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イギリス中世の歌物語とロビン・フッドの手柄話


イギリス中世の歌物語とロビン・フッドの手柄話

 題名が長いですが、この題名が、内容そのままです。

 ゲームなどの影響で、中世ヨーロッパ(風の)社会に、興味を持つ人が増えましたね。
 現実の中世ヨーロッパでは、人々が、どんな物語を楽しんでいたのでしょう? それを知りたい方に、お勧めの本です。

 この本で取り上げられているのは、中世のイギリスで、実際に人々の娯楽になっていた物語です。
 当時、一般庶民は、ほとんど字が読めません。ですから、ここに収録された物語は、みな、語ったり、歌ったりするものでした。口承文芸ですね。

 妖精や、巨人や、しゃべる動物などが登場する幻想譚があります。
 そういった超常的な要素が、登場しない話もあります。

 全四十話のうち、義賊ロビン・フッドの話が、十八話を占めています。
 二〇一〇年現在、日本語で読めるロビン・フッドの物語としては、おそらく、最も古い形を残したものでしょう。

 ロビン・フッドの原典を知りたい方は、ぜひ、本書をお読み下さい。
 ここに挙げられたロビン・フッドの物語には、リトル・ジョン(ロビンの親友)は登場しますが、恋人のメイド・マリアンは登場しません。彼女は、物語に、後から付け足された要素だとわかります。

 以下に、本書の目次を書いておきますね。

まえがき
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1、歌びとのトマス
2、妖精タムリン
3、怪人と闘うコーリン卿
4、ガーウェィン卿の結婚
5、エストミア王
6、乞食の娘
7、気位の高いリジー
8、キャットスキン
9、いたずら好きの公爵
10、利口な愛人
11、口を利く鷹
12、母の呪い
13、ダグラス家の悲劇
14、チェビオットの丘の狩り
15、ヘンリー二世とマンスフィールドの粉屋
16、アルフレッド王と羊飼い
17、愉快なハーパー
18、バレンタインとウルソン
19、リンの跡取り
20、一杯食わされた追いはぎ
21、森の子供たち
22、三人の無法者
23、ロビン・フッドと愉快な仲間たち
24、ロビン・フッド 騎士に金を貸す
25、騎士 聖マリア修道院へ行く
26、リトル・ジョン ノッティンガム州の長官を欺く
27、騎士 借金を返しに来る
28、金の矢
29、リチャード卿 捕らえられる
30、王 シャーウッドの森を訪れる
31、アラン・ア・デールの結婚
32、ロビン・フッド 乞食に打ちのめされる
33、ロビン・フッドと短衣の修道士
34、ロビン・フッド 肉屋になる
35、なめし屋アーサー・ア・ブランド 仲間になる
36、ロビン・フッド 漁師になる
37、ロビン・フッド ガイ・オブ・ギスボンと闘う
38、ロビン・フッド ヘリフォードの司教をこらしめる
39、ロビン・フッド ノッティンガムの教会に行く
40、ロビン・フッド 最後の矢を射る

イギリスの貨幣



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