千尋と同じ9歳の年齢で「トンネルの向こうの不思議な世界」を体験した泣き虫少女の日記
私にとって
『千と千尋の神隠し』は
特別な思い入れのある作品です。
どうして私にとって特別かというと、
『千と千尋の神隠し』は
私が初めて映画館で見た映画であり、
当時の私は千尋と同じ9歳の
泣き虫な少女だったからです!
そのおかげで、
私はまるで千尋と全く同じ体験をしたかと
脳が錯覚するほど物語に没入し、
自己を千尋に投影するという体験をしました…!!
初めてスクリーンで千尋に出会った衝撃、
あの時の感動は、今でも鮮明に覚えています。
出会いは2001年の映画公開初日!
物語の冒頭シーン
車の中で新しい環境への不安とお別れの寂しさでふてくされる彼女は、なんだか自分とそっくりで、あぁ、まるで私を見てるかのようだなって、幼心にそう感じました。
森の中の獣道を走り抜けグングン進む車
すると突然トンネルが出現します。
辺りはどこか神秘的な雰囲気で、風を吸い込むトンネルを前にし、
違う町に通じる冒険心よりも
何があるか分からない怖さでトンネルに入りたくない‼︎ と半ベソをかく千尋。
だけど置いてかれるのはもっと嫌で、
観念した千尋はお母さんの腕にしがみつくかのように駆け寄ります。
もうここまでの時点で
怖い怖い‼︎この先一体どうなるんやろう😫って
ドキドキしっぱなしだった私。
そのため、1人残るのではなくお母さんに駆け寄る千尋を見て、あぁ、良かった、私もきっとこうする!って心底安堵しました。
この瞬間、私と千尋の感情は完全に一致したと自覚しました😳!!
もうそうなれば、そこからは千尋を自分に置き換えて見ることしかできなくなりました。
完全に物語の中に入った瞬間でした。
"お母さんとお父さんの行動は私も理解できないよ😢私なら絶対入らないもん😣
でも千尋だけが私と同じ気持ちで、
私の気持ちを分かってくれる。千尋だけがこの世界でたった1人の私の味方だ😭"
そんな心境でした。笑
逆に千尋が弱々しくなく最初から勇敢な少女であったら、それこそ終始安心して見ていられたと思います。
でも怯えて半ベソをかく千尋だったからこそ
自己を投影して見てしまい
私までも千尋と共に震えながら物語を歩むことになってしまったのです。
大人になってから知りましたが、
ここが宮崎駿監督の真の狙いだそうで、
まさに私のような千尋と同年代の女の子に
見てもらいたい作品だったそうです!!!
まんまとその意図にハマってしまった私。笑
しかしそれは非常に光栄で大変嬉しいことです
😂😂😂✨✨✨
そしてトンネルを抜けた千尋たちが見た光景は
まさに不思議な世界が広がっていてー…
そこから物語の展開はどんどん辛辣な方向へと進みます。
突然、お父さんとお母さんが豚になって、
幽霊みたいなものがたくさん現れて囲まれたと思ったら、帰り道の野原が水で満ちて川になり、もう逃げ場がなくて…
目の前で起きていることは現実か?!?!
夢だ夢だ覚めろ覚めろ😨😨😨
内心半狂乱でした😭
いや、普通に泣く寸前でした。笑
心臓バックバクのドッキドキ😳
しかし不思議と画面に集中して千尋の様子を
固唾を飲んでじっと見守っている自分がいました。
9歳の私に客観視なんてできるわけがなく、
物語の冒頭から千尋=私になってしまっていたので、自分は千尋かの如くパニック😨
"恐怖と孤独"
"知らない世界で一人ぼっちの心細さ"
恐ろしさと切なさと不安をヒシヒシと感じました…
私はこの場面から、
この物語の世界を完全擬似体験することになりました。
これは私にとっても、
とても不思議で貴重な経験でした。
映画館に行ったつもりが、
扉を開けたら、そこはもう
トンネルの向こうの不思議な世界だったー…
というくらいに。笑
最初は弱々しく今にも泣きそうな千尋を見ていて、私の不安も爆発しそうでした😖
でも、ハクに出会い、
徐々にこの世界のルールを知り、
それを受け入れる覚悟を決め、
彼女は勇敢に湯婆婆のところに向かいます。
その時点で、あれ?さっきまで私と同じ弱虫だった千尋はもういない……
気づいたらめちゃくちゃ励まされて、勇気をもらっていました😳✨
湯婆婆のシーンは特に印象に残っています。
渾身の勇気を振り絞って立ち向かった千尋。
あの勇気には心底励まされました。
私だったらどうしたかな?
ってこちらが考える間もなく千尋はもう突き進むしかなかったから、
千尋が生きるために懇願するその懸命な姿は面食らうほどのもの...‼︎
最初の感動ポイントでした…!!✨
湯婆婆に何とか認めてもらってからは
千尋は目まぐるしく成長していきました。
今この現実を自分なりに受け止めて、
環境に溶け込もうと努力し、
精一杯健気に仕事に励む純粋な姿。
働くこと自体初めてで、
そもそも見たこともない生き物たちがいる
世界で、色々不安で怖いはずなのに
力強く生きていく千尋。
"怖い" "不安" に打ち勝っていく千尋。
どんどん人間的に成長していく千尋。
同い年の私は、それはもうとんでもなく衝撃を受けたわけです。
こんなに人は成長できるんだ…‼︎😳😳✨✨
千尋かっこ良すぎる…‼︎‼︎‼︎🥺🥺✨✨
思い出しただけで身震いします、
はっきりと覚えています、あの感動を。
特に脳裏に刻まれて未だに鮮明に思い出す
シーンがあります。
それは千尋が、内側から湯屋の扉を開けて
外に出ようする瞬間、鎌爺に向かって手を振るあのシーン
ハッとしたのは千尋の表情の変化です!
もうあの弱々しい千尋の面影はなく
そこには覚悟を決めた凛々しい表情の千尋がいました。
それがとても印象的でした!
そしてその瞬間彼女は私の
"憧れ"になり"目標"になりました。
私と同じでネガティブだった千尋が、
どんどん何事もポジティブな考えができるように変わっていく姿に感銘を受けました。
こんなふうになりたい…!!!!
心の底からそう思いました。
あとで公式ファンブックを読んだら、
宮崎駿監督は、物語が進むにつれて徐々に千尋の表情に変化をつけていったという。
気弱な表情のぱっとしない仏頂面な印象の少女が、逞しくどんどん可愛いらしい顔つきになっていくように描いたのだとか。
働くことの辛さ、厳しさを知り、
誰かを助けるためにこんなにも必死になれる自分がいることを知り、恋を知り、
愛を知る。
彼女が過ごした不思議な体験は
人生の中でとても貴重で大切な経験になったことでしょう。
彼女を支えて助けてくれた
個性的であったかいキャラクターも
全員大好きです😌❤️
ハク、リン、鎌爺、カオナシ、坊、銭婆。
特にリンは良いキャラしていました🥰
一見冷たいようで実は姉御肌!
誰よりも千尋のことを気にかけてくれてる優しいやつ🥺✨
「お前よくやったなぁ!!
鈍臭いからさ、心配してたんだよぉ!」
あのシーンはめっちゃ好きです!
リンの優しさにやられてホロっと泣けます🥲
そして千尋は、大好きなハクとはお別れをすることになったけど、
ひとまわり大きく成長し、無事にお父さんとお母さんに再開できたこと。
お父さんとお母さんは何も知らないということ。
また何もなかったかのように現実に戻っていくこと。
全ての物語の展開が痺れました…‼︎
くうぅぅ〜〜〜って叫びたいほどに😂
最後までドキドキが止まらずに
胸にこみ上げてくるものがありました😭
感極まる涙、
ラストの曲、
呼んでいる〜胸の〜ど〜こかお〜くで〜♪
で、もうなんかほんとに
感動しすぎてしばらく動けずに放心状態になったのを覚えています。笑
父母弟の家族4人全員で見に来ていたのですが、全員が感動しすぎてふわふわしていたように思います。笑
劇場をあとにして、
私はどうしたか。
連日の私の千と千尋どハマりブーム(今の時代の鬼滅が好きな子供たちみたいなw) を見た母が、誕生日にサントラCDと公式ファンブックをプレゼンてくれました!!
それはもうめちゃくちゃ嬉しかったです💓
それからもう弟や従姉妹とずっと千と千尋ごっこをして遊んでいましたw
台詞もほぼ全部覚えていましたw
特にハクが好きで(というか半分恋してたw)
ハクの囁くような優しい声が好きで好きで
ハクの役を私がやって、弟に千尋の役をやらせてました。笑
(タイタニックにハマった時も、なぜか私がジャックで弟がローズだったwww)
でも今の子供たちが鬼滅の刃にハマる心境ってこういうことなのかなって思います。
主人公が等身大でありながら
遠いようで近い身近な究極の憧れであるということがすごく魅力的なんだろうなぁ。
ちなみにこの年の我が家の年賀状は
千と千尋をモチーフにしたものになりました笑
遊び心満載な父は毎年我が家で1番流行ったものを年賀状のテーマにするのですが、
この年は何の迷いもなくこれでした。笑
(橋の欄干にもたれかかっているのが私です🤭)
千尋に影響を受けた私は
無意識のうちに色々なものに果敢に挑戦していくようになりました。
小学4年生の時に千尋に出会い、
小学5年生が私の中でひとつの人生の転換期でした!
それまでの私は内気で消極的で
ちょっと気の強い先生のことやクラスのやんちゃな男子のことが怖いと思ってビクビクしている女の子でした。
しかし小5のクラスになってからは、
好きだった男の子に告白したり、
クラスのいじめをなくす活動を率先してやったり、人権フォーラムという活動に参加したり、何よりも明るくなったので友達が一気に増えた時期でした😶✨
これまでの引っ込み思案な性格から
一気に積極性が増し、
クラスでリーダーシップをとるような
ムードメーカーに変わっていきました。
(これは千尋の影響か分かりませんが
自分でもびっくりするくらいの変化でした😳)
そうなればもう毎日が楽しくて仕方ありません☺️✨
友達とふざけ合って笑い転げる日々のことを
毎日日記に書いていました。
同時に勉強もめちゃくちゃ頑張って、
自主学習もめちゃくちゃして、
(当時の担任の先生が本当に素晴らしい人であったのもありますが)
テストでは全教科でほぼ100点をとる子供になっていました🤭
そして何より達成感のある思い出は、
大好きな担任の先生を喜ばせたい一心で、レクリエーションの時間を活用して、先生の長年の夢をみんなで叶える企画(クラス全員で42.195kmマラソンを完走すること)を提案し、それをやり遂げたことです✨
あれは本当にやって良かったと思う、
忘れられない思い出のひとつです☺️✨
子供の頃に出会った感動体験って
色褪せないものやなぁってつくづく思います。
それから13年経ち、
22歳の時に台湾の九份に訪れた時
懐かしい感情に襲われました。
初めて来た場所なのに知っている場所——、
不思議な感覚でした。
でも、それだけでもう台湾のことが好きになりました。
まだまだ行ってみたい場所があります。
群馬県の四万温泉の「積善館」など。
27歳の今となっても
今まで見てきた数ある映画の中でも
ベスト5に入るほどに好きな映画であります。
この作品は私にとってこれからも、
生涯を通じて愛していくのだろうなと
心から思います。
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