山小屋のランチ
尾瀬小屋は日本一美味しい山小屋を目指している。
何を持って日本一なのかは、お客様が判断するものなので、大会やグランプリなどがない限り山小屋グルメに優勝というタイトルはないのだ。
しかし、自分たちで思い込むのは自由であり、意気込んで言うのもタダなわけだから、今後も勝手に高みを目指す事を許して欲しい。
TOP画像は本日リリースした牛肉ボロネーゼ。
1600円。美味しいや不味いも、高いも安いもお客様が評価するもの。それが絶対である。
しかし、ここは標高1420mの電線もない場所だ。
食材はヘリか人力でしか届かない。
火を使うにはガスも空輸だ。そこは考慮して欲しい。
山の朝は早いが昼も早いのだ。
ランチには程早いAM10:30の段階で、15品程のオーダーを受けている。この時間は、客室掃除部隊、館内共有部分清掃部隊、地区の共同作業、受付オペレーター、売店販売などを行っている。
それをこなしながらキッチンでは美味しいものを食べてもらおうと、全力で鍋を振るっているのだ。
そう。シェフは総監督。
尾瀬小屋の凄いところは、ほとんどのメンバーがシェフの料理を作れる事なのだ。私がシェフに何度も頭を下げ、絶品なのに誰でも作れる至極の山小屋グルメ。
という無茶苦茶なテーマを課しているのだが、シェフはいつも期待を越える凄いメニューを開発するのだ。
彼抜きでは今の尾瀬小屋はないだろう。
味や見た目、コスパに妥協なきものを。
こうして尾瀬小屋のランチタイムは戦われている。
彼女は立ち上げ時期から一緒に働いてくれている絶対的存在だ。誰からも愛され、彼女に会いに来るお客さまもまた多い。彼女に仕事で何かお願いした事は一度もない。こうした一人一人のスタッフのレベルがとてつもなく高い山小屋である。これは私の自慢でもあり宝物なのだ。だからこそ、彼ら彼女らが求めるものや夢、希望はどんな事でも僕が支援するし協力する。
こうした連鎖が今の尾瀬小屋クオリティを維持しているのだろう。本当に毎日お疲れさまだしありがとう。
三年間全く同じメンバーで営業している。
寝ても覚めても、ご飯や休憩時間も、ずーっと同じ顔を見るわけで。家族より友達より長くいる私達。
時にはこういう状況が辛く感じる事もあっただろうし、外部との関わりを欲する時も当たり前にある。
それでも私達は同じベクトルに向かって、日本一美味しい山小屋に!それを実現出来ると信じている。
当たり前の毎日に感謝しながら。
尾瀬小屋
工藤友弘
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