見出し画像

ADHDとは?

こんにちは。えめです。

前回記事と関連して、

今回はちらりとご質問もいただいたので、
ADHDをテーマにお話ししてみようと思います。

ADHDの鑑別とか、本質を考察してみる会

お付き合いいただければ嬉しいです|・ω・*)


私、ADHD傾向なのに、ADHDってちょっとよくわからん

冒頭信じられないタイトルつけてすみません。

だけど、ホントそうなんです。

鑑別していくと、あれ?ってなる。

ADHDってなんだろ?

なのに一番最初に説明を始めるという…←

考察しながらなので、
ちょっと見にくいかもしれませんが、
ADHDの定義をちょっと洗ってみようと思います。

ADHDとは?

とりあえず厚生労働省から、定義確認。

※一応直後にまとめていくので、引用飛ばして読む派の人は飛ばしても大丈夫ですよ〜

発達年齢に比べて、落ち着きがない、待てない(多動性-衝動性)、注意が持続しにくい、作業にミスが多い(不注意)といった特性があります。多動性−衝動性と不注意の両方が認められる場合も、いずれか一方が認められる場合もあります。
厚生労働省ADHDとは

多動性ー衝動性か、不注意か、
どっちか一方だけでもADHDの診断つけるのね。
ふむふむ。

続いて、国立障害者リハビリテーションセンターより

 注意欠陥多動性障害(AD/HD:Attention-Deficit/Hyperactivity Disorder)は、ADHDと表記されることもあります。注意持続の欠如もしくは、その子どもの年齢や発達レベルに見合わない多動性や衝動性、あるいはその両方が特徴です。この3つの症状は通常7歳以前にあらわれます。
  (1) 多動性(おしゃべりが止まらなかったり、待つことが苦手でうろうろしてしまったりする)
 
  (2) 注意力散漫(うっかりして同じ間違いを繰り返してしてしまうことがある)
 
  (3) 衝動性(約束や決まり事を守れないことや、せっかちでいらいらしてしまうことがよくある)
 一般的に多動や不注意といった様子が目立つのは学齢期ですが、思春期以降はこういった症状が目立たなくなるともいわれています。
国立障害者リハビリテーションセンターAD/HDとは

ADHDの説明として、キーワードは
「多動性」「注意力散漫」「衝動性」のようですね。

そして、下のほうに注目してください。

「思春期以降はこういった症状が目立たなくなるともいわれています」

ここ、覚えててくださいね。


続いて、e-ヘルスネットより引用、少し詳しい説明がこちら。

ADHDの診断
ADHDを持つ子どもの脳では、前頭葉や線条体と呼ばれる部位のドーパミンという物質の機能障害が想定され、遺伝的要因も関連していると考えられています。

ADHDの診断については、アメリカ精神医学会(APA)のDSM-5(「精神疾患の診断・統計マニュアル 第5版」)に記述されており、下記などの条件が全て満たされたときにADHDと診断されます。

●ADHDの診断基準

「不注意(活動に集中できない・気が散りやすい・物をなくしやすい・順序だてて活動に取り組めないなど)」と「多動-衝動性(じっとしていられない・静かに遊べない・待つことが苦手で他人のじゃまをしてしまうなど)」が同程度の年齢の発達水準に比べてより頻繁に強く認められること
症状のいくつかが12歳以前より認められること
2つ以上の状況において(家庭、学校、職場、その他の活動中など)障害となっていること
発達に応じた対人関係や学業的・職業的な機能が障害されていること
その症状が、統合失調症、または他の精神病性障害の経過中に起こるものではなく、他の精神疾患ではうまく説明されないこと
このようにADHDの診断は医師の診察で観察された行動上の特徴に基づいて行われ、それ単独で診断ができるような確立した医学的検査はありません。しかし、一部の神経疾患・身体疾患・虐待・不安定な子育て環境などが子どもにADHDそっくりの症状を引き起こす場合があり、小児科・小児神経科・児童精神科医師による医学的評価は非常に重要です。
e-ヘルスネット  ADHDの診断

※もう一度書き出すとちょっと長くなるので、太字部分は私が太字にさせていただきました。

ポイントとしては、
・行動の特徴で医師が診断を判断する
・同年齢の発達水準より不注意多動傾向だと当てはまりやすい
・精神疾患や身体疾患、その他不安定要素でもADHDのような症状が見られる

…はい。

ADHDが思ったよりシンプルだと思った方✋🏻

ADHDが思ったより複雑だと思った方✋🏻

はい、いいですね。
みなさん素晴らしい視点をお持ちです。

じゃあちょっと言語化していきましょう。


ADHDって曖昧じゃない?

先ほどの定義の確認から、

多動性ー衝動性か、不注意のどちらか一方が目立って困っていたら、医師が行動見て判断してADHDって診断をつけるようですね。

だけど、ちょっと考えてください。

じっとしてられないとか、
ミスが多いとか、
決まりごとを守れなくてはみ出しちゃうとか、

…3秒くらいで身近な「誰か」の顔が浮かぶと思うんですよ。

よくいますよね?こんな人。

そして、子どもが集まる場を見れば、
いっそみんなADHDばりに活発だし、
おとなしい子の方が心配になる。

診断基準、すっごい曖昧な気がするんですよ。


発達支援の現場から

では、大人の例ですが、
発達支援の経験から、
ザ・ADHDの方はどんな方だったか、
思い出したいと思います。

・グループ行動苦手、前に出過ぎるか、どこかウロウロと去ってしまう
・あんまり座ってない
・行動や話の尺が短い(長い時間お話したり、同じことができない)
・部屋はちょっと散乱気味
・ちょっとイライラしやすい
・ちょっと気分屋さん

逆に、見た感じザ・ADHDではないんだけど、ADHDに悩んでいる方

・集中しすぎて睡眠削って何かをしてしまう
・物の整頓は苦手。場所を変えるのに強い抵抗
・集団行動はできる

あーわかるーって方もいるかもしれません。

問題としては、
・集団に属して行動するのに難があり就労につながりにくい
・本人の生活リズムが一定でなく社会生活をしていると体調不良が起こりやすい
・他人と合わせらないことに悩む

この辺で診断名が必要になったかなと思われます。

でも、それってADHD?と思うところも

ザ・ADHDの方の1人に、
私はちょっとしたアクションをかけたことがあります。

その方は、「私は間違っているのか?おかしいのはそっちだろう!」とよく訴えていました。

私は蚊帳の外の人間でしたが、
ある日私はちょっと割って入り、
私の経験を交えながら、
「あなたは間違っていないよ。だけど、あんまり強く相手を非難していると、こっちが悪者になることがあるみたい。嫌だよね。気をつけてね。」のような内容をお話しました。

すると、何かが開いたみたいで、
翌日以降コロっとキャラクターが変わり、
一番問題児だった彼女は一番最初に支援を卒業しました。

グループに馴染めるようになり、
おしゃべりは控えめに、
ちゃんと落ち着いて丁寧に作業をし、
イライラも衝動的な行動もなくなりました。

私が行ったのは、心の発達支援。

あれ?ADHDってなんだろう?

ADHDの鑑別

ここで、e-ヘルスネットさんの引用にあった文章を思い出して欲しいと思います。

一部の神経疾患・身体疾患・虐待・不安定な子育て環境などが子どもにADHDそっくりの症状を引き起こす場合があり
e-ヘルスネット  ADHDの診断

ADHDそっくりってなんだ?って思いませんか?

結論から簡潔に言うと、
身体・精神的な状況で、多動・衝動性・不注意は起こる
ということなのです。

例えば…

バセドウ病は甲状腺の自己免疫疾患ですが、
交感神経が高まったりもするので、
落ち着きがなくなったりイライラしやすくなったりします。

落ち着きがない子に、
鉄や亜鉛などのサプリメントを飲ませると、
別人のように落ち着くようになる。
なんて研究結果も最近発表されてます。
つまり、鉄や亜鉛不足で、ADHD様の症状が出るようですね。

※精神科薬の副作用で「アカシジア」っていうのがあるのですが、アカシジアの症状でもそわそわして座ってられなくなります(経験済)。
精神科薬のドーパミンを抑制する作用の副作用でアカシジアがでるみたいなのですが、要はドーパミンが不足しているとそわそわするようですね。
ドーパミンを作る過程で栄養素の鉄が必要になるのですが、妊婦さんとかも鉄不足とかで脚がむずむずすることがあります。
鉄サプリメントの話もこの辺のつながりでしょう。

身近な例では、
寝不足だったり、不安に駆られていても
落ち着きがなくなったり、衝動的に大声を出してしまったり、いつもしないミスをしますよね。

先ほどの発達支援の例は、
心の発達を少し改善させたら症状が少し落ち着きました。

でも、これってADHDじゃないですよね。

あと、最近話題のギフテッドとかも、
ADHDと間違われます。

話題がポンポン飛んだり(本人の中では全て繋がっている。聞いてる人がついてこれないだけ)、
みんなのルール守れなくて単独行動取ったり(みんなの気づいてないリスクが気になって仕方ない、デメリットが気になる、非人道的な側面に抵抗がある等、正当な理由がある)
過集中の弊害でつまらないミスしたり。
いろいろ考えや感情が昂って生活リズムに影響したり。
こういうのあたりかな?多分。

ギフテッドもADHDではないです。

さて、そろそろADHDがわからなくなった頃合いじゃないでしょうか?

ADHDを診断するのには、こういうのを識別してから診断しようねって言ってるみたいですが…難易度高いですよね?


ADHDの特性の本質とは?

思うに、私の解釈ですが、
ADHDっていうのは、
「集中力の質」に強い偏りがあるってところを指したいんじゃないかなと思うんです。

本質とは?と言って、明確の回答を出せるほど私の話は本質ではないと思いますが…
あくまで考察として。

ADHDの特性を持っている方って、
多分、筒から覗いたような視界をしてると思うんです。

もちろん、視界は普通なんですけど、
意識とか集中の使い方としての視界が、
ものすごーく狭い。

いうなれば、「一点集中型」

だから、全体を見ようとすると、
多くの人はザックリ全体をパッと見れるけど、
ADHDの方は、
全体をパッと見た瞬間、
ある一点の何かに集中を奪われる

全体をパッと見るのが無理。
絶対一点に集中は奪われる。

その点から漏れてしまったものには、
注意が薄くなる。

だから不注意のトラブルが起こる。

不注意を起こさないためには、
一点集中を乱打して、全体を見る必要がある

疲れますよね。

プラスで、何かの刺激に敏感であれば(興味の対象とも言える)
あるいは、疲れていて気が散りやすければ、
目の前で動いた何かにすぐ注意を持っていかれる。

これが、注意散漫、そして多動の原因に。

で、あれこれ注意を持っていかれて、
何かを思い出す。

それに集中しちゃう。

しかも、注意散漫な自覚があるので、
自分がすぐ物事を忘れちゃうことも知っている。

だから、思い出したら、
手に持っているものを適当な場所に置いてすぐやりたくなる。(衝動性)

そんなことしてたら部屋が散らかる。

散らかってる部屋だと忘れ物もするし、ミスもする。

やること増える。

だからいつも思ったより作業に時間がかかる。

作業に時間がかかるから、早く動こうとする。

早く動くを連発し、いつも焦った感じになる。(多動)

だから、ADHDの特性は、
一点集中型の集中の使い方。

あとは付属した症状?行動だと思うんです。


ADHDの問題点とは?

すっごく長くなっているので、
そろそろ締めましょう。(すみません)

ADHDが発達障害として問題になるのは、

一点集中型の特性が理解されていないために
いろいろと弊害が起こったから

だと思われます。

一点集中型で、作業によっては時間がかかる。
理解に時間がかかる。
注意にエネルギーを使う。
ミスが多い。

そんなこんなで、もし、
幼少期から周囲がイライラしていたら?

心の発達にも悪影響ですし、
本人もストレスが溜まって、
二次障害として不安とかもろもろで
さらに落ち着きがなくなる。

そんなことも容易に想像できます。

前回記事の図で言うと、丸の部分。

そして、
二次障害は社会と摩擦を起こす。

特に、心の発達が遅れて、
アダルトチルドレン様の行動形式が出ると、
頭は常にぐるぐる何かを考えて、
余裕のなさから他人に攻撃的になったり、
ネガティブになったり、
逃げ癖がついたり、
自己中心的になったり、
性格によって行動タイプは変わりますが、
社会適応が辛くなります。


逆に言えばADHDって診断名から脱出もできる

ってことはですよ、
発達を整えて、集中型に合った生活をすれば、

「一点集中型の個性を持つ人」として、

診断名の要らない状態にも持ってこれるわけですよ。



だから「発達障害」なんです。

発達をするのに、
ちょっとコツと、サポーターの理解が要る。

「一点集中型という個性を理解されない」
という障害が、
発達する過程の中にある。

これが「発達障害」の本当の意味ではないかと思います。


特性が障害なのではなく、
合わせてもらえないからうまく発達できない。

もし周囲が特性理解していて、
特性に合わせた働きかけをしたら、
ちょっと遅くなっても順当に発達するんですよ。

一生治らないって根本的におかしな話と思いません?

社会が問題なのでは?

小学校、中学校、高校、わざわざ横一列に発達させようとしなければいいんじゃない?

大人になれたらそれでいいじゃん。

横一列の発達にこだわらなければなにも問題ではないよ。

横一列の発達にこだわって、拗らせて、苦しい思いをさせる方がよっぽど問題と思います。


ほんの少し話が逸れましたが、

発達はみんなするんですよ。

その過程が早いか遅いかで。

だから、こう書いてあったでしょう?

思春期以降はこういった症状が目立たなくなるともいわれています

↑覚えてますか?


発達はするんですよ。遅いか早いかで。

問題は、無理解からの二次被害なんですよ。

二次被害なければ、大きな問題ないんですよ。

ちょっと本人が特性を使いこなす必要があるのが大変ってくらい。

(大変だけど人にないもん持ってるのは武器とも言える)

診断名が要るのは、発達が整うまでの期間。

発達が整ったら個性として理解してて問題なし。

あとは社会の問題と思う。

だからダイバーシティやってこうぜって流れになってるんですよ。

多分ね。


もう長すぎるので、
一点集中型とか、集中型についてもっと深掘りしたかったけど、またの機会にしますね〜🙏🏻


長い文章を、最後まで読んでいただきありがとうございました🙏🏻


前回記事

この記事が参加している募集

多様性を考える

この経験に学べ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?