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大学4年生の今、島に来てよかった。新しい価値観に出会った3ヶ月の記録


島根県の離島、隠岐島前地域で活動したみなさんが、お互いにインタビューして執筆する「島でnote書いてみた。」
今回執筆してくれたのは、2023年5−7月の島体験生。
近い関係性だからこそ語れる、率直な思いをお届けします。

はじめまして、記者です。
2023年5-7月の島体験に参画した大島夕果さんにインタビューしました。
夕果の第一印象は、THE「無」。
クールというか、冷めてるというか(笑)
あと、「髪の毛チャラいな~」でした。

でも、一緒に小学校見学に行ったときに普段と全然違って見えて。
こやつ、いいやつやん。めちゃキラキラしとるやん。
子どもたちと関わることがすごい好きなんだな〜って
その時のことをよく覚えています。
そんな冷めたような印象を与えがちな、
でも本当はあったかい彼女の
たった3ヶ月、されど3ヶ月の記録です。


私が大島夕果。
~インタビュー当時~


小学生の時の夢は「OLにならないこと」


記者:えーでは、始めます(笑)

ー海士町に来た理由を教えてください。

ゆうか:なんか「いい大学を出て、いい企業に入る」っていう価値観でずっと生きてきたのね。
それで来た理由は2つあって、
1つ目は、就活している中で自分は何もしてこなかったことに気付いて、色んな経験をしたい、違う価値観を知りたい、と思ったから。

2つ目は、OLにならないため。
これは小学校の頃の夢でした(笑)
企業に入ってビルの中でパソコンをカタカタするのが嫌で。
でも「いい大学を出て、いい企業に入る」って生きてきたから、気が付いたら、私もそのレールに乗っていた。

記者:へ~なるほど。

ゆうか:あと、島体験で小学校に行けるのがいいなと思って。
海士町に行きたいのもあったけど、それよりもこっちの方が大きかったかも。

記者:ゆうか、初めからもう小学校って決めてたもんね(笑)
それで福井小学校で働くことになったんだよね。

仕事は、小学校。ここでやり残したことがたくさんある。


オーライ夕果
~隠岐の島町花火大会 駐車整備係中~

ー小学校では、どんな仕事をしていたの?

ゆうか:子ども達と昼休みに遊んだり、事務作業をしたり、、
あと、noteの作成もやったわ。これは頑張った。

記者:ね、めちゃめちゃ書いてたよね。すごいわ、まだ読めてないけど(笑)

ー実際に仕事をやってみて感じたことは?

ゆうか:海士町の取り組みが小学校の中でもミニ化されてる気がするんだよね。
例えば、海士町に島体験生とか若い人が来るじゃん。その人たちが小学校にも来て。だから、子どもの頃からこの町には他の地域から若い人たちが来るんだ、地域活性化ってこういうことなんだ、ってことを身近に感じられると思う。
小学生にも島留学生がいるし。なんか、ミニ海士町みたいな(笑)

記者:ミニ海士町(笑)いやー、めちゃめちゃわかる。

ゆうか:だからこそやりたかったことがたくさんある。
でっかい日本地図とかに先生や島留学生の出身地を書いて、海士町にいろんな人が来ていることをもっとわかりやすくするとか。
地域が繋がっているからこそ、どんな仕事をしているのかとかを知ってもらいたいなって。
子どもたちの将来どうしたいか、とかに繋がりそうだなって!

仕事中の夕果、何とも言えない表情
~通学合宿 夜8時くらい~


コミュニケーションは大切だけど、無理はしない程度に。


ー海士町に来てから、得た変化とか気付きは?

ゆうか:先生という職業がいいなと思った。

記者:それはなんでいいと思ったの?

ゆうか:今までは子どもたちと断片的な関わりだけだったけど、先生たちは1年間子どもたちのことを見ることができて。
私は、この3か月の中でもちょっとした子どもの変化とか、先生のサポートによって子どもたちの変わっていく様子が分かったから。
1年間かけて成長を見守れるのはやりがいがあるし、自分が楽しいって思えることと一致するかなと思う。

カフェで働いていた経験を活かしているゼッ
~隠岐の島町 喫茶ゆらぎ~


ゆうか:あと、人とコミュニケーションをとっていかないと楽しいこと・新しいことが生まれないっていうことをめちゃめちゃ実感した。 

割と、自分が好きな人としか話したくないし、年齢層が違う人ともあまり話したいと思わないタイプで。
でも、この島はコミュニケーションをとっていかないと何も始まらない。
関係性ができてきたら、色々な楽しいことができるようになる。
釣りとかね(笑)
雑談の中で仕事が生まれることもあったから、色々な人と関わることをもっと大切にしたいなって。

亀乃のハンバーグ


記者:それは海士町に来る前も関わりたいって気持ちはあったの?

ゆうか:うーん、もともとあったのかもしれない。
だから変化じゃないか。

記者:でも、より感じてるって事か。人ともっと関わっていこうとか、そんな話あまり生きていく中でしないもんね。

写真係A:東京にいると、深く関わるのって近い趣味の人とかしかいないからね。

ー実際に海士町では色々な人と関われた?

ゆうか:正直あまり関われなかった。なんか、苦手分野だから。
だから克服していかないといけないけど、でも無理しすぎない程度が自分にとって楽ではあるから。

おちゃらけ夕果


大学4年生の今、海士町に来てよかった。
  

記者:ゆうかは、大学生でここに来たじゃん。

ー学生で海士町に来て、仕事を経験してみてどんな感じだった?よかった?


ゆうか:良かったと思う。めちゃめちゃ。
コミュニケーションの部分で自分を知れた。
自分が伝えたいことを伝えられないし、伝えないと仕事も生まれないし…。
言葉にしないと何も伝わらないし、あと愛嬌めっちゃ大事(笑)

記者:それはめっちゃわかる(笑)

ゆうか:結構初対面で怖いって思われがちだったんだけど、それは良くないなって。それを知って社会人になれるのが良かった。
当たり前のことだけど、できてなかったから大事だなって。

写真係A:めっちゃ気付けたね、3か月で。

ゆうか:ね、めっちゃよかった。
色んな人がいるじゃん、島体験生とかも。
仕事辞めてきた人もいて、私、仕事辞めていいんだなって思って。      
もし何かあったら別の道があるなって気付けたし。
同世代じゃない人と話せたっていうのが、人生の選択肢が広がってすごく良かった。

きゃわいい夕果


記者:

ー離島してからはどうする予定?


ゆうか:色んな選択肢が広がったから、柔軟に考えていきたい。
行き詰まった時に、またほかの土地に来るのも面白いなって思う。


スイカを食べるカブト虫夕果
隣が写真係Aさん


あとがき


夕果と色んなこと、本当に色んなことについてあーでもない、こーしたらいいんか、それわかるって話す時間が本当に楽しかった〜
ふたりで熱く語っていた時間が愛おしいです。
この3か月、特に仕事のことで悩むこともあったと思うけど、
教育委員会に直接電話したり、自分から外に外に出て、
与えてもらうのではなくて、自分からやれること・やりたいことをできるようにする姿、かっこいいな、って思ってました。

夕果は、何かと冷めているように見えがちだけど、実は熱い気持ちをもっていて、なかなかそれを外に出すのが得意ではないかもしれないけど、
言いたいことはいつもよく伝わってました。
(何も考えてないときも多数あるのは知ってる)

夕果が今後どんな選択をしていくのか
めっちゃ楽しみ。
色んな顔をする夕果が、
これからもあったかい笑顔でいられますように。
とにかく、どんな夕果も大好きやーー

もっと一緒に色んなことをしたいゼッ
出会えてよかったゼッ
また海士町で待ってるゼッ
ありがとう!
らぶ


作成:島体験 同期A

この笑顔が彼女の3ヶ月を物語ってます
〜大人の島体験5月生の夏の日〜



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