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小説 ナツノキセキ

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あらすじ。18歳の冬弥は祖父の死をきっかけに生前住んでいた祖父の暮らす島に訪れることとなる。そこで不思議な少女優花と出会い、この出会いが冬弥の運命を大きく狂わせることとなる。ジャ…
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あとがき③作品の裏設定など

こんにちはpainです。
この度はナツノキセキを読んでいただき誠にありがとうございます
この場を借りて厚く御礼申し上げます。

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あとがき②制作秘話

こんにちはpainです。
この度はナツノキセキを読んでいただきまして誠にありがとうございます。
まずはこの場を借りて厚く御礼申し上げます。

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あとがき①読んでいただいた皆様へ

どうもpainと申します。
この度は”ナツノキセキ”をお読み頂きまして誠にありがとうございます。

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ナツノキセキ#15

翌日、祖父の家へ業者がやってきた。いままで見慣れた家具が次々と運びだされる。

祖父の家から思い出がなくなっていく。そう思うと何とも言えない気持ちがこみあげてきたのだった。

業者に引き渡しのサインを終えると玄関の前に「売物件」の立て看板が立てられた。

その無機質な看板が残酷な現実をつきつけてくる。現実はそんなに甘くはない。

そうすると業者は荷物を積み込みトラックで走り去っていった。

僕はゆ

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ナツノキセキ#14

僕は夕日に輝く優花を抱きしめながらこう言った。

「ごめんね、優花、本当にごめんね」

「なんで冬弥君が謝るの?」

「思い出したんだ。君との思い出を」

「そっか・・・思い出してくれたんだね」

そういうと優花は涙を浮かべながら続けた。

「冬弥くん、本当にごめんなさい。本当は優花のこと忘れないといけないのに

 優花がわがままいったから・・・冬弥君を苦しめてしまった」

「そんなことないよ。ご

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ナツノキセキ#13

しばらく優花との楽しい日々が続いたある日、僕は優花を迎えに喫茶店へと向かった。

「マスターこんにちは」

喫茶店へと入るなり僕はマスターに声をかけた。

「冬弥君、こんにちは」

マスターはそう言うと浮かない顔をして続けた。

「申し訳ございません冬弥君。実は昨日から優花が熱を出していまして体調が悪いのです」

「大丈夫なんですか?」

僕は咄嗟に優花の身を案じた。

「そうですね、おそらく風邪

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ナツノキセキ#12

そんな楽しい日々が続いていた夏のある日

優花はこんなことを言い出した。

「最近ね。島に展望台ができたの。島の景色が見下ろせるんだって!

 でもパパが一人は危ないから行っちゃダメっていうから冬弥くんと一緒なら大丈夫だよね!行ってみようよ!」

「僕はいいけど大丈夫かな?優花ちゃんあとでマスターに怒られたりしない?」

「大丈夫だよ!冬弥くんと一緒だもん」

優花は強気に言い放った。

そして今

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ナツノキセキ#11

小さなリュックサックに着替えとおもちゃを詰め込んだ。

もう楽しみで仕方なかった。

そんな気持ちをくみ取ったのだろうか。父親が

「じゃあ、そろそろ行こうか」

と手を取り僕を車に乗せた。

今回は祖父が最寄りの駅まで迎えにきてくれた。

「おじいちゃん、久しぶり」

僕は祖父を見るなりそう言った。

「久しぶりじゃの。冬弥も少し背がのびたんじゃないか?」

「うん5センチも伸びたんだよ!」

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ナツノキセキ#10

それから連日のように優花と遊びに出かけていた。引っ込み事案な性格の僕もすっかり優花には

心を打ちとけていた。釣りをしたり、山に入って虫を探したり、川で石切りをして遊んだりと

何をしても楽しかった。そんな日々も長くは続かず僕が本土に帰る日になってしまった。

僕はせっかく仲良くなった優花と離れたくなくて本土に帰るのが乗り気ではなかった。

祖父が

「それじゃあ行くかの、冬弥」

「うん」

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ナツノキセキ#9

7年前、学校が夏休みに入った頃僕はこの島を訪れた。

フェリーから降りるとそこには海の香りのする懐かしい感じだった。

僕の手を引く祖父につれられて喫茶店へ入る。

―カランカラン

「いらっしゃいませ」

とマスターの声が聞こえた。

「おや、今日は小さなお客様もご一緒ですね」

「そうなんだ、毎年夏休みになると孫を預かっとるんだがマスターは初めてだったか」

祖父がそう答えると

「そうですね

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ナツノキセキ#8

朝日が差し込んでまもなく僕は目を覚ました。

急いで支度をして家を飛び出した。早く見つけなければ。

まずは最初に優花と訪れた海岸を目指した。あの虹色の貝殻を見つけたあの砂浜へ。

朝日が海面をキラキラと輝かせる中真っ白な砂浜を見渡していた。

遮るものが何もない砂浜に人影はない。ここではないのか。

僕はすぐに踵を返し今度は住宅街へ向かうことにした。

もしマスターが何らかの理由で嘘をついている

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ナツノキセキ#7

結局昨晩は優花を見つけることができなかった。

走りまわったせいだろうか。体の至るところが痛い。

重い体を引きづりながら寝床から抜け出した。

そして祖父の椅子に腰かけると優花のことばかり考えていた。

僕にはわからないことが多すぎる。

なぜ優花を覚えていないのか。なぜ優花は謝っていたのか。

そして忘れてとはどういう意味だ。あんなに思い出してほしいと願ってくれたのに。

その答えは今僕は持ち

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ナツノキセキ#6

やがてラムネを飲み終えると優花が展望台へ走りだした。

「冬弥くーん次はあそこに行くよー」

と指をさした。その方角には灯台があった。

灯台か。もちろんあるのは知っていたけれどやはり何も思い出せない。

優花がいう場所ならおそらく僕と彼女の思い出の場所なんだろうが。

そして灯台へむけて優花が走りだした。追いかける僕。

またいつもの光景が始まった。こんな日が続けばいいのにと心の片隅で思っていた

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ナツノキセキ#5

翌朝、朝の陽ざしに照らされて目覚めると意外と頭はすっきりしていた。

少し考えすぎていたのだろうか。

もう覚えているとか覚えていないとかではなく、今目の前に現れた優花に

真摯に向き合ってみようと、そう思い始めていた。

彼女は知っていて僕は知らない。そんな奇妙にも見える関係に魅了されているのかもしれない。

祖父の家の片付けも終盤にかかっていた。もうほぼこれで片づけは終わりだ。

そして一息つ

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