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米国株師匠🍅アウトライヤー寄稿249


第248回から続く



第249回寄稿

ハードランディングのシナリオ採用者


今すぐ、そこにある、という話ではありません。
しかしながら、僕は、ソフトランディングぅ~ではなくて、この寄稿で述べてきました通り、ハードランディングのシナリオ採用者です。
これから先について考える時、今日は、リセッション(景気後退)という事に焦点を当てて、手短に考察します。


2つのブルームバーグ記事からの引用です。
今日は、この2つの報道に的を絞ります。

・「FRBのソフトランディング予想、ほぼ確実に間違い―グランサム氏」

・「米消費者、パンデミック期の貯蓄縮小―リセッション回避か否か鍵握る」

「FRBのソフトランディング予想、ほぼ確実に間違い―グランサム氏」からの引用~”米資産運用会社グランサム・マヨ・バン・オッタールー(GMO)の共同創業者ジェレミー・グランサム氏は、金利上昇による影響がいずれ経済に打撃を与え、リセッション(景気後退)を回避できるとの米金融当局の期待に冷や水を浴びせることになるとの考えを示した。”


すぐに景気後退が来るという事ではない


最速のペースで、これだけ金利を引き上げてきたわけですから、経済に打撃を与え、リセッション(景気後退)は回避できないと思っています。

ただ、すぐにそれが来るという事ではないでしょうね、2023年8月11日付のFRBの数字見ていましても、明白に金融状況は緩和した状態ですから。


逆イールドが発生してから、18か月目くらいをめど(今年12月から1月頃をめど)



いずれ、”いずれ”、遭遇するだろうという認識で現在います。昨年7月に逆イールドが発生してから、まだ13か月目ですしね。個人的にちょっと頭に入れているのは、まあ、18か月目くらいをめどにしながらかな~と思ったりしています。実際の月と致しまして、今年12月から1月頃をめどに、考えております。この寄稿で何度も述べましたが、リセッション(景気後退)が来る前というのは、過去の例を見ても、得てして失業率の数字は低いですから。

前述報道からの引用~”パウエル議長は7月の米連邦公開市場委員会(FOMC)会合後の会見で、過去の多くの引き締め局面で見られたような高水準の失業を伴う深刻な景気低迷を経験することなく、インフレを目標水準に回帰できるというのが基本シナリオだと説明。また、FRBスタッフは年内に緩やかなリセッションに入るとはもはや予想していないと明らかにした。”


ジャクソンホール 8月25日 日本時間23時05分


他のだれがどう言おうが、どういう見方をしようが、パウエル議長はこうおっしゃっておられるわけですから。
ジャクソンホールでの8月25日 日本時間23時05分からの「経済見通しについて講演」、これをよく聞いてみましょう。
政策金利は5.25~5.5%の水準、22年ぶりの高水準に引き上げられており、7月会合の議事要旨では、追加利上げが必要になるかもしれないと委員会(FOMC)参加者・金融当局者が引き続き考えていることが示されたわけですから。

この報道が大事

そして、この報道が大事だと僕は思っているんですね。

・「米消費者、パンデミック期の貯蓄縮小―リセッション回避か否か鍵握る」

この報道からの引用~”米国の消費者が新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)の間に蓄えた余剰資金が減少しつつある。消費者がこれにどう対応するかは、世界最大の経済大国である米国がリセッション(景気後退)を回避できるか否かを決めることになりそうだ。”


過剰貯蓄は、おそらく7-9月(第3四半期)中に底を突くだろう


様々な見方がある中で、ポイントはこの報道のこの部分ですね~”より最近では、サンフランシスコ連銀の研究員、ハムザ・アブデルラフマン氏とルイス・オリベイラ氏は8月16日のブログ投稿で、パンデミック期に積み上がった過剰貯蓄はおそらく7-9月(第3四半期)中に底を突くだろうとの分析を示している。”

上記のポイントは、先週、アメリカの専門家の間でも話題でした~”おそらく7-9月(第3四半期)中に底を突くだろうとの分析”~

これは、結構ポイント、大事なことだと僕は認識しています。

まあ、アメリカの場合は、過去10回のリセッションのうち、8回で、株、約2割下落してますから、それがゆえに、リセッション(景気後退)が来て、株が下がるぅ~、という、そのタイミングもインデックスのレベルも明記することなく、単なる、言いっぱなしコメントも、ちまたに氾濫するわけですね(笑)。そういうコメントは一線を画して。

パウエル議長や委員会(FOMC)参加者の見解から、現時点で、今年、年内、あともう1回の利上げの可能性はあるわけですね。
この寄稿で繰り返してきたことですが、”FRBが利上げを終了するには、リセッション(景気後退)とクレジットイベントを見る必要があり、それを経て、そこから、次のブルマーケットへとつながって行く”とまあ、考えるわけですが。

それが、深いかマイルドかを、逆イールドの深さから測ることはできませんが、いずれ、リセッション(景気後退)に遭遇することがあるであろうと考えています。

マーケットについては、この寄稿で述べた通り、僕が注目を置いているアメリカの専門家のように、すでに今、新しいブルマーケットの最初のステージにいるとみている人もいるわけです。だから、今回、この8月、結果として何%の調整を見るのか、5%超の調整で止まるのか、9%まで行くのか、それ以上なのか、に注目しています。

来年大統領選挙の年

FRBがQT(量的引き締め)に取り組み、銀行システムにおける流動性が削減されている状況ですが、FRBの金融状況インデックスを見る限り、金融状況が、この8月も、前述の通り、緩和傾向にあること。そして、米財務省が、金融状況の緩和ということになみなみならぬ着目をしている事。来年大統領選挙の年ですからね。

FRBの金融状況インデックスについては、10年以上前の古い時代の計測ツールだと揶揄して批判する元FRBの関係者もいることを理解していますが、FRBが出している数字であり、いたってわかりやすいので、参考にしています。


乗ったら降りる、降りたら機を見てまた乗る


マーケットに対しては、ここから当面、乗ったら降りる、降りたら機を見てまた乗る、とるものとって用事がすんだら、とっとと逃げる、というアプローチで、僕は取り組もうと思っております(笑)。
惚れない、居座らない、とっとと逃げる、というアプローチです。


惚れない、居座らない、とっとと逃げる




第250回へ続く




最後に …
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アウトライヤー
より。外れ値です。でも異常値ではありません。
笑って許してくださいね。ごゆるりとお時間ある時ご覧になってください。
背景にある経歴:80年代後半から、ペインウェバー証券会社、メリルリンチ証券会社、ベアー・スターンズ証券会社等々の外資系証券会社東京支店法人営業部門に勤務。外資系企業生活で24年の歳月が流れました。
ペインウェバー証券会社ニューヨーク本社にて、2名のメンターのもと、米国株式業務を基礎から習得。なぜ、2名だったかと言いますと、フロントオフィス業務用に1名=MIT出身のトレーダーで数学者、バックオフィス業務用に1名=米国では名の知れたバックオフィスの専門家でした。当時、NY証券取引所にもしばしば、足を運び、入り口から出口まで、叩き込まれました。その後、日本国内の機関投資家向け外国株式営業に携わり、メリルリンチ証券会社とベアー・スターンズ証券会社では、それぞれ東京支店法人営業部門外国株式営業部長として、東京、ニューヨーク(ウォール街)、ロンドン(シティ)を中心に、アジア諸国も含めて、世界中を飛び回りました。グローバル株式・金融業務に従事する上で、メリルリンチ証券会社では、当時のメリルリンチ・グローバル株式営業部門におけるアジア地域2名のグローバル・エクティ・コーディネーターの1人として、米国株式を中心に、グローバルに株式業務推進役の職責も兼務。(この時とっても楽しかったです)
2012年2月に外資系企業生活を終えました。
同2012年年春から、日本企業の顧問に就任。
一貫して、この30年超の期間、何度も何度も現地に足を運び、そこにいた人々と直接仕事をした事を含めて、アメリカの金融政策、アメリカの株式市場を見つめてきました。
🍅注意事項
①不特定多数の者により随時に、誰でも閲覧可能な無料記事です。
投資助言行為に該当するアドバイスは行いません。短期動向や個別の運用相談に関するご質問へのご回答は一切行っておりません
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