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価値観・思想

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記事一覧

フィンランドは陰キャ大国?

先日NATOへの加盟が報じられた北欧国家フィンランド。 バルト海を臨むスカンジナビア半島の内側部に位置し、西はスウェーデン、北はノルウェー、そして東部はロシアと国境を接しています。 国の面積は日本から九州を除いたくらいの大きさですが、国土の80%が森や湖に覆われ、人口は約500万人程度の小国です。 フィンランドと言えばムーミン原作の地として有名ですが、世界的には内向的な人が多い国としても知られているようです(※1)。 そんな陰キャ大国のフィンランドですが、実は国連の世

ネットという沼地の歩き方

"何をするか"より"誰とするか" ジム・コリンズの『ビジョナリーカンパニー2 飛躍の法則』に「だれをバスに乗せるか」という有名な一節があります。 この発想の大胆なところは、"First Who"、つまり何をするかよりもまず、誰とやるかを決めるべきだとしているところです。 そして誰をバスに乗せるかの基準についても、仕事上の具体的なスキルや専門知識など一般的なものを採用するのではなく、性格や価値観などより内面的な部分を重視すべきであると続きます。 さらにこの"誰"にこだわ

消費する楽しさから創造する楽しさへ

私も立派なおっさんと言われる歳になり、このところどこか遊びに行きたい、何かおいしいものが食べたいといった類いの欲の衰えを感じるようになってきました。 これはおそらく単なる老化現象の一種なのですが、良いふうに解釈すれば成熟したと言えないこともないかもしれません。 この強がりには全く根拠がないというわけでもなく、人間の脳(特に最後に発達する前頭前野)はおおむね30歳頃まで成長すると言われていますが(※1)、抑制系のセロトニン神経、GABA神経には前頭葉を介して欲求(報酬系)の

ストリートスマートでいこう

ブックスマートとストリートスマート英語で"smart"と言えば一般的には賢さのことを表しますが、このスマートさを形容する概念としてブック・スマート(Book-smart)とストリート・スマート(Street-smart)(※1)という2種類の口語表現があるようです。 ブックスマートは主に座学で得た知識が豊富な人のことを指す言葉ですが、わざわざブックとつくのは、頭でっかちで実践に欠ける世間知らずというネガティブな意味合いが込められることが多いからのようです。 一方ストリート

今その場所が世界のすべてではない

世界に冠たるパワハラ大国?われわれ労働者にとって仕事にまつわる悩みというのはつきものです。 中でも大きな悩みの種の一つは、本音の転職理由としても常に上位にあがる職場の人間関係(特に上司との関係)ではないでしょうか。 2015年にISSP(国際社会調査プログラム)で実施された仕事意識に関する調査では、26%がこれまでに何らかのハラスメントを受けたことがあると回答しており、これは世界第三位という結果でした。 ただしこの結果は元記事でも指摘されているように、ハラスメント意識が

陰キャが感じる福岡という街の魅力

このブログは一応セミリタイアがテーマなのですが、最近それらしいことをまったく書いていなかったので、たまには少しテーマに寄せて何か書いてみたいと思います。 リタイアを考えている人にとって、リタイア後にどこに住むかは最大の問題の一つです。 住む場所が日々の満足度を決めると言っても過言ではなく、移住先を検討するにあたっては入念なリサーチが必要です。 ご多分にもれず、私も以前からどこか良いところはないものかと思案していたのですが、少し前から福岡に注目するようになりました。 福

人間らしさを取り戻すため野生に帰ろう

理性(知性)をあっという間にスポイルするドーパミン過剰社会前回、なぜお寺のお坊さんは賢く人格的にも優れているのかということについて考えてみました(※1)。 一言で言えば、お坊さんが日々理性を鍛えるための修行に励んでいるからということになりますが、その中で習慣的な快楽行為が理性の力を弱めてしまうということに触れました。 出家したお坊さんはたいていの場合、お寺に住んで修行を積むわけですが、具体的にお坊さんがやっていることと言えば粗食を食べ、座禅や読経に精を出すことぐらい(失礼

HSPについて思うこと

HSPという概念は少し前からメディアなどでも取り上げられるようになり、今では広く知られるところとなりました。 芸能人のカミングアウトなども話題になりましたが、HSPの提唱者であるアメリカの心理学者エレイン・アーロン博士によると、人口の約20%程度が該当するということのようです(※1)。 気の持ちようの問題ではないかと言われたりもしますが、HSPの特徴であるSPS(Sensory processing sensitivity)は人間だけでなく、魚、鳥、犬・猫、馬、霊長類など

人生の不確実性にどう向き合うか

逃れられない人生の不確実性先日、ALS(筋萎縮性側索硬化症)の女性が致死量の鎮静剤を投与され安楽死したという報道がありました。 国内では自殺幇助は違法行為であり、薬剤を投与した医師は嘱託殺人の罪に問われています。 ALSは神経変性疾患で、脊髄より中枢の上位運動ニューロン、それよりも末梢の下位運動ニューロンがいずれも変性を起こして全身の筋力低下が起き、最終的には呼吸筋が麻痺して死に至る病です。 常染色体優性遺伝の遺伝性疾患として発症するケースもありますが、ほとんどは孤発性

素晴らしいブログとの出会い

ブログを始めてから1年と半年ほど。 と言っても気が向いた時にしか更新していないので、未だ記事数は60記事程度にとどまっています。 ほとんどのブロガーがおそらくそうであったように、私も自分でブログを書き始める前からいろんなブログを読ませてもらってきました。 そんな中で感じてきたのは、まさにブログは十人十色であるということです。 ブログを運営する目的、記事のジャンル、デザイン、文体……何から何まで違います。 これほどまでに個性が出るものも珍しいのではないでしょうか。

MBTI性格診断の結果はINTJ(建築家)でした

MBTIという性格診断テストをご存じでしょうか。 欧米などでは一般的に行われている性格検査のようで、16タイプに性格が分類されています。それぞれのタイプの相性なんかもあるようです。 詳しく解説したサイトはググるとたくさん出てくるので、興味のある人は調べてみてください。 さて先日、以下のサイト(※1)でこのMBTIから派生した診断テストをやってみました。 結果はINTJ(建築家)(※2)でした。 MBTI関連の性格診断テストは昔それと知らず別のサイトでもやってみたこと

"今この時"を味わうための余裕を取り戻す

※注:例によって今回も辛気臭いことしか書いてません。苦手な方はお帰りいただきますようお願いします。 肉体という器の脆さ毎日を何気なく過ごしていると、今、この日常が永遠に続いていく… そう錯覚してしまいやすいものです。 幸運にも、これまで病気と縁なく生きてきた人は特にそう思いやすいかもしれません。 ただ、それは思い込みに過ぎないと思います。 よくよく世間を見渡してみると、体のどこかに不調を抱えながら生きている人はたくさんいます。 また人間の身体は歳をとるごとに、いろ

グデーっとする時間が圧倒的に足りない

ナマケモノにはつらい毎日生来の怠け者であるこの私(※1)。 意に反して現在は週6日労働に勤しみ、悲鳴を上げています。 まぁこれも来るべきニート生活のためというわけです。 それにしても日々感じるのは、自由にできる時間が本当に少ないということです。 「社会人 自由時間」でググるとトップに出てくるサイト(※2)によると、多くの社会人の平日の自由時間は90~120分程度ということのようです。 仕事から帰ってきて一息ついたらもう寝る時間と、平日はそんな感じの毎日を過ごしている

BOBOSの洗練されたライフスタイル

BOBOSという新しい階級ご存知の方も多いかもしれませんが、橘玲氏の著書『幸福の「資本」論』では"BOBOS"というアメリカの新しい上流階級について触れられています(※1)。 これは「ブルジョア(Bourgeois)」と「ボヘミアン(Bohemians)」を組み合わせた造語のようです。 ブルジョアは一般的には資本家階級のことを指します。 ボヘミアンとは、もともとはボヘミア住民のように定住地を持たないジプシーのような人々のことですが、転じて世間の慣習を意に介さず自分の価値