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細胞アーティストOumaの創作メモ

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アートや文章など作品制作のためのメモnote
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#詩

鴉の羽が赤くなれ

鴉の羽が赤くなれ

茨の代わりに肌で境界をつくったの。
白い肌の上を苔で歩けないでしょう。

甘い甘いイチゴを並べて
そこに線があることすら忘れさせる。

そして羽を赤く塗る。

赤く赤く、色が消えるまで。

檻のない籠

檻のない籠

世界はいつも透明なガラスの中で
空気を縫い合わせて壁にして
原子の結合を五重にも六重にもかぶせて

1センチ先を届かないように全力を尽くす。

鳥と卵

鳥と卵

あの人の卵を、いつか生まれると信じて待つ。

鳥たちは騒ぐ。
「ニセモノだ、ニセモノだ。決して日を見ることのない偽りのモノ」

私の心は石のように静かに。
髪は枝のように伸び、空へ向かう。

「ニセモノだ、ニセモノだ。決して闇を見ることのない偽りのモノ」
鳥たちは騒ぎながら、髪を梳く。

私の髪は卵を囲うように伸び、いずれ空からも見えなくなる。
鳥たちはあざ笑うために髪を梳く。

私の心は石のよう

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サボテンの芽の

サボテンの芽の

水をかけ過ぎて枯れていることにも気づかない。
腐った根にすがりつきながら黒い空。

切り落として複数になって不自然なのが自然。
革命を起こすには、光は遅すぎる。

遠ざかる火の粉

遠ざかる火の粉

燃えさかるのを見て、熱も感じるのに、
それは自分の物ではないと知る。

手に触れても熱は感じない。

理解との隔たり。

青い五線譜を固めるよう

青い五線譜を固めるよう

鳥が来るのを待つ代わりに
青虫を揃えて並べてる。

肉を餌に罠をしかけるのに、
血さえ飲まれない。

塔の入れない出口

塔の入れない出口

何万回聞いたって石が積まれるだけ。
捨てるものだけを探したって必要にはなれない。

肉はもう焦げた?

急ぎすぎて、角膜も見逃す。

蓋と天井

蓋と天井

欲しがったのは明日の声。
届いたのは紫の叫び。

存在しない空を手元に。
手を伸ばさずに肌で探す。

渦を巻く爪

渦を巻く爪

千のパズルが混じりあう。

存在を消した一切れは、
溶けるバターを待つことだけ。

割れた陶器の斜塔は、
雲を突き刺しても、もう戻らない。

その土に水はない

その土に水はない

腐敗した臓器に甘い蜜。

残骸になった養分を絞って握りつぶすのに、
心地よいと歌う蟲。

絵筆の毛先を切り落とし、
まるで最初から整っていたように取り繕う。

逸る喉

逸る喉

いつの間にかかすれて歌は響かない。
とうの昔に踊るのは骨だけ。

肋間から青い線。
夕闇のグラデーションを破り捨てて取り戻す。

耳の花

耳の花

青い耳が一面に咲く夜。
空は水面になって映りこむ耳。

光る綿は重力に惑い、
明けない白夜に朝を知らない。

藍色の森

藍色の森

前に進んでるつもりで後ずさりする靴。
人の目がなければ眠りからは覚めない。

狐の青い目に気づかれないように
呼吸を透明にして待つ。

焼けるタール

焼けるタール

赤と黒の渦が空から落ちて、
右腕に垂れるタール。

重力が嫌だと言いながら、
従って落ちて、腕を溶かす。