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特別支援教育を異なる視点で考えてみる~めっちゃ勉強になる作業療法の世界(3)~

作業療法の話から学んだことを書いています。

今日は特別支援教育についてです。

障害のある児童が生活上の困難を克服して自立できるようになるために、必要な知識技能を与える教育を、特別支援教育と言います。障害のある児童への合理的配慮と、社会参加を見据えて支援することが期待されています。昨今ではインクルーシブ教育が取り上げられることが増えてきました。子どもの多様性が尊重され、障害の有無にかかわらず、子どもの持つ能力や機能を発達成長させ、ともに学ぶ仕組みです。

小中学生の子どもを持つ親と話していると、こんな声が聞こえてきます。

発達障害に対する先生の理解が足りない
一人ひとりに個別対応してくれない
作業療法士の方が親身になってくれる

こうした思いがきっかけとなり、不信感が募り、学校を変えることもあるようです。

うめだ・あけぼの学園・酒井康年さんのお話では、特別支援教育の先生と作業療法士は異文化交流と言えるそうです。学校の先生は学校やクラスの集団を運営する責務があり、教科指導ももちろん本務。作業療法士は一人ひとりを個別に大事にみていく、特にその児童を大切にすることが最大の注目となあります。学校生活という場面において、先生と作業療法士の位置づけは異なります。当然ながらそれぞれに優先するものも異なります。

さて、児童の親はどうか。その子どもを大切にするのはもちろんのこと、学校の集団生活をとおして未来の社会生活で自立するところを想像していることでしょう。

学校の先生、作業療法士、親。
この3つの異なる立場がどのように協力関係をつくればよいのか、バイリンガルと異業種交流という表現で、非常に具体的に教えていただきました。

位置づけが違えば、同じものも違って見えます。表現方法も異なります。属している集団も違うため、文化にも違いがあります。

子どもを取り巻く多様性は、学校の中だけではないのです。それを知ることができました。

障害のある子どもをお持ちのお父さん、お母さん。いろいろ言いたいことがあると思うのですが、一度、作業療法士と学校の先生の観点で考えてみませんか。それぞれの文化を知り、異業種交流するつもりで。

学会はオンライン。好きな時間に動画を見ることができます。今回ご紹介した内容はたった1000円ですぐに視聴できますよ。そして、他にも学べる情報がてんこ盛りです。


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