
何らかの理由で
「その意見が好き」だから
です。
あるいは
「その意見を言っている人が好き」
な場合もあるでしょう。

あなたのパートナーは
「あなたと反対の意見が好き」
なだけです。

あなたは酢豚にパイナップルが
入っていない方が好きだけども、
パートナーは入っている方が好き。
そういう風に考えると、
「正しい」とか「間違い」とかいう
問題ではないと思いませんか?

「同一視」に気をつける

「自分が正しい」と
思っているから
自分の価値観を
押し付けているのではなく、

単純に
「大好きな人には、自分と同じ
価値観になってほしい
(価値観であってほしい)」

というタイプの“同一視”が
起きている可能性もあります。

いわゆる「一般的・大多数」の
意見に馴染めなくて苦しんだ人は、
「少数派」の意見を持つ
パートナーと出会って
救われたような気分になる
場合があります。

しかし、結局パートナーも
自分とは別の人間なので、
「何でもかんでも意見が一緒」
な訳ではありません。

でも最初に惚れた理由が
「少数派である自分と
意見が一致したこと」なので、
それ以外の全ての意見や価値観も
全部一致して欲しい
のです。

また、
「自分と同じ意見になってくれない」
ことを
「自分を愛していないのだ」に
結びつけてしまう人もいます。

自分は好きな人の意見や価値観に
合わせて生きようとするので、
「愛=同じ意見になること」
なんですね。

だから「同じ意見になってくれない」
パートナーを、
「自分を愛していないのだ」と
思い込んでしまうのです。

愛し方は人それぞれなのに、
自分と同じ愛し方を
しないからといって
「自分のことを
愛していないのだ」
と思い込んでしまう。

これもまた同一視の一種です。

とにかくこれは
「意識する・気づく」
ことが大事
です。
しかしながら喧嘩の最中には
絶対に気づけないので、
喧嘩が終わって冷静になった時に

「もしかして自分のこの気持ちは、
同一視なのでは?」

と振り返ってみてください。

この「振り返り」を何度も行うことで、
自分の「愛されていない」という
強い思い込みや、
相手と自分を同じ意見にしたい
強い欲求がだんだん
和らいでくるはずです。

和らがない場合は、
メンタルクリニックとかカウンセリングとか、
専門家に相談してみてくださいねー。

喧嘩の絶えないカップルのお役に
少しでも立てば幸いです。
ごきげんよう、さようなら。

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