またまた編んでるモティーフつなぎ
こんにちは! レース編みをしている owarimao です。
1週間前に「レースの大作が完成したよ〜」という記事を書きました。
じつはその直後から、またしても新しいモティーフつなぎがひそかに進行しているのであった。(冒頭の画像)
モティーフつなぎって、なかなか終わらないのでもどかしいけれど、終わってしまうとなんだか寂しくなります。だからつい新しいのに手をつけてしまうんです。残っている糸を早く使い切りたい気持ちもあります。
お手本は昭和43年(1968)の本に載っているもの。本の表紙はこんなふうです↓
「J.&P.COATS特約」と小さな字で記載されていることにご注目ください。外国で公刊されたパターンを、許可を得て日本語に翻訳しているのです。
中身を見ると、原書からそのまま転載したらしい写真と、日本で編み直して撮られた写真が混在しています。
「本書によせて」と題する文章が載っていて、こんな調子で書かれています。
この文章の執筆者「植村成乃」先生の、和服姿の写真も載っています。和風・洋風が入り混じった、昭和の雰囲気が伝わります。
「女性である私たちの」と女性限定で書いてあるところなど、やはり昭和だなという感じがしますね。女性の社会進出はまだまだ進んでいない時代でした。上のような文章に反発を感じる人もきっといたことでしょう。
この本には質の高いデザインが多く載っていますが、私が今編んでいるものは、その中でもきれいだと思って前から目をつけていたものです。本国では何年に出たのかと思ってRavelryで検索したけれど、見つかりませんでした。
良いデザインが忘れられかけている……そう思うと燃えてきます。一般には知られていないからこそ、作品化して見ていただく意義もあるんじゃないかな。
本の中では、このモティーフを100枚つないでテーブルクロスにすることになっています。さすがにそれはちょっと。今回は4×4=16枚をめざすことにします。すでに6枚つなぎました。
ごらんのように、大きなモティーフはそれぞれ2箇所でつながっています。どちらの箇所でも、5つずつ並んだピコットのうち、3つ目(真ん中)同士をつなぐように指示されています。
でも私はこれには違和感を持ちました。真ん中同士でつないだら、わずかではあってもモティーフに歪みが出そうです。だから「まず4つ目同士、次に2つ目同士」に変えました。
ほとんどわからないような小さな変更ですが、少しでもお手本を改良できたと思うと嬉しくなります。
さて大きいモティーフが4つつながったら、隙間を小さいピースで埋めることになります。この「隙間ピース」こそデザインのポイント。大きいモティーフは比較的平凡だけれど、「隙間ピース」が入ることで、平面なのに深みが感じられるようになるのです。深い水の上に花が浮かんでいるかのような。
ただこの「隙間ピース」、編むのはそこそこ難しいんですよ。丸いものを編み広げていく場合とはちがって、すでに大きさの決まっている空間にきっちり嵌らないといけないし。
「隙間ピース」は2段で構成されています。上の写真は1段めを編み終わったところです。
2段めの途中、扇形のてっぺんまで来たら、ツノみたいな形を作ります。
鎖を一つずつ拾って編むのでけっこう細かい作業です。次の扇の頂点にきたら、2本目のツノを出してつなぎます↓
さらに3本め↓
ここではうまくいっていますが、最初からこうではありませんでした。目数が多すぎて浮き上がっている感じなので、少し減らしました。本に載っている目数は参考値と考えて、自分で微調整する必要があります。
うまくつながりました! もっとたくさんつないで、離れて見たらもっときれいに見えるはず。
4月に入ったので忙しくなりますが、ちょこちょこ頑張りたいと思います。
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