龍の100の物語―あなたは龍を見たか
題名どおり、龍に関わる物語を、100話集めた本です。
物語は、すべて、日本の話です。他の国のものは、一切、ありません。その点が、もの足りないと感じる方もいるでしょう。
そのかわり、日本の龍の話で、主なものは、網羅されていると思います。
日本の龍の説話を知りたいなら、本書ほど優れたものは、少ないでしょう。
本書には、日本の古典文学から集められた物語が、載っています。古くは、『日本書紀』、新しいものでは、明治時代の『浪華百事談【なにわひゃくじだん】』までです。
全体的には、江戸時代の文献からの話が、圧倒的に多いです。
古文を読むのが苦手な方も、御心配なく。本書の物語は、全部、現代日本語に訳されています。
資料として考えるならば、原文も載せて欲しかったところです。
でも、物語の出典が、ことごとく書かれている点は、とてもありがたいですね(^^)
以下に、本書の目次を書いておきますね。
はじめに
第一章 見えたぞ、見えたぞ!
1◎老僧の正体
2◎龍を撫でる
3◎武太夫【ぶだゆう】の秘密
4◎焼け跡の謎
5◎龍の子
6◎水に書いた文字
7◎龍の手
8◎忠孝に役立つ龍
9◎龍か人か
10◎無人の船
など
第二章 雨のことなら、おまかせ!
40◎さすがは安倍晴明【あべのせいめい】
41◎一遍【いっぺん】の予言
42◎濡れても平気
43◎釈迦如来の誕生
44◎消えない火
45◎美女を背負った仙人
46◎龍の遺言
47◎雨乞いで大出世
48◎五右衛門の災難
49◎龍の子と僧
など
第三章 龍宮へ、ようこそ!
55◎龍宮と言えばこの男
56◎猿の生き肝【ぎも】
57◎龍王の婿【むこ】になった男
58◎阿育王【あいくおう】と舎利
59◎龍宮童子
60◎龍穴【りゅうけつ】の秘密
61◎三井寺の鐘
62◎三月三日の龍宮
63◎大施【だいせ】太子の冒険
64◎后【きさき】を返せ
など
第四章 決戦だ!
67◎龍と戦う海女【あま】
68◎舎利弗【しゃりほつ】と外道【げどう】の術競【じゅつくら】べ
69◎龍と化した男(一)
70◎龍と化した男(二)
71◎青い龍と赤い龍
72◎龍の油断
73◎一頭八身の龍
74◎善戦する空海
75◎両雄の争い
76◎傍迷惑【はためいわく】な闘い
など
第五章 龍にだって事情がある!
80◎親心は龍も同じ
81◎悪龍の復讐
82◎宰相の願い
83◎龍の体内時計
84◎龍が欲しがった笛
85◎挨拶【あいさつ】に来た龍
86◎龍の落ち度
87◎内親王の変身
88◎連れ去られた娘
89◎忠右衛門家の悲劇
など
出典一口メモ
おわりに
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