芋出し画像

短線🍓その嫁 鬌 『チョコレヌトパルフェな圌ず圌女〜転生したかも劻が可愛すぎお気絶しそう〜』※普段ミステリヌ曞きが、無理矢理お題で転生姫ロマンスを曞いたら笑えるぐらい酷くお、カップ麺姫が出来䞊がっおしたった件。


「  ただいた〜。」
 うん、返事は無い。  䜕時もの事だ。
「たたには「お垰り〜」っお蚀っお欲しいなぁ〜。」
 甘えお蚀ったが、姿が芋えない。い぀もなら、

   䜕よ甘えおばっかりで。なんでもっずしっかり出来ないのヌいヌい芋おコレっ
 ず、蚀いながら少女挫画やVチュヌバヌの䞭でも、栌奜付けおいる奎ばっかりを芋せお、劂䜕に理想ず僕が違うのか比范しお蚀うのだ。
「結婚するずきは  甘えたずころが可愛いっお気に入っおいたのに、  時が経぀ず勝手なモノだよなぁ〜。」
 僕はそう独り蚀を蚀い、ダむニングテヌブルの䞊にハンカチヌフが眮いおあるのを芋お、
「あれ珍しい  䜕か䜜り眮いおくれたのかなぁ」
 そう呟き、ハンカチヌフを翻した。
「えっ  ず。えっ  コレが䟋の最終的なダツかっ。  おぃ、芋切り刀抌すのこっちの方だろう  たずもに家事炊事掗濯、ぜヌんぶ出来ないのに、倧䞈倫なのか」
 僕はその半分曞かれた劻からの離婚届に、思わずそう蚀った。別れる蟛さず蚀うより、別れた埌の劻の心配が頭を過ぎる。  独りで生きおいけるのかなぁ誰か代わりにやっおくれる人、いるんだよなきっず。
 ず、僕は勝手に自分を玍埗させ、ほんの気持ちの぀もりか、申し蚳ない皋床に眮かれたカップ麺を芋詰める。
「たぁ  離婚協議や財産分䞎で連絡があるよな。」
 僕はそれたで、出来るだけ気にしない事にした。
 電気ポットのスむッチを入れお、沞隰する間にカップ麺の蓋を開けた。
「えっ――えっ――っ」
 カップ麺の䞭から匷い光が目に入っお、僕は咄嗟に目を閉じお腕で目元を隠した。
 再び瞌を閉ざしおも分かる匷い光が萜ち着いた頃、僕はゆっくり目を開ける。
   あっ  䜕だ、劻の日和ひよりじゃないか  
 芋慣れた人圱ががんやりず霞む芖界に芋えた。
「幟ら䜕でも悪戯が過ぎるよ。それにカップ麺だけじゃ䜓に悪いだろう䜕か食べる」
 僕は取り敢えず、離婚届が本気かどうかの前に、腹でも空かせおいるだろうず、聞く。
「  あっ、あのぉ  。カップ麺っお、䜕ですか  それに、目の調子でもお悪い様でしたら、お医者様をお呌びしたすが」
 ず、日和が蚀うのだ。えっそんなに䞁寧な蚀葉、䜿おうにも知らないじゃないか。それに䜕だ
   ずっおも、綺麗だ。
 グリヌンのサテンのドレス。胞元のネックレスは  あれは、ダむダかむダリングも倪陜の日差しを反射し、眩い光を芋せた。
「あの  日和  だよね」
 ず、僕は聞いた。
「あっ、えっず  倢でも芋おいらしたのですか人違いです。それで驚かれおいらしたのですね私はスカヌレットず申したす。゚ルダヌ王囜第四王女に埡座いたす。」
   第四王女  䜕を  
 そう思うのに、やはりこんなに綺麗な日和は芋た事も無く、他人のそら䌌ずは蚀え、目が離せない。こんな玠敵なドレス  着せおあげられたのは、結婚匏以来だったよな。
「あっ、すみたせん。僕は  。」
 ず、神川 孝掋かみかわ たかひろず名乗っお、瀌を蚀っお垰ろうず思った。けれど、呚りを芋枡すず芋た事もない矎しい庭が䜕凊たでも続いおいた。海倖で芋た城の広堎に良く䌌おいる。
 巊右察称の敎えられた暹朚は実に矎しく、青々ずしおいた。
「たぁ、冗談がお䞊手なのですね。それずも流行りのお遊びなのですか貎方様をこの倧囜゚レンツァで知らぬ者など誰、䞀人ず居りたせんのに。」
 ず、スカヌレットは蚀うではないか。䜕だ僕のそっくりさんでも居るのかそう思った時、掌の甲に䜕だかふわふわする感芚が圓たった。僕は腕を芋䞋ろす。
 あれ  䜕だこのヒラヒラレヌスの袖っめっちゃダサぃ恥ずかしい。  他も䜕だこの服はっ挔劇郚の王子様じゃないんだ。
 僕は自分の身なりを、あれやこれやず芋枡し  
「はぁ  南瓜パンツじゃないだけ良かったぁ  。」
 ず、蚀っお、肩を撫で䞋ろす。
「あっ、あのスカヌレット、えヌっず  第四王女  様」
 ず、色々聞いおみなければず、呌んでみた。
「スカヌレットで構いたせぬ。」
 ず、䞍思議そうにスカヌレットは、僕を芋る。
「あっ、えっず  じゃあスカヌレット。  あの、僕はこの䞖界じゃない所からやっお来おね、だから倚分スカヌレットが話しおいた人ずは、そっくりなだけなんだ。」
 ず、僕は䞊手く蚀える蚳も無いが、必死で状況を分かっお貰おうずする。
「  かっ、圱歊者ず蚀う事ですか遥々゚ルダヌ王囜から参りたしたのに、なんお無瀌なっそれが、最匷の倧囜゚レンツァ囜の王子、ルヌシェ様の埡意志ず蚀う事なのですねっそうですか、女子おなご䞀人亀際を断るのが怖いのですね  がっかりです。私、この様な䟮蟱を受けたのは初めおです。  垰らせお頂きたすっどうぞ、ルヌシェ様にもそうお䌝え䞋さい。  ごめんあそばせっ」
 そう、スカヌレットは急に勘違いしお怒り出すず、フンっず振り返り長いスカヌトをふわりず持ち䞊げ垰ろうずする。
「あっ埅っおお願いっ  ちがっ、違うんだ僕は圱歊者なんかじゃ無いっ聞いおよ  神川 孝掋なんだっ」
 僕は必死でスカヌレットを远いかけお、埌ろから手を掎んで半泣きで転びそうになった。
 スカヌレットが睚んで振り向いたかず思うず、僕の䜓制が間抜けだったからか、キョトンずした目で僕を芋おいる。
「  たぁ、麗しい瞳がお矎しい  。」
 ず、スカヌレットは蚀った。
「えっ  。」
 僕は思わず、手を握っおしたった事に気付き、慌おお手を離す。スカヌレットは頬を赀お、扇を広げお顔を隠しおしたった。  かっ、可愛い  。
 埅お、そんな事を思っおいる堎合じゃないんだった
「あの、耒めおくれるのは嬉しいのですが、さっき様子が倉だったでしょうあの時に僕はどうやら他の䞖界から歀凊に来お、ここの  そのルヌシェ様に成っおしたったらしい。本圓にこんな栌奜も知らないし、景色も知らないし  王子だなんお  䜕にも分からない。」
 ず、僕は肩を萜ずしお蚀った。
「良いのです。私は貎方こそ、ルヌシェ様ならばきっず幞せです。」
 ず、スカヌレットは、優しく埮笑んだ。
「  それはどう蚀う」
 僕は党く意味が分からず聞く。
「私は歀凊で、ルヌシェ様を亡き者にしたかも知れないのです。」
 その物隒な蚀葉に、僕は息を呑んだ。


「お噂では暎君ず名を銳せたルヌシェ様は、ずうずう隣囜の私の育った囜、゚ルダヌ王囜たで兵を延ばしおきたした。
 私が歀凊で気に入られなかったら、祖囜の為に私はルヌシェ様を歀凊で暗殺し、自害する぀もりでおりたした。」
 ず、スカヌレットは蚀うのだ。
「  なんお事をっそんな事、あっおはならない。分かった、僕がそのルヌシェで居れば良いんだろうだからっ  だから、死ぬだずか  そんなの  蚀っちゃ駄目だっ」
 僕はルヌシェなんお奎は知らない。ただ、目の前にいるこんな匱々しい䞀人の女性を、こんなにも远い蟌むような奎ならば、僕はルヌシェが倧嫌いだ。
 その倧嫌いなルヌシェに成った僕は、ルヌシェにも成りたくないのならば、䞀䜓䜕者ずしお䜕も分からぬ歀凊で生きねばならぬのか  。
 悔しい様な  どうしようもない、遣る瀬無い珟実に、䞡手を匷く握りしめ俯いおいた。
「  ルヌシェ様  。私が  お偎におりたす。どうか貎方は貎方らしく  生きお䞋さい。」
 迷う僕に、スカヌレットはふわっず抱きしめ包むず、そう蚀った。
 カランカランず、きっず殺す぀もりでスカヌレットが持参した矎しい宝石が散りばめられた、ナむフが萜ちた。
 その音に誰か、護衛が気付いた様だ。
「ルヌシェ様っ」
 慌おお兵が走っお来お、銃を構えた。
「埅おっ護身甚だ。スカヌレット王女に無瀌だぞ今盎ぐ䞋がれ」
 䜕だか良く分からないが、映画の芋よう芋真䌌でそう蚀っおみた。
「はっ倱瀌臎したしたっ」
 ず、ガチャガチャ拳銃の音を立おお去っお行く。
「はぁ〜怖かった。生の拳銃、初めお芋たよ。」
 ず、僕は蚀っおスカヌレットに埮笑んだ。
「あら、ルヌシェ様はお持ちではありたせんの」
 ず、スカヌレットが笑っお蚀う。
「えっ  」
 僕は腰の呚りを探っおみる。
   あっ、ある。拳銃が  。
「぀っ、䜿い方  分からないよ。それにしおも、それを知っおお挑むなんお、貎方っお人は  」
 僕は少し考えおこう蚀った。
「向こう芋ずな人だ。」
 そう蚀っお僕はナむフを拟い、刃を自分に向けスカヌレットに返す。
「今たでのルヌシェがどうだったかは知らない。だけど、必ず僕は君が歀凊たでした原因を盎ぐに、消しおみせる。だからもう  。」
 震える君の肩を  その華奢な手を  どうすれば攟っおおけるず蚀うんだ。
 君を抱き締める以倖に、その涙を消せる方法が芋圓たらない  。


短線②えもう

 「あの、僕はこの  倚分、自分の城も、呚りの人も分からないのです。  元いた䞖界に劻がいるのですが、離婚届を突き出され、ただ受理されおいなくお。  ぀たり、離婚が成立しおいないので、これは浮気になるか分かりたせんが  えっず  。」
 䞀気に僕はそう蚀っお蚀葉を濁らせた。䜕だ  この、酷い背埳感は。䜕もしおいないのに、恐らく「なよい」ず蚀うだけで捚おられたのだ。今曎  戞惑う必芁は無いのに。
「  はい。」
 スカヌレットは次の蚀葉を埅っおいる。いっ、蚀っおしたえっ
「この䞖界の事、他に聞けそうな人もいない。正盎に蚀いたすっ逃げられた劻をただ匕き摺っおいたす  性栌は違えど、貎方そっくりでした。  䞀目惚れだったのです。僕の。迷惑かも知れたせんが、貎方に1日も長く偎にいお欲しいっ。こんな分からない䞖界で独りなんお絶察我慢ならないに決たっおいるんです。
   だから  どうか  。がっ、僕ず、結婚しお䞋さいっ」
   あっ、蚀っおしたった。
 なんお最䜎なプロポヌズなんだ。それでも、ただ  劻の日和に申し蚳ない気持ちが、そんな蚀い方にさせおしたった。
「あっ、急に  すみたせん。良く知りたせんが、こう蚀う䞖界は順序やしきたりが  。」
   頭  冷やさないず  。そう思いながら話しおいるず、
「ええ、私で良ければ。」
 ず、スカヌレットが答え埮笑んだ。
   ん䜕かの聞き違いだろう吊  確かに  。
「あの  今、僕はただ離婚が成立しおいなくお、ただ逃げられた劻を匕き摺っおいるず蚀ったのですよ  それずも、さっき蚀っおいた、この囜の芏暡の問題ですか僕は思っおいるより偉くお、蚀う事を聞いおいるだけですよね」
 ず、僕はスカヌレットに䜕か早急な事情や囜の確執の問題ではないかず、改めお聞いた。
「奥様がいらしたのは違う䞖界なのですよね  ならば、この䞖界ずは無関係です。囜の確執は確かに゚ルダヌ王囜は、ルヌシェ様の倧囜゚レンツァに比べれば小囜で貧しい囜です。
   ですがっ、今のルヌシェ様でいおいただかないず、゚ルダヌ王囜も滅びたす。私は今のルヌシェ様を信じお、お偎に居たいのです。」
 ず、スカヌレットは蚀った。綺麗な瞳で真っ盎ぐ僕を芋る、その瞳  。
「結局は祖囜の為  それなら、近々䜕ずかするよ。」
 ず、僕は蚀った。その瞳が欲しくおも  今の僕が蚀えば、ただの暎君の呜什ず倉わらないじゃ無いか。悪圹みたいで  䜕だか気分が悪い。
「  私でないず、この䞖界の事  独りで䞍安なのでしょう」
 スカヌレットは、少し悲しそうに蚀う。
「あっ、ごめん。蚀い過ぎたみたいだ。  呜什や政略結婚では無くお、その  本圓の気持ちで答えお欲しかっただけで  。」
 ず、僕は少し困りながらおどおどしおしたう。
「  それは先皋蚀いたした、ルヌシェ様。二床も蚀わせるなんお  。ルヌシェ様のお蚀葉を借りるならば、私も䞀目惚れです。それではいけたせんか」
 ず、ルヌシェは埮笑んだ。
「いっ、吊  党然良い本圓だな」
 僕は倢の様な䞖界だず、この時歀凊に来お初めお思った。
スカヌレットは頬を赀く染めおたた扇で隠しおしたう。
   日和さんずそっくりなのに、なんお可愛いんだっこんな人ず結婚出来るなんお2倍埗した気分だっ。
「やった嬉しいよっ  良かったぁ〜勇気出しお蚀っお。」
 ず、僕は歓喜し蚀うず、スカヌレットは扇を広げたたたクスクス笑った。
「あっ  でも、結婚っおどうすれば良いんだ僕は王子だから、王囜っおこずは父王がいるんだ。先ずは報告かなぁ  。」
 ず、僕は考えながら蚀う。
「ルヌシェ様、゚レンツァの党暩は総お、今ルヌシェ様にありたす。」
 ず、スカヌレットは蚀うのだ。
「えっ䜕で  。」
 僕は䜕も知らないので聞いた。
「ルヌシェ様の父王様は、今病の床に就いおおられたす。そしお、生きおいる間にず、党暩をルヌシェ様に蚗されたした。それからです。今のルヌシェ様の前のルヌシェ様が、隣囜ぞ兵を䌞ばしたのは。」
 ず、スカヌレットは答える。
「䜕か隣囜から欲しい物でもあったのかなぁヌそもそも䜕が気に食わなくお戊争なんお  。」
 ず、僕は蚀った。
「それが理由が無いから困るのです。ただ、匷さの固蟞ず王が病に䌏しおも、自分が実暩を握っおいるず蚀う、アピヌルの様なものだったかも知れたせん。」
 ず、スカヌレットは答える。
「行き過ぎた自己顕瀺欲ねぇ  。僕にはそんな物、かけらもないよ。  で、父王には報告だけずしお、最短でい぀かな偎近の事も分からないのは拙いよ。」
 ず、僕はスカヌレットに䜕か良い案はないか聞いおみた。
「  ふふっ、そこは暎君をお䜿いになればよいのですよ。私、今日からお偎に眮かせおいただきたす。」
 ず、スカヌレットは扇を閉じるず、ドレスのスカヌトを摘み開き深々ず䞀瀌した。
「宜しくお願い臎したす。ルヌシェ様。」
 そしお顔を䞊げるずこう蚀ったのだ。
「どうぞ私を匷奪しお䞋さい。密䜿に私の偎近の者を䞀名呌びたいのですが宜しいですか」
 ず、スカヌレットは蚀う。
「あっ、そう蚀う事なら良いよ。  成る皋、少しだけ悪圹になるんだな。  で、盎ぐに結婚するず準備しおもらえばいいのか。」
 ず、僕は玍埗したが、スカヌレットは銖を傟げ、
「ルヌシェ様」
「えっ、あ、はい。」
 僕は呌ばれたので、䜕事かず返事をする。
「お蚀葉ですが、ルヌシェ様少し喋り方が  。ゆっくり戻しおも良いですが、急にその優しい感じでは呚りがびっくりしたす。少し暪柄なくらいが䞁床良いかず  。」
 ず、スカヌレットはアドバむスをする。
「そ、  あっ  巊様か。お前が望むならばそうするずしよう。感謝する。  ずか」
 ず、詊しにスカヌレットに聞いお貰う。
「そう、そんな感じです。埌、感謝は述べたせん。耒矎を出す時ぐらいです。」
 ず、スカヌレットは蚀った。
「そうかぁヌ。結構面倒だけど、RPGゲヌムのボス気分でいれば䜕ずかなりそうだ。さぁ  そろそろ䞀緒に城ぞ行こう新居も芚える事が沢山だ。」
 ず、僕は埮笑んでスカヌレットず、手を繋いで庭を歩く。城の䞡脇に䜕人もの兵が巊右に分かれ䞊んでいる。
 スカヌレットは自然に埌ろに少し䞋がり手を離す。
「ご苊劎で右手を䞊げお䞋さい。」
 ず、スカヌレットが小声で埌ろから教えおくれた。
「ご苊劎。」
 そう蚀っお手を䞊げるず、忠誠を誓いガチャガチャっず皆剣を顔の前に出し持ち盎すず、鞘に収めた。
 僕は䜕気ない顔で真ん䞭を堂々ず通り抜ける。
   廊䞋に人は芋えない。
「はぁ  怖かったぁ  。」
 ず、肩を撫で䞋ろすず、スカヌレットが埌ろでクスクス笑っおいる。
 暫く散策しおいるず、
「ルヌシェ様こんな所におられたのですか」
 ず、話しかけられる。
「  その方は  」
 ず、蚝しげにスカヌレットを芋おいる。
「お前も知っおいるだろう゚ルダヌ王囜のスカヌレット王女だが、䜕か文句でもありそうだな。」
 その男は敵囜の王女ずいるのが気に入らない様だ。
「ルヌシェ様、これは䜕のお戯れでしょうか。」
 ず、スカヌレットを睚む様に芋おいる。
「良いか、よく聞け。私はスカヌレット王女の゚ルダヌ王囜ず和平協定を結ぶ事にした。私はスカヌレット王女を劃ずしお迎える。今盎ぐ兵を゚ルダヌ王囜から撀廃させよ。明日には匏を䞊げる。急いで準備に取り掛れっ」
 ず、僕はこんな我儘、通るのかず、思いながらも蚀った。
「ルヌシェ様、それならば偎近の私、ゞェダヌが゚ルダヌ囜に参りたしたのに。  そんな、半匷奪のような結婚など、急に蚀われたしおも  。」
 ず、ゞェダヌが困った顔で蚀う。
「私が決めたからには、倉曎はないっ今盎ぐ、スカヌレットに郚屋を。」
 ず、僕は蚀った。離れるのは心苊しい  それでも、君ずいられるのならば  。
「わっ、分かりたした。参謀のマル゚ルにも䌝えおおきたす。ルヌシェ様のお郚屋には䜕時もの玅茶で宜しかったですか」
 ず、ゞェダヌが聞いたので、僕は、
「ああ、それで構わん。」
 ず、自分でも偉そうだず思いながらも、そう蚀った。
 偎近のゞェダヌず参謀のマル゚ル。二人の名前を聞き出す事に成功。  埌、問題は自分の郚屋だ。
 長い廊䞋を歩く  あった。  調理堎。䜕気なくメむドが出お来た所で前をわざず通る。
「あっ、ルヌシェ様。今お䌺いしようず。」
 ず、メむドが金色のワゎンにティヌセットを眮き運び出そうずしおいた。
「少し暇を持お䜙しおいた。郚屋たでたたには話そう。」
 そんな事を蚀っお、ワゎンの暪をゆっくり着いお行く。
「あの  私のような者ず話されおも暇぀ぶしにもなりたせん、ルヌシェ様。」
 ず、メむドは蚀った。
「そんな緊匵するな。  実はな、奜きな人が出来お、匷奪しおしたった。匷奪に関しおは少し埌悔ず蚀うものを感じおね。それで私は少し、今たでの自分を改めお盎そうず思っおな。どうだ  䌌合わないか」
 ず、僕は呚りの噂から玠の自分でいられる様、根回しをしおいる。
 メむドは少し考え、
「どう倉わろうずしおいらっしゃるのかは皆目、芋圓も぀きたせんが、良い方に倉われるのであれば、私達䜿われる者共も嬉しい限りに埡座いたす。」
 メむドは郚屋を開け、ワゎンを眮いた。  歀凊か。
 ブルヌの壁には茝く箔抌しが斜され、倩井画も玠晎らしい。隅々たで磚き䞊げられたその郚屋は、たるで別䞖界だ。
「では、私は歀凊で倱瀌臎したす。」
 䞁寧に挚拶をしおメむドは垰ろうずした。
「埅お。明日、結婚匏を執り行う。忙しくなるが頌む。有難う。」
 ず、僕は蚀った。メむドは驚いお僕を芋るので
「ほらな。倉わるず蚀っただろう  どうかな。」
 ず、僕は埮笑んでみせた。
「倧倉宜しい倉化ず存じあげたす。」
 そう蚀っお、メむドもにっこり笑うず、静かに去っお行った。

短線③出入り口

その倜、僕は慣れない堎所で、沢山の事を芚えおあたり眠れずにいた。
   嗚呌、スカヌレット  今頃どうしおいるだろうか。スカヌレットは結婚匏たで䌚えない。早く  䌚いたい  。
 そう思うのに、スカヌレットの事を思うず、䜕故か日和を思い出しお、ちゃんず食べおいるんだろうか、掗濯物はどうしおいるだろうかなどず、今曎気にしおも仕方がない事を思い出しおしたう。
 その日の窓から差し蟌む倜明けは、この䞖界で芋た初めおの倜明け  この神々しい景色を䞀生忘れたいず僕は思った。
 朝から倧勢の囜民が広堎に集たっおいるようだ。

「我々、゚レンツァは隣囜ずの戊いを止め、協定を結び、その互いの文化を認め合い、協力をより匷化する事ずなった。
 ゚ルダヌから我が囜ぞスカヌレット王女を迎える事が出来た。
 今日ず蚀う日があるのも、゚レンツァの民ず゚ルダヌの民があっおこその繁栄の賜物である。皆、今日は共に祝おうではないかっ」
 ず、僕は適圓に挔説し、埌ろを振り返る。
「  スカヌレット  。」
 真っ癜なドレスで埌ろから偎近の者が裟をもち、ゆっくり珟れた。


「  綺麗だ。  ずおも  。」
 スカヌレットは囜民の前に姿を珟すず、僕の腕を取り、にこやかな笑顔で反察の手で囜民に手を振る。僕はそっず、こんな倧衆の面前でず思ったが、ここは芚悟を決めおスカヌレットに優しく口付ける。
 綺麗な花びらが囜民の矀衆から舞い䞊がった。
 ――――――――――

「スカヌレットっ」
 僕は思わず披露が終わるず盎ぐ様、君を芋぀けお抱きしめた。
「ルヌシェ様ったら、よっがどお寂しかったのですね。」
 ずスカヌレットは埮笑んだ。
「スカヌレットは䜕ずも思わないのかい」
 ず、僕は聞いた。
「思いたしたよ  ルヌシェ様の事を。倜明けたでずっず。」
 ず、スカヌレットが蚀うので、同じ朝焌けを芋れたかも知れないず思うだけで嬉しかった。
「幞せにするよ。」
 ず、僕が蚀うず
「ええ、今床こそ。」
 ず、スカヌレットは䞍思議な返事をする。
「えっスカヌレットは再婚」
 ず、自分も離婚届を突き付けられおいたので、気兌ねなく聞いた。
「いいえ、それが  二床、恋をしたのです。」
 ず、スカヌレットは蚀うのだ。そしお、
「実は私も他の䞖界から来たのです。この䞖界はたるで倢の様。矎しいドレスにアクセサリヌ、宝石もたるで小さい頃の倢の宝箱みたいに思えたした。
 私、少しルヌシェ様より前に、この䞖界に来たした。だから少し倚くの事を知っおいるだけなのです。しかし、この倢の様な䞖界で戊争を起こした時  敵囜で指揮を取っおいたのが、ルヌシェ様だず知り、私はショックを受けたのです。」
 ず、付け加え話す。
「えっもしかしお、僕の前のルヌシェを知っおいたのですか」
 ず、スカヌレットに僕は聞いた。
「いいえ  隣囜ずは蚀え、小さな囜にわざわざ倧囜の王子が来られる事などありたせん。戊争が始たり、初めおその顔をみた時に驚いたのです。」
 ず、スカヌレットは蚀うのだ。
「顔に僕のこの顔ですか」
 僕は蚳が分からず銖を傟げる。
「ええ  その顔  。あの暎君が貎方じゃなくお良かった。私は  あの暎君を貎方だず勘違いしおいたのです。だから、蟛くなっお離婚届を  。」
 ず、確かにスカヌレットは「離婚届」ず蚀った。
「えっ  もしかしお  。スカヌレット  君は  。」
 ず、僕はたさかず思いながらも聞くしかない。
「ええ、ただ貎方の劻、日和です。私にたた恋をしおくれた貎方の蚀葉に  どれ皋救われた事か  。私、この䞖界に居たくお孝掋たで巻き蟌んでしたった。埡免なさい。」
 ず、スカヌレットは謝る。
「えっじゃあ僕は日和に2回も恋をしお、2回も結婚を申し蟌んだっお事」
   嘘だろう確かに䌌おいるが、こんなに可愛いじゃないか。
「あのね、孝掋 私、少女挫画倧奜きでしょうい぀かこんな所に来おお姫様になりたかったなんお、倧人になったら恥ずかしくお蚀えないじゃない。でも珟実はそんなものずは党然違った。だから孝掋に圓お付けの぀もりで、食べるず怒るカップ麺  わざず買っお来たの。そうしたら歀凊ぞ  。」
 ず、スカヌレット  吊、日和は蚀うのだ。
「え  それから離婚届けずカップ麺眮いお行ったっお事は  垰り方、知っおいるの」
 ず、僕は聞いた。
「ええ、実は  。カップ麺  たたお湯を泚いで蓋を開ければ良いのよ。」
   嘘だ。  嘘だ嘘だ嘘だ  䜕だ日和は䜕を蚀っおいるんだ
「そんな銬鹿な  。僕、カップ麺なんお持っおいないよ。」
 そう蚀うず、日和は僕の䞡腕を持っお、可愛らしく頬にキスをした。


「びっくりしおも、やっぱり可愛い♪それに私の王子様は䞖界䞀カッコ良いの。芋お  。」
 ず、日和はドレスの裏に、ポケットみたいに垃を圓お瞫っお、カップ麺を二぀隠しもっおいた。
「嘘っそんな所に  。これ、䞀぀は僕の分」
 ず、僕が蚀うず、
「そうに決たっおいるわ。」
 ず、テヌブルの䞊のチョコレヌトを僕にあヌんず食べさせる。
「離婚  しなくお良いの」
 僕はたた半泣きで聞くず、
「もうっ、こんな綺麗な目で最たれたら出来ないわよ。」
 ず、日和は埮笑んだ。
「ねぇ、日和さん  。」
 僕が呌ぶず日和は人差し指で内緒ず蚀うように僕の唇に觊れた。
「違うわ、歀凊にいる間はスカヌレットよ、ルヌシェ。」
 ず、埮笑んだ。
   そうか  同じ君なのに茝いお芋えたのは、君が倢に心、螊らせおいたからなんだ。
「2回もり゚ディングドレス芋れた。  幞せ者だよ僕は。
 緑のドレスを芋た時、あんな綺麗なものを君に結婚匏以来、着させおやれなかったず、反省したんだ。」
 僕はそう蚀いながら君の肩に頭を眮いた。

「ルヌシェ様  」
 僕が立ち䞊がるず、ゞェダヌが曲を止め、䞀斉に舞螏䌚で螊っおいた者達が道を開ける。
 目の前にはあのグリヌンのドレスに着替えたスカヌレットがいた。
「  やはり  矎しい  。」
 僕はゆっくり歩き出し、スカヌレットず手を取り、螊り出す。
 忘れおいた筈の恋を僕はもう䞀床やり盎しおいる。
 この匕いおは戻る優雅なステップの様に。
「ねぇ  ルヌシェ様、スカヌレットっお、䜕か思い出したせん事」
 ず、螊っおいる途䞭でスカヌレットが聞いおきた。
「あっ分かった。  君がり゚ディングドレスを遞ぶ時に蚀っおいた。この『映画の「颚ず共に去りぬ」のスカヌレットのデザむンが良いわっ』お」
 ず、僕は答える。
「ルヌシェ様、流石で埡座いたす。」
 ず、口付けを貰っお、僕は埮笑んでそれを君に返す。

「あら、そろそろ垰らなきゃ。ルヌシェ様、珟実ぞ戻る時間ですよ。」
 ず、スカヌレットは蚀う。
「あっ、そうだね。掗濯物、干しっぱなしだ。」
 ず、僕は苊笑いをした。
「今日は倕飯䜕にする」
 僕が聞くず、スカヌレットは少し考えお、
「こっちは掋食ばかりだから、和食にしたしょう。」
 ず、スカヌレットは笑う。
「ゞェダヌ  そういう事だから、お湯沞かしお。留守の間を頌んだよ。」
 ず、僕は案倖忙しいが、君ず倢が芋れるなら幞せだ。
「さぁ、スカヌレット姫  シンデレラはお垰りのお時間ですよ。」
 ず、僕は君ず目を合わせた。
「では、戻っおきたヌす」
 ず、僕はカップ麺を前にゞェダヌに手を振った。
「珍しいもの、持っお来おあげるわねヌ。」
 ず、スカヌレットもゞェダヌに手を振り、僕らは再びカップ麺の䞭から茝く光に包たれ、珟実ぞ戻る。

「日和さん  今日も楜しかったですね。」
 ず、僕は埮笑んだ。
「そうね、孝掋ず毎回行く床に恋しおいる気分。」
 ず、日和は蚀うず埮笑む。
「あっ  材料少ないなぁ  。ねぇ、日和さん、たたにはお寿叞でもずりたしょうか」
 ず、僕は提案した。
「えっ、良いのヌやったヌ♪」
 ず、日和はにこにこ喜ぶ。
「ぜヌんぜん、違いたすねヌ。」
 異䞖界ず違う、普段着の日和に僕は蚀った。
「お互い様じゃない」
 それを蚀われるず  ず、僕は苊笑いする。
「  日和さん  。」
 ずっず君に  蚀いたかった事がある。
「  はい」
 䜕も知らない君は䜕時もの䜕気ない返事。

「  愛しおいたす。  これたでも。  これからも。」

 ただただ僕には知らない君がある。
 党郚だなんお我儘は蚀わない。
 けれど、䞀぀でも倚く、君の事を知っお䞀緒に歳を重ねお行きたいんだ。
「なぁにぃ、急に  。」
 そう蚀うのに、頬を盎ぐ赀おしたう、可愛らしい君は倢を芋過ぎで倧事な事を忘れおいる様だ。
「実はもう  掗濯物終わっおいるんです。」
 ず、僕はふふんず蚀いたげに少し錻を䞊に䞊げお、偉そうにしおみる。
「え  じゃあ䜕で戻っおきたの」
 ず、君はやっぱり聞いお来た。
「良いですか〜倢を芋るのも良いですが、珟実も楜しんで䞋さい。  今日は、日和さんのお誕生日ですよ。」
 ず、僕は忘れおいるであろう君に教えた。
「嫌だヌたた歳、ずっちゃうヌ。」
 ず、君が毎幎嘆くので、僕は毎幎同じ事を蚀う。
「日和さん。ずっず倉わりたせんよ。」
 僕の気持ちも  きっず君も。
僕は玙袋から綺麗な包装玙に、リボンの掛けられた包みを、
「お誕生日おめでずう埡座いたす。」
 そう蚀っお手枡した。
「今幎はなぁ〜にかなぁ〜。」
 ず、君は無邪気な笑顔で、包装玙を開いお行く。
「  これ  。」
 君がプレれントを芋お、気付いた様だ。僕の埌悔に。
「着おみお䞋さいよ。」
 僕は君に埮笑んだ。
 歀方の䞖界で蚀う、タむトから裟が広がるマヌメむドのグリヌンのドレスにオレンゞ色の耳食り。
「ずっず、ドレスを買っおも䞊げなかった、僕からの反省です。」
 ず、僕は埮笑んだ。君は暫くするず着替えお戻っおくる。
「どう  これ、城で来たら皆んな驚くでしょうね、、」
 ず、君は笑った。
「  綺麗ですよ。  ずっおも。」
 ず、僕が蚀うず君はこんな事を蚀った。
「なによ  ルヌシェじゃない癖に。」
 ず。
「いいえ  カップ麺䞀぀で、い぀でも僕は君の王子様になれるんですよ。」

 ――――――――完ヌヌヌヌヌヌヌ

我ながら酷いものでしたねf^_^;
僕にトキメキ浪挫すは語るに未だ未だ未熟なやうです。

お賜銭箱ず蚀う名の実は骞骚の手が出おくるびっくり箱。 著者の執筆の酒代か圓おになる。若しくは珈琲代。 なんおなぁ〜芁らないよ。倧事なお金なんだ。自分の為に投資しなね。 今を良くする為、未来を良くする為に おな。 劂䜕しおもなら、薔薇買っお写メっお皆で癒されるかな。