フィールド版 トンボのすべて
日本に産するトンボの図鑑です。
「とりあえず、日本のトンボについて知りたいけれど、何を読んでいいかわからない」方には、本書をお勧めします(^^)
理由は、以下のとおりです。
1)珍種ではない、いわゆる「普通種」の日本産トンボについては、本書でカバーできること。
つまり、普通に目にしやすい種は、だいたい載っています。
2)種ごとの紹介ばかりでなく、トンボの生息環境など、トンボについての基礎知識も載っていること。
初心者は、まず、基礎知識が必要ですよね。
3)価格が手ごろなこと。
何千円もする本を買うのは、普通の人には、ハードルが高いでしょう。
4)写真が豊富なこと。
重要です。美しい写真が並んでいると、それだけで、読みたくなりますよね。
5)情報が多すぎないため、初心者でも、あまり戸惑わずに読めること。
本書は、二〇〇〇年に出た『トンボのすべて』という本の、フィールド版です。フィールド(野外)へ持って行って使いやすいことを、考えて作られた本です。
そのため、元の『トンボのすべて』が大判の本だったのに比べると、小型です。その分、情報が減らされているのは、初心者にとっては、むしろ好都合だと思います。
いきなり、詳し過ぎる図鑑を手にすると、初心者は、何をどう調べたらよいか、わからなくなってしまいますからね。
本書は、トンボの初心者向けの図鑑として、良いと思います。
本書でもの足りなくなったら、その時は、さらに詳しい図鑑へ、ステップアップする時です(^^)
以下に、本書の目次を書いておきますね。
はじめに
この本を読むにあたって
1.水質とトンボ
こんな水質環境に、こんなトンボがすんでいる
2.世界のトンボ・日本のトンボ
3.流水にすむトンボ
川の源流域
コケの生えた湿った岩に水がしたたり落ちる環境
川の上流域
川の中流域(瀬)
など
4.止水にすむトンボ
水面の開けた明るい池
水草の多い明るい池
草丈の高い草の茂った池
丘陵地の木立のある明るい池
など
5.特殊な環境を好むトンボ
汽水域
6.トンボの一生
1年1世代型と2世代型の種
1世代3年型から7年型の種
トンボ羽化の2つの型
1年数世代型の種
など
7.トンボのすむ環境を考えよう
人間の都合でトンボのすめない環境が増え続けている
トンボの保護は環境保護
動植物の育つ自然環境の保護と復元も進んでいる
トンボ公園・トンボ池
など
8.トンボの行動いろいろ
トンボの卵の産み方
トンボの食べ物とトンボを食べる天敵
トンボの止まり方
トンボの飛び方
など
9.トンボを飼育してみよう
卵を産ませよう
幼虫を飼育しよう
成虫を飼育しよう
庭にトンボ池を作ろう
10.トンボのとり方・標本の作り方
成虫のとり方
幼虫のとり方
成虫標本の作り方
幼虫標本の作り方
など
11.トンボの名前を調べよう
トンボの成虫の形と名前
♂・♀の見分け方
3亜目の成虫の見分け方
成虫の科の絵とき検索
など
12.日本のトンボ全種の表
分布の地方区分図
13.世界のトンボ全科の解説
14.トンボの情報コーナー
代表的な博物館と昆虫館
トンボの学会および研究会と同好会
おもな文献
15.索引
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