妖怪たちが誘う、伝統美の世界。「和のあかり×百段階段2022」レポート
こんにちは!「おとな女子のホンネ情報局」編集部のイチハラです。
今回は注目のアートイベント「和のあかり×百段階段2022 光と影・百物語」に参加してきましたので、そのレポートをお届けします。
「昭和の竜宮城」を舞台に、幻想的なアート作品を展示
本イベントは、7月2日からホテル雅叙園東京の「百段階段」というエリアで開催中です。
「百段階段」は、東京都指定有形文化財である木造の階段廊下で、かつて「昭和の竜宮城」と言われていました。その節々には7つの部屋があり、華やかで荘厳な天井画や壁画が施されています。
そんな百段階段で開催される「和のあかり×百段階段2022 光と影・百物語」では、日本の職人や作家たちが手がけた幻想的な作品を展示。
また「百物語」という怪談要素も今回の見どころで、各部屋に存在するこの世ならざる者たちとのコミュニケーションも体感できます。
なにが起きても…自己責任ですよ。(ふふふ)
では、展示を見ていきましょう!
「和のあかり×百段階段2022」写真付きでレポート!
入り口で靴を脱いで入場します。
靴箱はなく、渡されたビニール袋に入れて持ち歩くことになりますので、なくさないよう気をつけてください。
また写真は全エリア可能です。思う存分シャッターを切りましょう!
最初の部屋は、丑三つ時を連想するような暗闇の空間。
ひんやりとした空気と幻想的なBGMが流れる中、どこか不気味な、躍動感ある光と影がコントラストをなしています。
足元をみると、蝶を狙う蜘蛛が…。
次の部屋は、打って変わって黄金の輝きを放つ竹灯りの空間。ここは桃源郷でしょうか?美しすぎて言葉を失います…。
作品の材料となっているのは、静岡県の放置竹林で採取された竹。環境問題へのメッセージも込めたサステナブルアートでもあります。
情緒漂うこの部屋では、歌舞伎の世界に観る「恋の情念」を演出。なんでも、柳の下に女性の霊が出るとか出ないとか…。
また、部屋の右手奥にある不気味な「井戸」は、ぜひ中を覗いてみてください。
サプライズのため詳細は伏せますが、ここが一番の恐怖ポイントかもしれません…。
ジブリの世界に登場しそうな、迫力のある馬の妖。
作品の手前には「水晶玉」があり、それを覗き込んで作品や空間を眺めることで、一層摩訶不思議な世界を体感できます。
妖怪たちが描かれた提灯が狭い廊下を照らします。
はたしてどこに続くのか…。
その先の部屋では、令和の時代を過ごす幽霊や妖怪を想像した絵画や、化け猫の立体作品など、ユニークな妖怪たちにほっこり。
多彩な作家たちの繊細かつ華やかな作品が空間を彩ります。
中にはミュージアムショップで購入できるものもありますので、気になる作品はぜひチェックしておきましょう。
そして、最奥に佇むのは、青白い灯りに包まれた女性の霊。
朧げな存在感が丁寧に表現されており、まるで「霊を見てしまった」と言わんばかりのリアルな怪奇現象を演出しています。
さて、もう間も無く頂上ですが…よくみると「99」までしか数字がありませんね。
実は、百段階段は「99段」しかありません。
その理由は「縁起が良いから」「完成した形ではなく、これから発展していくという将来性を込めて」など諸説あるそうです。
百段階段の粋なミステリーに感心しつつ、頂上の部屋へ。
さきほどの夜闇はどこへ…?
自然光と青々とした草木がまぶしい頂上のテーマは「朝のひかり」。
妖たちはどこかへ消えてしまったようです。
無事に、人間の世界に戻ってこれたということなのかもしれませんね。
お祭り感覚で楽しめる、伝統美と愛嬌ある妖怪たち
本イベントは、京都にでも行かなければ見れないような多彩な伝統美に触れる贅沢なアート展だったと思います。
また幽霊や妖怪の存在は、このイベントの「盛り上げ役」でもあり「遊び心」でもありました。美術館のような場所に馴染みがない人にとっても、彼らのおかげでお祭り感覚で楽しめる空間になるのではないでしょうか。
以上、「和のあかり×百段階段2022 光と影・百物語」レポートでした!
気になった方はぜひ足を運んでみてくださいね。
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