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鳥山石燕 画図百鬼夜行全画集


鳥山石燕 画図百鬼夜行全画集

 妖怪好きのあなた、そう、そこのあなたですよ。
 黙って、本書を買いなさい。

 本書を読まずして、「日本の妖怪マニア」を名乗ってはいけません。
 日本の妖怪の基本文献です。かの水木しげる氏に、多大な示唆を与えた本です。

 おそらく、現代日本人が持つ「妖怪」のイメージは、かなりの部分、本書によって形づくられています。

 江戸時代の文人にして画家、鳥山石燕【とりやま せきえん】が、妖怪を描いた画集です。文章は少なく、絵が多いです。
 妖怪がお好きな方なら、「どこかで見たことがある」ものたちが、ぞろぞろ出てくるでしょう。
 石燕の妖怪画集が、これ一冊で、まとまって読めるようになっています。

 本書は、文庫ですから、お安いです。この点も、嬉しいですね(^^) ぜひ、手もとに置きたい一冊です。
 本書に払うお金すらもケチるならば、その人は、妖怪マニアとは呼べません。

 以下に、本書の目次を書いておきますね。
 なお、以下の目次には、環境依存文字が含まれます。お使いの環境によっては、正確な文字が表示されない場合があります。御了承下さい。

画図百鬼夜行
 序文
 陰
  木魅【こだま】 天狗【てんぐ】 幽谷響【やまびこ】 山童【やまわらわ】 など
 陽
  絡新婦【じょろうぐも】 鼬【てん】 叢原火【そうげんび】 釣瓶火【つるべび】 など
 風
  見越【みこし】 しょうけら ひょうすべ わいら おとろし など
 跋文【ばつぶん】

今昔画図続百鬼【こんじゃくがずぞくひゃっき】
 百鬼夜行題辞
 雨
  逢魔時【おうまがとき】 鬼【おに】 山精【さんせい】 魃【ひでりがみ】 など
 晦
  不知火【しらぬい】 古戦場火【こせんじょうび】 青鷺火【あおさぎのひ】 など
 明
  鵼【ぬえ】 以津真天【いつまで】 邪魅【じゃみ】 魍魎【もうりょう】 など

今昔百鬼拾遺【こんじゃくひゃっきしゅうい】
 百鬼拾遺序
 雲
  蜃気楼【しんきろう】 燭陰【しょくいん】 人面樹【にんめんじゅ】 人魚 など
 霧
  紅葉狩【もみじがり】 朧車【おぼろぐるま】 火前坊【かぜんぼう】 など
 雨
  羅城門鬼【らじょうもんのおに】 夜啼石【よなきのいし】 芭蕉精【ばしょうのせい】 など

百器徒然袋【ひゃっきつれづれぶくろ】
 百鬼徒然袋序
 上
  宝船【たからぶね】 塵塚怪王【ちりづかかいおう】 文車妖妃【ふぐるまようび】 など
 中
  鑓毛長【やりけちょう】 虎陰良【こいんりょう】 禅釜尚【ぜんふしょう】 など
 下
  面霊気【めんれいき】 幣六【へいろく】 雲外鏡【うんがいきょう】 など

解説 多田克己
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