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【性教育奮闘記①】 保健体育教諭と1回目の打ち合わせ

私が性教育の魅力に取り憑かれたのは助産学生だった時です。
助産師になるにたり、助産師が様々な命の形と向き合う仕事だからこそ性(生き方)教育に最も長けた存在であることを知り、その経験を持って若い世代に伝えていく重要性を知りました。

そして、2回目にその魅力に気が付いたのはSANE(性暴力被害者支援看護職)の研修で
ちゃんと性教育で、性に関する正しい知識を与える場を設けることで加害者も被害者も減らすことができる!SANEの皆さん、学校へ性教育をしに行って下さい!”
と言われた時は、「うをおおおおおおおおお!やってやろうじゃなかい!」となりました。

そしてとある中・高一貫校にアポをとり、性教育を行おうとしたのですが、それが一筋縄にはいかなかったあ!という奮闘記を何回かにわたってお伝えしていきます。

まずは学校へ性教育のアポ取り

性教育をするためにはまずは学校にアポを取るとこから、、、
私はチキンすぎるので学生時代の友人が教員で仕事をしている学校(A高校としましょう)で性教育をさせてもらえないか頼むことにしました。
友人は快く連絡役を引き受けてくれ、性教育の話を職員会議で議題に挙げてくれることになりました。

そして職員会議の1日後に、A高校の保健体育教諭からメールが来て「性教育ですが、ぜひおすぎさんにお願いしたいです」と好感触の返信が来た時は飛び上がって喜びました。

保健体育の先生との打ち合わせに向けて


大学生に性教育やったことはあるけど、今回は友人のツテのおかげもあり高校生に向けて初めての性教育!大学生にした時は当時私は大学院生だったので教授の後ろ盾もあり、色々と心強かったのですが、今回は1人で性教育!全ての責任は私にかかっておりちゃんと下準備をしないといけない!と緊張が走りました。

そのため教員免許を有している友人に頼み込んで近所のファミレスで自分が性教育の事前うちあわせ用に作成したパワーポイントがちゃんと学校の先生に伝わる内容になっているか確認してもらいました。

初めての保健体育教諭との打ち合わせ

A高校保健体育教諭との初めての打ち合わせ!緊張だなーーー。
と思ってたらちょっと自分よりも年上くらい、、でも世代は同じくらいの爽やか系男性保健体育教諭が現れました。とても親しみやすかったのですぐに緊張は解けました。

そして打ち合わせには新卒ルーキーホヤホヤの女性保健体育教諭も同席してくれることになりました。

性教教育にはちゃんと国際ガイドラインがあり、日本の性教育がいかに遅れていること。性犯罪の被害にも加害者にならないためにもちゃんと踏み込んだ性の内容を取り扱う必要性があること。そして性教育は断片的ではなくちゃんと包括的に捉え、自分たちの生活や今後の人生を見据える上で切っても切り離せないものであることを打ち合わせにて説明しました。

文部科学省とユネスコのガイドラインを組み合わせた自分の作成した授業指導案4コマ分と生徒への性教育に関する事前アンケートを作成し、先生たちに説明しました。

爽やか系保健体育教諭からは
「自分も大学の時、保健の授業をするにあたり、コンドームをちゃんと生徒たちに触れさせて、筒などに装着する練習とかしないと意味がないよねって先輩と話してた時がありました。この授業案はとても共感できます。自分としてはこの指導案は意見はありません、、次の職員会議にこの指導案を持っていきますね。」
と悪くない返事が、、

一方ルーキーの先生の方は
「生徒がもし性犯罪のことを取り扱ってフラッシュバックを起こしたらどう対処していいかわからない」
とのこと。確かに大切なことではありますが、そこはちゃんと事前アンケートで得た内容を受け、授業内容は変えられることと、言葉のチョイスに注意しながら授業を行うこと、そして自分はSANEでトラウマを抱える患者対応経験があることを説明してなんとか切り抜けました。

事前の打ち合わせは全体的には好感触!私はあとは先生たちの返事を待つだけー!明日も日勤じゃー!とふんふふーんと帰宅していきました。

保健体育教諭からきたメールの返答は?!

打ち合わせから1週間後、A高校の保健体育教諭から返信が来ました。
うふふーついに性教育ができるーと思いきや

「職員会議の結果、この指導案は我が校の生徒にはあまりにも踏み込みすぎててきついと判断しました。我が校には登校中に痴漢の被害にあったり家族間の問題などを抱えている生徒もおります。また何か関われる機会がありましたらよろしくお願いします。」

との返信が。

あ、、はい?納得いかんなあ、、、
私もすかさずこのメールに返信
「ご連絡ありがとうございます。一度、学校責任者も含めて一緒にお話し合いできませんか?むしろ助産師としての見解は、痴漢被害や家族間の問題で苦しんでいる生徒がいるからこそ性教育をするべきだと考えます。」

何がどうなっているのやら、、、、
次回の奮闘記②にて学校責任者との打ち合わせ内容について投稿します。

性教育は日本ではなかなか受け入れてもらえず苦労が絶えませぬ。


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