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月島
2024年5月17日 12:21
特部に入隊することになった聖夜と柊は、琴森と真崎に寮を案内されていた。「ここが聖夜君、隣が柊さんの部屋ね」「すごい……綺麗だし、キッチンもお風呂もトイレも付いてる!」 柊が目を輝かせた。柊の言う通り、それぞれの個室には二口のガスコンロがついたキッチンと、少し小さめの浴槽がついた風呂がついている。ちなみに、トイレと風呂は別だ。「一応説明しておくと、大浴場は廊下を曲がって右。共同キッ
2024年5月17日 06:29
4人が報告のために総隊長室に向かうと、そこでは夏実が千秋と言い合いをしていた。必死の形相で迫る夏実に対して、千秋は表情を変えない。「何で2人を特部に入れたの!?能力の希少性?それとも……」「夏実姉ちゃん!?」「聖夜、柊……!」 夏実は2人を見つけるやいなや駆け寄った。「怪我してない?大丈夫!?」「大丈夫!」「大丈夫だよ。だから、落ち着いて?」「っ……よかった、無事
2024年5月16日 09:28
聖夜と柊が談話室から外に出ると、黒い乗用車が2人を待っていた。「白雪さん達は!?」 聖夜が問うと、運転手は冷静に答えた。「先に行かれました。2人も早く乗って下さい」 促されて車に乗り込もうとしたその時だった。「おーい!」 後ろから真崎が紙袋を持って追いかけてきた。「2人にこれを!」 真崎から手渡されたのは青いマントだった。「これって……?」 柊が首を傾げる
2024年5月16日 09:25
千秋に車で連れられて来たのは、町の郊外にある立派な黒い建物だった。警察署と似たつくりの、3階建ての建物。玄関の、艶のある黒い壁には、金色の文字で「特殊戦闘部隊 中央支部」と刻まれている。「着いたぞ」「ここが特部の本部……?」 柊が尋ねると、千秋は頷いた。「ああ。ここは本部兼中央支部だ」「支部ってことは、他にも部署があるんですか?」「そうだ。その事についても中に入って話を
2024年5月16日 09:23
あらすじ誰もがアビリティという異能を持つ世界。母の遺言を守るために戦いたいと願う双子、聖夜と柊。ある日2人は「特殊戦闘部隊」にスカウトされる。それは、「高次元生物」から人々を守るための組織だった。特部には様々な思いを抱いた隊員がいた。抱えるものは違うが「高次元生物から人々を守る」という同じ思いを胸に、共に戦いながら成長していく。しかし、 彼らに敵対する者達も現れた。その正体は未来人